前々回で、「コンピュータゲームに関する書籍は多く出版されているが、この分野の学術的研究はあまり発展していないと感じられる」というようなことを述べました。これは感覚的な意見であり、説得材料は提示していなかったです。そこで、ゲームに関する書籍について、軽く調べてみました。
実家の近くにある奈良県立図書情報館は、開架図書数としては一般資料-15万冊・専門資料-10万冊・書庫収蔵可能冊数-100万冊と、そこそこ大きな図書館です。http://www.library.pref.nara.jp/index.html
この図書館のサイトでは、蔵書の検索が可能です。 キーワード検索をした結果、所蔵図書(雑誌を除く)の件数は以下のとおりです。 「ゲーム」407件 「ボードゲーム」0件 「ゲームソフト」21件、「テレビゲーム」15件、「コンピュータゲーム」5件、「ゲーム産業」4件
「ゲーム」でヒットした407件の図書リストをざっと見たところでも、ボードゲームに関連しそうなものはありませんでした。
コンピュータゲームに関わる図書については、上記の関連キーワードでヒットしたとおりで、それほどありません。「ゲーム」でヒットしたリストを見たところでも、上記に加えて少数あっただけです。 これらのなかで、タイトルから判断して研究的な要素がありそうなもので、2001年以降の出版図書を以下に挙げます。やはりコンピュータゲーム研究はあまり発展していないように感じられます。
『教養としてのゲーム史』 多根清史著. 筑摩書房, 2011 (ちくま新書:917) 『幸せな未来は「ゲーム」が創る』 ジェイン・マクゴニガル著/藤本徹, 藤井清美訳. 早川書房, 2011 『世界ゲーム革命』 NHK取材班編著. NHK出版, 2011 (NHKスペシャル) 『デジタルゲームの教科書 : 知っておくべきゲーム業界最新トレンド』 デジタルゲームの教科書制作委員会著,東京 : ソフトバンククリエイティブ, 2010.5 『ゲームの教科書』 馬場保仁, 山本貴光著. 筑摩書房, 2008 (ちくまプリマー新書:098) 『「ヒットする」のゲームデザイン : ユーザーモデルによるマーケット主導型デザイン』Chris Bateman/Richard Boon著/岡真由美訳. オライリー・ジャパン/オーム社 (発売), 2009 『「おもしろい」のゲームデザイン : 楽しいゲームを作る理論』 Raph Koster著/酒井皇治訳. オライリー・ジャパン/オーム社 (発売), 2005 『クール・ジャパン世界が買いたがる日本』 杉山知之著. 祥伝社, 2006 『踊るコンテンツ・ビジネスの未来』 畠山けんじ著/久保雅一企画・監修. 小学館, 2005 『ゲーム産業の経済分析 : コンテンツ産業発展の構造と戦略』 新宅純二郎, 田中辰雄, 柳川範之編. 東洋経済新報社, 2003 『テレビゲーム産業白書』 メディアクリエイト総研編. メディアクリエイト, 2002 『ゲームの社会的受容の研究 : 世界各国におけるレーティングの実際』 白鳥令編. 東海大学出版会, 2003 『メディアと人間の発達 : テレビ、テレビゲーム、インターネット、そしてロボットの心理的影響』 坂元章編. 学文社, 2003 『テレビゲーム文化論 : インタラクティブ・メディアのゆくえ』 桝山寛著. 講談社, 2001 (講談社現代新書:1573) 『ゲームと犯罪と子どもたち : ハーバード大学医学部の大規模調査より』 ローレンス・カトナー, シェリル・K.オルソン著/鈴木南日子訳. インプレスジャパン/インプレスコミュニケーションズ (発売), 2009 『テレビゲーム教育論 : ママ!ジャマしないでよ勉強してるんだから』 マーク・プレンスキー著/藤本徹訳. 東京電機大学出版局, 2007 『ゲーム脳の恐怖』 森昭雄著. 日本放送出版協会, 2002 (生活人新書:036) 『ゲーム的リアリズムの誕生』 東浩紀著. 講談社, 2007 (講談社現代新書:1883, 動物化するポストモダン:2)
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