週刊ボードゲーム通信 過去ログ
2009/2-2010/6 <NO.440-NO.513>
ボードゲーム通信 http://www.geocities.co.jp/Playtown-Yoyo/4569/
名前:鱶(fuka) 日付:2010/06/27(日) 22:48
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 ワールドカップの見すぎでとても眠たい今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。 いよいよ日本xパラグアイ戦が明後日ですね。南米のチームは本当に強そうで、 勝てるチャンスがどれだけあるのか心配ですが、がんばって応援しましょう。
私がサッカーでこれだけ盛り上がるのは、2002年の日韓大会以来です。 やはり、自分が応援しているチームの成績がよければ、自然盛り上がっていきますね。
さて、そろそろ「盛り上がるゲーム」のシリーズもだんだんネタがなくなってきましたので、 今回くらいで終わりでしょうか。
「武将引き」という行為も、「盛り上がり」要素なんでしょうね。以前にあげた、ゲームシステムとして 接戦を演出するような盛り上がり要素よりも、なんとなく"真っ当な(?)" or "健全な(?)" 盛り上がり要素に思えます。私の場合はエース武将はほとんど引けず、逆に盛り下がり要素だった気もしますが…、 でも、その状態でどこまで戦えるかということで、1人盛り上がったりということも無くもないような感じです。 そう考えていくと、負けている状況でも、それをどこまで覆せるかにチャレンジすることもできるし、 そういった心の持ち方一つで、盛り上がりに欠けることを少なくできそうです。
結局そのゲームが盛り上がるかどうかは、プレイヤーひとりひとりのゲームワーク(チームワークのゲーム版?)が、 大事という感じですが、どうでしょう。 ではまた来週-。
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名前:横 日付:2010/06/20(日) 23:28
「三国志」(エポック)の武将引き(チット引き)で盛り上がるというのは、確かにそうだと思います。しかし、完成度が低く、あまり面白いゲームではないと思います。基幹となるルールをもう少し改良すると面白いゲームになるかもしれません。
その点、「戦国大名」(エポック)は面白いゲームです。ルールを変えた方がよいと感じるところは多少ありますが、完成度は低くありません。 こちらでも、武将引きは盛り上がります。 「戦国大名」のルールを説明する際、先輩ゲーマーは、”強い武将を引いたときには騒げ”と言いました。重要な出来事は皆にアナウンスした方がよいということです。多人数ゲームであり、交渉やリソース(金・軍)の計算に集中したりしてなにかと忙しいため、他プレーヤーの状況を常に把握できないことがあるためです。 騒いだときには他のプレーヤーの反応もあり、それは一応盛り上がっている状態だと思います。しかしこれは、刺激と反応のようなものであり、ゲームの盛り上がりとしては一時的で小規模なものにすぎないです。 また、強い武将は相応のコスト(給与)が必要となり、獲得しても有利になるとはかぎらないです。強い武将のゲーム全体に対する影響はそれほど大きくないです。
それから、イベントカード(吉凶札)により、盛り上がる場面があります。とくに悪い出来事(一向一揆など)が発生したときにはよく盛り上がります。豊作などの良いイベントは、意外とあまり盛り上がりません。悪い出来事は影響が大きいため、全プレーヤーが関心を持つからでしょう。 武将引きと比較すると、イベントカードの方が盛り上がりがちです。とは言え、添え物的な盛り上がりであることには変わりないです。またランダムなものであり、よく盛り上がったとしても、盛り上がるゲームと評価してよいかどうか、微妙なところです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/06/13(日) 22:28
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。オリックスが交流戦に優勝して、 とてもうれしい今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
ドイツゲーのように、システム的に安定度を高めると、勝敗の振幅が少なくなって、 より接戦自体は多くなります。でも、その接戦になるということが、ゲームシステム的に 予定通りだとすると、盛り上がりに欠ける、ということですかね。
「盛り上がる」ということは偶然の要素が強いのでしょうか。 偶然というより、各プレイヤーの思惑が交じり合うことで、複雑な展開になって 盛り上がる状態を招来する??
私の場合は、それほどドイツゲーが盛り上がりに欠けているとは思わないのですが、 大学時代にやった「三国志」ボードゲームの、最初の武将引きのような、異常な盛り上がりは 無いのかもしれず、それは確かに物語性の欠如に起因すると言えそうです。
第3回でも言及しましたが、面白いゲームが必ずしも盛り上がるゲームとは言えないとして、 ”盛り上がるゲーム=面白いゲーム”というのも偽なのでしょうか。 「三国志」を思い出すと、面白いゲームといっていいのかどうなのか。
やっぱり盛り上がるゲーム、というのは個別のタイトルではなく、盛り上がった状態のことなのかな。
それではまた来週-。
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名前:横 日付:2010/06/06(日) 22:56
盛り上がるということについての分析は、よく考えるほど、奥深いことが分かってきましたね。
前回を受けてですが、勝利の可能性が0%になると自分も盛り上がれなくなります。でも、たいていの人はそうだと思います。
B(客観的に盛り上がる主体)に関して、「大人度」によって解釈すると少し分かりやすくなります。 「大人度」には、感情の側面と、理屈の側面があると思います。
前者としては、負けていて本当は楽しくないのに楽しんでいるふりや、盛り上がっているふりをすることができるということです。これは「大人度」の高い行為ですが、そこまで大人にならなくてもよいように思われます。負けて不機嫌になったり、投げやりプレイをしたりしてはいけませんが、無理に盛り上がるようなことはむしろ控えてほしいくらいです。
後者は、観客としての視点でプレイを見ること(B)です。こちらは、無理をせず盛り上がることが可能です。これができるようになることは解脱のようなものであり、あるべき「大人度」だと考えたいです。
しかし、ドイツゲーでは、Bの視点はあまり持てないです。 それは抽象的な要素が大きいゲームであるためです。この連載でたびたび言及していることですが、ドイツゲーにおける設定は、フレーバー的であり、ほとんどがとってつけたものです。ゲームシステムが先にありきということです。そのため、プレイによって、映画を見るとか、物語を読むような感覚は持ち難いです。 またドイツゲーは、バランスの良さを重視しているため、大成功や大失敗があまりなくて、毎回同じようなプレイになる傾向です。 よって、観客として見ていて、あまり面白くないのです。
この点が、ドイツゲーの弱点だと思います。 しかし、Bを求めない人がドイツゲーを好きになるのではないでしょうか。その分彼らは、主観的に盛り上がる主体(A)であることを追求するのだと思います。 勝利の可能性が0%になると盛り上がれなくなるのは、仕方のないことです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/05/30(日) 22:25
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。サッカー見てますか? なんか、先週は韓国に負けて、ワールドカップ本戦もどないなるのかと思う今日このごろ、 いかがお過ごしでしょうか。イングランド相手にどんな試合になるのかな。 …って、いきなり1点先制!! これは盛り上がるなあ。気が散ってボゲ通が書けません。
(45分後) いやー、1対0で折り返しちゃったよー。多くの人が想像していなかったんじゃ。
と、いうわけで盛り上がっているサッカーですが、ボードゲームのほうに話を移します。 @の「それほど勝利とのつながりがあるわけではないリソースの奪い合いで盛り上がる」 のは、プレイヤーの問題ということもあれば、ゲームシステムがそうさせることもあるような気がします。 お互いのプレイヤーが、今までに投下した資源を考えると引くに引けない状態になって、 泥沼状態になるという。盛り上がっているというよりは、その二人に足の引っ張り合いをしてもらって、 漁夫の利を得ようというプレイヤーがあおっているのかも。
自分について考えてみると、負けているゲームの場合、自分の勝利の可能性が0%になると、 急速に盛り上がらなくなってしまいます。 できれば、どんな細い道でも、勝利の可能性が残っていないと、盛り上がりに欠けます。 自分の参加しているゲームでは、あまり客観的に盛り上がれないことがあるのかも。 自分がまったく参加しない観戦モードのほうが、みんなの手札とかを見て、一人で盛り上がってたりして。
ふと思ったのですが、Bの比重を高めるのは「大人度」のような気もするのですが。 そして、ゲーマーは、大人度が低い気もするのですが、どうでしょう。
それでは、サッカーに戻ります。がんばれ日本。
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名前:横 日付:2010/05/23(日) 23:35
映画や小説では、盛り上がる場面があります。とくにクライマックスなどのシーンです。盛り上がりに欠ける作品は、一般には評価されにくいです。 TRPGも一種の物語なので、盛り上がりが重要です。盛り上がるかどうかは、マスターとプレーヤーの技量・プレイスタイルなどによります。また、シナリオの質、運などにもよってきます。
マスターは、サービス精神がある人がやるので、なんとか盛り上げようと努めます。 プレーヤーの方は、盛り上げることに関する使命感に幅があります。プレイスタイルの差異ということとなると思います。
このへんで、ボードゲームにおける盛り上がる状態について、整理がもう少しできそうです。
@盛り上がるタイミング タイミングは、マクロなレベルとミクロなレベルの大きく2つに分けられると考えます。 前者は、プレイの全体の流れの中での盛り上がりであり、勝利と強く関わります。それは、勝利が決定的になるポイントであり、ドイツゲーのようにバランスが重視されているボードゲームでは、終盤に盛り上がる傾向があります。 後者は、プレイにおけるいろいろな場面において見られます。あるモノを奪い合うときや、戦闘のときなどです。ボードゲームにおけるアクションは、すべて勝利を目指してのものですが、その度合いは様々です。勝利との関わりが強いほど盛り上がりやすいものの、それほど勝利とのつながりがあるわけではないリソースの奪い合いで盛り上がることもときどきあります。このような類の盛り上がりも興味深いです。なお、こういった競合に関わってしまったプレーヤーは不利になりがちですが、流れでついコミットしてしまうこととなります。とは言うものの、勝利との関わり度合いの強さは、たいてい不安的・不明確であり、ゲームの進行とともに判然としてくるため、どういうアクションが有利かは中盤までは確信できません。 まとめると、終盤での盛り上がりは、勝利条件に直結する前者のマクロなレベルものであり、中盤までの盛り上がりは、勝利に近づくための段階的なものでありミクロなレベルのものです。
A主観的に盛り上がる主体 誰が盛り上がるかということついて、プレーヤー全員が盛り上がっているときと、一部のプレーヤーのみが盛り上がってるときがあります。 前者も後者も、勝利との関連が強い場合、つまり@で言及したマクロなレベルにおいて見られます。終盤になると、勝利から遠くなるプレーヤーが出てくるため、盛り上がることができるプレーヤーは限られてきます。 ミクロなレベルでの盛り上がりは、全員を巻き込むほど大規模なものではないため、たいてい一部のプレーヤーによります。
B客観的に盛り上がる主体 観客としての視点で盛り上がるのは、基本的にはプレーヤー全員だと思います。プレーヤー自身が負けていても、そのゲーム全体がよい勝負であれば、観戦していて楽しいはずです。 もちろん、人によってプレイ志向が異なるため、盛り上がり度は様々です。
Cプレイスタイル 上記のAとBの比重は、人によって異なります。Aについては、すべてのプレーヤーが有しています。Bについては、まったく有していない人もいるものの、ゲーマーであるからには客観的な視点を持ってボードゲームに臨んでいるはずです。 ゲーマー度が高まるほど、Bの比重が高まるという仮説を提唱したいです。なお、その上限はその人固有ではあると思います。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/05/16(日) 21:46
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
プロ野球は交流戦も始まって、盛り上がっているのかどうなのか。オリックスファンの私にとっては ヤクルトに2連勝で盛り上がって、中日に2連敗で盛り下がっているところです。
一つ一つの試合について言えば、「盛り上がる」というのは一時的な状態です。 試合の間中盛り上がりっぱなしというのはありえない状態です。 野球で言えば、エースピッチャーと4番打者が”いい場面”で対決するようなところとか、 ラッキーセブンで1点差の攻防とか、そんな感じのところで盛り上がります。 オールスター戦は、各チームのエース級のピッチャーと強打者が次々に登場するので、 盛り上がり場面の連続になりそうですが、意外にそうでもなかったりします。 NBAでも、最も盛り上がるのは最後の1分の攻防と言われています。
スポーツで対戦するときには、ホームチームのほうが有利なことが多いのですが、観客の盛り上がりを 選手(プレイヤー)が自分の力にしているから、より強くなれるのだと思います。前回横さんは 「プレーヤーはいつも粛々とプレイしており、主体的に盛り上がることはあまりないかもしれません」 と書かれていますが、ここには反論で、多くのプレイヤーは熱くプレイしていて、”盛り上がっている” と言っていいと思います。
ボードゲームにおいては、世界大会でもない限り、特に観衆がいるわけでもなく、自分を応援してくれる 人たちがいるわけでもないので、スポーツでの”盛り上がり”とは、また違う種類の”盛り上がり” も考える必要があるのかもしれません。
ちょっとボードゲームからずらして考えると、TRPGの盛り上がりが参考になるのではないでしょうか。 TRPGでは、自分は主演であり、観客でもありますよね。 自分自身はTRPG経験が少ないのであれなんですが、全プレイヤーが役になりきっているTRPGは、 ”盛り上がっている”という気がするのですが、どうでしょう?
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2010/05/09(日) 21:26
「アベ・カエサル」は、未プレイです。ルールの説明は聞いたことがあります。 当時は、絶版となった名ゲームという評判であったため興味はあったのですが、ルールとプレイのポイントを聞いたところ、それほどたいしたゲームでもないように感じました。 プレイが盛り上がるようにデザインされているようでいて、実際には地味な駆け引きを行い、最終局面で接戦になったときにだけ盛り上がりそうな印象です。 レースはスピードの競争なので、ボードゲームのように時間が停止する媒体で表現することの困難もあるでしょう。
ところで、自動車レースやマラソンなどの競技の盛り上がりについて考えてみると、盛り上がる局面はありはするものの、終始ほとんどは地道な展開です。野球やサッカーなどの試合は、レースよりかは盛り上がる局面は多そうですが、基本的には地味に展開することは同様でしょう。
ここで、盛り上がるという状態について整理しておいた方がよさそうです。 まず、盛り上がる主体についてです。
スポーツ競技もボードゲームも、主体は参加者であるプレーヤーです。 しかし、競技には観客が存在します。観客が一人もいない試合もよく行われますが、それは練習や予選であり、前段階的なものでしょう。競技は、観客の存在が前提とされていると思います。 そしてこの観客こそが、盛り上がる人です。 競技が盛り上がったか否かは、観客が盛り上がったか否かと符号すると思います。プレーヤーはいつも粛々とプレイしており、主体的に盛り上がることはあまりないかもしれません。
ボードゲームにおいては、観客が存在することはあまりないです。 観客の存在についてはゲームデザインにおいて考慮されておらず、たとえおもしろいボードゲームであっても、観戦はあまり面白くないです。 しかし、ボードゲームにおいては、観客の視点で客観的にプレイを見る習性をプレーヤー(特にゲーマー)は持っています。 たとえば、2位以下のプレーヤーを攻撃した方が有益であっても1位のプレーヤーを果敢に攻撃するような行動は、ゲームを面白くするため、つまり盛り上げることを意図してである場合があります。これは観客寄りの立場でのプレイです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/05/02(日) 15:15
みなさんこんにちは、鱶(fuka)です。GWの日曜日、いかがおすごしでしょうか。
私の、なんとなく感では、「盛り上がるゲーム」は、戦略的なゲームではなく、運ゲーという イメージがありました。でも、運ゲー嫌いの人にとっては、まったく盛り上がれないゲームですよね…。
「面白いゲーム」といえば、明らかに主観的なもので、自分が面白いと思えば「面白いゲーム」 の条件は満たしているわけですが、「盛り上がるゲーム」は、そのゲームの参加者全員が盛り上がっている感を 感じるという、非常に稀有なゲームといえましょう。 「面白いゲーム」は、何回やっても面白かったりもしますが、「盛り上がるゲーム」が存在するとして、 毎回毎回盛り上がるのは結構困難そうです。 その辺の条件を考えると、「盛り上がるゲーム」を探す作業は、「面白いゲーム」よりも難しく、 本当にそんなん存在するんかいな、という気もします。
ここで、進むべき道は、おそらく、「盛り上がるゲーム」は、ゲームのタイトルそのものよりも、 プレイヤーが鍵を握っている、という方向のような気もするのですが、ここであきらめては ボードゲーム通信の名がすたってしまいますので、もう少し、個別タイトルへのドンキホーテ的突撃を 繰り返そうかな、とも思うのです。
と、いうわけで、「アベ・カエサル」というのはどうでしょう。実は、数回プレイした限りでは、 それほど私の好きなゲームではなかったのですが…。 盛り上がる要素として、 ・ルールが分かりやすい ・トップの走者にハンデが課せられるので、接戦になりやすい という仕組みになっています。 自動的に接戦を生み出すようになっているのですが、これで盛り上がるのかどうなのか。 反論をお待ちしているようなチョイスになってしまいましたが、どうでしょう?
それではまた来週-。
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名前:横 日付:2010/04/25(日) 23:11
どうも話を盛り下げて申し訳ありませんが、『6ニムト』も自分にはあまり盛り上がらないゲームという感じです。 「盛り上がる」という感覚は、人によって異なるようなので、整理したいと思います。
まず、盛り上がっているという判断には、主観的なものと客観的なものがあります。 主観的に盛り上がる感覚は、自らがエキサイトすることであり、そこにはもちろん楽しいという感情が伴います。 客観的に盛り上がる感覚は、プレーヤー達がエキサイトして楽しんでいる状態によります。 「盛り上がるゲーム」と評価するときには、どちらに重きがおかれるかには人により差異があるものの、両方ともに満たされているでしょう。 自分にとっては、『ブラフ』と『6ニムト』は主観的にあまり楽しくないので、「盛り上がるゲーム」とは評価しづらいです。
それから、「盛り上がるゲーム」と評価するか否かは、ボードゲームのどの部分で盛り上がっているかにより、当該ボードゲームの要となる部分で盛り上がっていれば、「盛り上がるゲーム」と評価できると思います。 例えば『モノポリー』に関して言えば、私は交渉ゲームだと思っています。したがって、ゲームの要である交渉で盛り上がっていれば「盛り上がるゲーム」と評価できますが、ダイス振りで盛り上がったとしても「盛り上がるゲーム」とは評価できないです。
この観点は、人により差異があり、普遍的なものではありません。 ゲームの要でないダイス振りの部分であっても、盛り上がりが際立っていれば「盛り上がるゲーム」と評価する人もいるでしょう。 また、『モノポリー』を、気合を込めてダイスを振ることを楽しむゲーム(運ゲーム)と思っている人であれば、ダイス振りがゲームの要となるため、評価が異なります。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/04/18(日) 22:43
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。桜もすっかり散ってしまった今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は「盛り上がるゲーム」について考えていきます。 このテーマについて出したときは、単純に「盛り上がるゲーム」が存在するという前提で、 「盛り上がるゲームのタイプ」を考えていこうと思っていたのですが。 なかなか、ひとすじなわではいかなさそうです。
というのも、”ダイスをふる”という行為は、私の中ではある程度「盛り上がる行為」 のような気がしていたのですが、前回の横さんの話では『ブラフ』の場合はそれほどでも ないということでしたので。同じ行為に対する受け止め方が、プレイヤーによって異なるので、 前回あげられた、”盛り上がるゲーマーのタイプ”というものが存在しそうです。 とはいっても、『ブラフ』自体が未プレイなので、私がそれをやって盛り上がるかどうか、 という問題もあります。
まずは横さんの言っていたとおり、盛り上がったゲームを具体的にあげていくことにします。 そこで思いつくのが『6ニムト』です。これは結構盛り上がるゲームだと思うのですが、どうでしょう。 このゲームの盛り上がる要因を考えると、 ・ルールが分かりやすい ・盤面の状況が把握しやすい ・数字が一気に進んで、予想外の結末になることもある 序盤、カードが少しづつ進んでいくところと、危険地帯ばっかりになる後半の 緩急が効いていて、盛り上がるのかなあと思いました。
とりあえず第1回はこんなところで。それではみなさん、また来週-。
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名前:横 日付:2010/04/11(日) 22:37
『ボードゲーム・ジャンクション』は、文章が多い本です。また写真も多く載っており、イメージがわきやすいです。
写真については、トークショーでの話によると、プロのカメラマンには依頼せず、ゲスト参加した笠井氏が撮影したとのことでした。「対象となるボードゲームについて知っている自分が撮影した方が、コマなどを正しく配置させたリアルな写真を撮ることができる」と話しておられました。そのとおりです。 このように、対象のことをよく知らない専門家に依頼するよりも、素人であっても当事者が行う方がアウトプットのレベルが高いということを人々が認識するようになったのは、21世紀になってのことではないでしょうか。もちろん、必ずしもそうとは限りませんが。
ドイツゲーの和訳の出来がそこそこ良いのは、ゲーマーが訳しているためでしょう。当初からそうしてきたことが、日本においてドイツゲーが存続してきた要因の1つだと思います。 RPGの翻訳をゲームサークルの大学生に孫請けさせるというのも、費用面のメリットもさることながら、完成した日本語版の品質の高さに寄与したことでしょう。
さて、前回に挙がった『盛り上がるゲーム』の考察としては、どういう着眼点があるでしょう。 盛り上がるボードゲームを挙げて分析するのが、まずやりやすいことです。
『ブラフ』に関して言うと、何度かプレイしましたが、盛り上がらなかったです。 とりあえず自分は、確率を計算してクールにダイスを振るだけでした。ダイスが乱数発生機であることを強く感じさせるゲームです。その場その場の出目確率について他のプレーヤーが助言を与えるため、盛り上がっている感がなくもないですが。
他に思いつく視点としては、以下のようなものです。 ・盛り上がるゲームのタイプ ・盛り上がるゲーマーのタイプ ・盛り上がっているとはどのような状態か ・盛り上がっている状態の評価(良い点・悪い点) ・テーブルトークRPGとの比較
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/04/04(日) 22:39
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。4月に入って新年度が始まりました今日このごろ、 いかがお過ごしでしょうか。私は異動があって、新しい職場に行っているのですが、 今までと違うことが多く、ちょっとしたことで体を動かすにも、頭で考えてからでないと動けないので、 めっちゃ疲れています。早く慣れればいいなあ、と思います。
新しいボードゲームを始めてプレイする時と、同じような感じかもしれません。 考えなければならない重要な場面がどこかということが分からなかったり、それほど重要でないところで 迷ったり、慣れたゲームでは考えるポイントが分かっているところが、初めてプレイするゲームでは 何をどう考えればいいのか分からないような。
私もボードゲームをプレイする時は、あまり「銀行」とか「審判」役をそれほどしたい感じでも無かったのですが、 最近は、ボードゲームに興味がある人たちに布教するときは、見守る人になることも可、という感じです。 自分が面白いと感じているボードゲームを、他の人がプレイして楽しんでいる様子を見ることは、 結構、自分にとっての喜びと感じられます。
さて、前回横さんは自身のことを「楽しそうにしているようにはあまり見えない方」とされていましたが、 一緒にプレイしていて、特にそう思ったことは無かったです。十分楽しんでいるように見えていた気が するのですが、どうでしょう。 ところで、2001年12月5日にやまさんから、「『盛り上がるゲーム』の考察を、いつかお願いします」という リクエストを受けていたのですが、今日まで果たせていなく、ずっと気になっていました。 「盛り上がるゲーム」は、はたからみてもかなり楽しそうにプレイしているように見えると思いますので、 次のシリーズで考察してみませんか。 未プレイなのですが『ブラフ』はかなり盛り上がりそうなゲームだなあ、と思っていました。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2010/03/28(日) 19:52
以前に、第500回ではなにか企画をしてもいいかもと言ったように思います。しかしすみませんが、とくに思いつかないです。第1000回のときには、ぜひやりましょう。
さて、「ボードゲームジャンクション発売記念イベント」の後半では、ボードゲームがプレイされました。 5人のゲストが紹介したボードゲームそれぞれを希望する人達に分かれ、卓ごとにゲストによりルール説明がなされました。ゲストは、プレイ中もルールの説明をしたり、ルールを間違ったプレイを指摘したりして、進行役を果たしました。プレーヤーの多くはそのボードゲームの初プレイであり、ボードゲーム自体に慣れていない人も含まれることが予想されるため、見守る人はいたほうが無難だったでしょう。
初回のプレイでは、たいていの人はあまり上手くやれないものです。その様子を見ていても、あまり楽しくないと思われます。しかしゲスト達は、プレーヤーと同様に楽しんでいるようでした。むしろ平均的には、プレーヤーよりも楽しそうで、なかでも安田氏がもっともテンションが高く楽しまれていました。 私など、多人数ソロプレイ系ボードゲームにプレーヤーとして参加してもしばし退屈に感じてしまうほどであり、彼らのような献身的な役割につくことは避けたい感じです。 この人たちはほんとうにボードゲームが好きなんだなあと思いました。
ボードゲームの布教活動は、学生時代の途中まではわりとよくやっていましたが、以降はどんどんしなくなっています。そうなった原因は、知人が減少したためか、効率主義的になってきてたためか、保守的になってきたためか、ボードゲームに対する熱意が薄れてきたためなのか。 以前にゲーマーが有している要素についてテーマとしたとことがありますが、そこで挙がった属性がある一般人であれば、ボードゲームに興味を持つ可能性があります。そのような人を対象にして、再び布教活動をしてみることができたらいいなあと感じました。
それから、ボードゲームをプレイするからには、楽しむことがいちばん大事だということを今更ながら感じました。勝負は重要ですが、楽める人が最強だと思います。 楽しむ人はまた、全体の雰囲気を良くし、他のプレーヤーも楽しくさせます。 自分は冷静にプレイするタイプであり、楽しそうにしているようにはあまり見えない方です。主観的には楽しんでいるため、問題意識は持ってきませんでしたが、楽しんでいることを表出することについて再考した方がよさそうです。ボードゲームは、他のジャンルのボードゲームと比較すると、盛り上がるのが正しい姿なのかもしれないです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/03/21(日) 21:50
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。プロ野球が開幕しましたね-。 オリックスはいきなり楽天戦、相手が岩隈→マーくんで、どないなるかと心配していましたが、 なんと2連勝、今年のオリックスは違うなー、と思う今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
横さんのレポートしてくださったイベント、私も行きたかったですね-。誰かこっそり撮影して、 YouTubeにでも出てないかと思いましたが、無いですね。やっぱり、主催者に期待するしかなさそうですね。 こんなイベント、また企画されるのでしょうか?
さて、この前注文した『ボードゲーム・ジャンクション』(以下『ジャンクション』)がうちにも来ています。 \2,800-という値段は、2003年刊の『ボードゲーム天国』とまったく同じですね。 『ジャンクション』のほうが、カラーページが少なく、盤面などの写真が白黒のものは少しわかりにくいという 弱点がありますが、2005年刊の『ボードゲームキングダム(Vol.2)』以来、久しぶりのボードゲーム紹介本なので、 近年のゲームがとても充実してますね。 最近ボードゲームのプレイ機会がとみに減っているのですが、こういう本を見ると思わずボードゲームを買ってしまいそうになります。 紹介文も、私が適当に紹介しているのとは違って、多くのゲームを見てきているライターならではの他のゲームとの比較視点や デザイナーの特徴を紹介したりと、とても読み応えがあります。紹介しているゲームの量も多いので、当分この本で楽しめそうです。
次回は区切りの第500回ですね。と、ふってみたものの、特に何か思いついているわけでもないのですが、 横さんはどうですか。 それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2010/03/15(月) 22:28
「ボードゲームジャンクション発売記念イベント」の参加者は20数名でした。会場はほぼ満員の状態でした。
年齢層としては30歳くらいの人が多かったように思います。ほとんどは男性でした。 「このなかでRPGをする人は?」と安田氏が質問すると、半分くらいの人が手を挙げました。 自分はボードゲームサークルのゲーム会に年1、2回飛び入りで参加していますが、そこで見かけたことある人は1人だけでした。 メモをとりながらトークショーを聞いていたのは、私だけのようでした。
今回の参加者は、比較的ライトなゲーマーが中心だったのかもしれません。グループSNEの人達の企画ということで、そうなったのでしょうか。 でも本当は、ドイツゲームマニアこそ偵察に来るべきイベントだったと思います。 当サイトの読者はマニアだけだと思うので、もし参加された方がおられたら感想を記していただきたく思います。
トークショーでは、ゲストが順番に、後半にプレイするボードゲーム(それぞれ2、3個)を、どういう人向けなのかという観点をまじえて紹介しました。 プロによるゲーム紹介を初めて聞きました。といっても、話の内容は特別なものではなく、我々がゲーマー同士でゲームについて語るときと同じです。ただ、人前で話すことに慣れておられる様子で、また他のゲストからの的確なつっこみもあって、なかなか娯楽的です。このような話を聴衆として聞くことは、新鮮でおもしろかったです。 ゲストは最近のボードゲームを広くよく知っており、紹介するもの以外のゲーム名も話のなかで自然に挙がます。内容は十分分かりやすいですが、ゲスト達と同レベルに、つまり完全に理解できた参加者は少数だったのではないかと思います。聞き手にもボードゲーム教養が要求されるからです。私も、特に最近のゲームには疎く、またゲストの人達ほどマニアではないため、分からない部分がありました。 それでも、というかそれゆえに、レベルが高く密度の濃いトークショーであり、この人達を集めておきながら30分だけしか話をさせないのはとてももったいないと感じました。
彼らに審査員になってもらい、日本ボードゲーム大賞をトークショーの形式で勝手に決めてもらいたいです。今回のトークショーは、日本オタク大賞の審査イベントと似ていました。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%AA%E3%82%BF%E3%82%AF%E5%A4%A7%E8%B3%9E
SNE様・イエサブ様、次回のイベントでは(将来は、日本ボードゲーム大賞選考会を)、ぜひ撮影してネットにアップして下さい。 とてもレベルが高く、価値あるものですから!
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/03/07(日) 21:59
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。オリンピックが終わってしまったので「どうしよ-」と思ってましたが、 もうすぐプロ野球やMotoGPも始まるので楽しみも増える今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
すみません、ボードゲーム通信などやっていながら、『ボードゲーム・ジャンクション』について、まったく知りませんでした…。 というわけで、今日ネットで注文しました。 しかし、『ボードゲーム天国』もそうですが、ボードゲーム雑誌は高いですね。『ノイエ』は安くてよかったですが、 ページ数が少なかったので、ページ単価で言うと似たような感じなのかな? 紙ベースというのはとてもいいですね。ネット上にはたくさんのボードゲームの紹介がありますけれど、 本をぺらぺらめくるほうがとても楽しいです。
前回紹介された安田さんの「他のジャンルのゲーム(RPGなど)をプレイする人は、タイプが決まっていて分かりやすい」 ということについて、考えてみました。 RPGについていえば、いろいろな種類のRPGがあるにしろ、本質的には「テーブルトーク」という一点で同じものだから、 プレイヤーのタイプも決まってくるのでしょう。 ボードゲームはいろいろな種類のボードゲームがあって、本質的にまったく異なる種類が数多くあるために、 プレイヤーのタイプも十人十色状態で、ひとくくりにできないのでしょうね。自分で考えてみても、確かに 合うゲームと合わないゲームがありますね。
それにしても、えらく楽しそうなイベントですね-。ちなみに何人くらい参加していたのでしょうか。 そして、どんなゲームに参加したんですか-。また教えてください。
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名前:横 日付:2010/02/28(日) 00:35
本日(2/27)、イエローサブマリンなんば店で実施された「ボードゲーム・ジャンクション発売記念 SNEの先生方と一緒にボードゲームを遊ぼう!!」という企画に参加しました。 その告知内容は以下のとおりです。 http://www.groupsne.co.jp/news/event/yellow.html#0227
ゲストは、『ボードゲームジャンクション』(新紀元社)の4名の執筆者全員−安田均氏・江川晃氏・秋口ぎぐる氏・笠井道子氏と友野詳氏でした。 内容としては、30分間のトークショーと、5時間半のボードゲームプレイでした。
トークショーでは、安田氏が中心となり、今回の出版についてのエピソードなどが語られました。
「10年前に『安田均のボードゲーム大好き!』(幻冬舎,2002)を出版したときには、ボードゲームはヒットするという自信をもっていた。しかし、RPGやカードゲームは期待通りブレークしたのに、ボードゲームだけはブレークしなかった。ボードゲームに関しては、もうずっと片思いで仕方ないと思って諦めていたような気持ちであったが、『Role&Roll』の連載はたまたま続けていた。最近になり、日本語版ボードゲームがいくつも出版されるようになり、4社あるネットショップも継続している状況で、ボードゲームはそこそこ売れている様子だ。あれから10年経ってようやくという感である。 今回の『ボードゲームジャンクション』の出版は、当初は『Role&Roll』の連載をまとめるだけの予定であったが、ベスト100のゲームレビューも書き加えることにした。80個分書いた時点でインフルエンザにかかって止まってしまったが、去年12月にようやく100個書き上げることができた。」
その後、他の執筆者達から、連載時のボードゲームの選択について、今回は時事ネタを修正したことなどが、ユーモアを交えながら語られました。
最後のほうで安田氏が語ったことが、ちょっと新鮮に感じられました。 「他のジャンルのゲーム(RPGなど)をプレイする人は、タイプが決まっていて分かりやすいが、ボードゲームをする人に関しては、どういうタイプの人かが分からない。例えば、ゲーマーズゲームに向いている人や、万能型の人がいる。だから、タイプを見てゲームを選択するのがよいと思う。このゲームはこいつにやらせたらええやろということを考えるといい。」
その後、ゲスト各々オススメのボードゲームが紹介され、卓を分けてのボードゲームプレイとなりました。
振り返ると、安田氏の文章を初めて読んだのは1984年で、『タクティクス 18号』のトラベラー特集でした。そのときから、安田氏のボードゲームに関する著作を読んできていることになります。今回は、ご本人のお話を直接聞く初めての機会でした。 これまで安田氏は、他の人が言ってないことをときどきなにげに言っておられ、その内容は自分にとって印象的でした。自分は多分に影響を受けているということが、改めて思い起こされました。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/02/21(日) 21:11
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。オリンピック見てますか。
私はカーリングにとても注目しています。夜の試合も楽しみです。
あと、フィギュアも見ないと。
と、いうわけで、今回は(仮想)「オリンピック・ボードゲーム」を紹介します。
(仮想)「オリンピック・ボードゲーム」は3〜6人でプレイできるボードゲームです。
各プレイヤーはそれぞれ、ひとつの国を担当します。
第1ラウンドでは、各プレイヤーは手持ちの強化費を使って、”選手カード”と”強化カード”を入手します。
選手カードは最も重要なカードです。ゲームの五輪競技は10種目ありますが、それぞれに対応した選手がいないと、
五輪期間中にその競技に出場できません。できるだけ、多くの種目に出られるように選手を集めたほうがいいのですが、
能力値の低い選手だと、メダルに届かないかもしれません。また、出場可能競技を「マラソン・1万メートル」や
「100メートル走・走り幅跳び」など、複数持っている選手もいます。
”選手カード”は入札で手に入れます。(なぜか国籍は関係ありません…。きっと国籍を取得するのでしょう)
選手の能力を高める”強化カード”もメダルを目指すのに重要なカードです。
”強化カード”には「筋力」、「持久力」、「集中力」の3種類があります。
競技によって有効なカードが異なります。
”選手カード”の入札に参加しない時のみ、”強化カード”を定価購入できます。裏向けのカードの山から取って手札にします。
”強化カード”の中には、相手選手に使うアクションカードも混ざっています。
(最も強力な「ドーピング!」カードは、使われた選手のメダルを剥奪して、残りの選手の順位を繰り上げることができます。)
第2ラウンドで五輪開幕です。プレイヤーは自分の手番に実施したい競技を選びます。
各プレイヤーは裏向けに”選手カード”を場に出して、必要があれば”強化カード”も置くことができます。
それぞれの競技で、選手の能力・強化カードの影響を計算して、最も良い成績を出した選手から順に金メダル、
銀メダル、銅メダルが与えられます。
ゲーム終了時に、最も多くの金メダルを獲得した国のプレイヤーが勝利します。金メダルが同数の場合は銀メダル数、
銀メダルも同数の場合は、銅メダルの数で勝者を決めます。
どうでしょう?それではまた来週-。
(仮想)「オリンピック・ボードゲーム」/fuka(作)
Boardgame news agency of Japan(発売), 2010
3-6人, 45分
鱶(fuka)の個人的評価:5 (最高)−大好き
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名前:横 日付:2010/02/14(日) 21:38
TRPGのサプリメント類は、4.追加ルールと5.追加シナリオに大きく分かれますね。
他にも、追加キャラクター・追加マップ・追加カードなど、ゲームによっていろいろなものがあります。
TRPGは、拡張セットがたくさん出版されるジャンルです。この点で、ドイツゲーとは対照的な存在です。この両者の差異について、さらに考察します。
TRPGゲーマーは、4.追加ルールを作ることがなぜか好きです。また、5.追加シナリオを作ることは、好きな人と好きでない人がいますが、マスターにとっては必要な仕事です。
TRPGゲーマーは、ルールやシステムに対して柔軟性があります。また彼らは、TRPGに関して創造性があり、生産的だと思います。
TRPGでは、ルールやダイス目を変えることができる神としてマスターが存在し、そして毎回シナリオが必要となるため、柔軟性や創造性が参加者に要求される構造です。これについてこれる人が続けるゲームなのでしょう。また、プレイを通じて、こういったものが培われていくのでしょう。
このことは、コミケにおける電源不要ゲームのブース数にも現れています。
参加するサークル数はボードゲームのジャンルごとに大きく異なり、とりわけTRPGのサークル数は多いです(昨年のコミケで、電源不要ゲームのジャンル別参加サークル数推移について分析した同人誌を販売していたサークルがありましたが、残念ながら売り切れてしまい入手はできませんでした)。
他方、ドイツゲー等の同人誌(同人ゲーム)を発行しているサークルはごく少数です。長年にわたり多数のドイツゲーが流通し、プレイ人口もそこそこ存在している状況からすれば、この少なさは特筆に値すると思います。
この傾向は、インターネット上でも同様です。
掲示板2CHの卓上ゲーム板のスレッドのなかにドイツゲー等に関するものはそれほどなく、書き込みが頻繁になされて活性のあるものはごく少数です。そして、ドイツゲー等のボードゲームに関するスレッドはほとんどが個別ゲームのものであり、ゲーム論やプレイノウハウやネタ的なもの等はほとんどないです。ナレッジの集積が薄いジャンルに感じられます。
ウエブサイト(ホームページ・ブログ)に関しては、全体的に把握できているわけではなく、過去からの印象にすぎないですが、ドイツゲーを扱ったものはあまり多くありません。あったとしても、購入報告やプレイ報告といった内容が主で、TRPGゲーマーが有する生産性とは対照的に、それらは消費的な記事です。
ミクシーでボードゲームコミュニティを検索してみても、ドイツゲーに関わるものは少なく、存在するコミュニティの活性も低いように見受けらます。閉鎖的なSNSへシフトしているわけでもない様子です。
ドイツゲーゲーマーの消費性(もしくは生産性のなさ)については、興味深いです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/02/07(日) 21:36
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。朝青龍が角界を去った今日このごろ、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
先週のFM802のMUSIC FREAKSでは、”ボードゲーム特集”がありました。ラジオでボードゲーム話もめったにないので
とても楽しく聞かせてもらいました。Nico Touches the Wallsの光村龍哉さんは、ツアーにボードゲームを持っていって
みんなで遊んでいるそうなのですが、「持ち込んでるボードゲームのほうが、ギターより多いかも」とか言ってて面白かったです。
今回も拡張セットの続きです。
今まで言及はありませんでしたが、TRPGのサプリメント類も、拡張セットではありますね。
分類的には、 5.追加シナリオ ですね。
ボゲ通的にはTRPGはあまり書くことが少ないですので、ここでは項目としてあげるだけです。
ところで、前回書かれていたように、最近、追加カードを自作したり、追加ルールを考えたりといったことが
あまりなくなっているのはなぜでしょうか。思うに、昔はボードゲームの数が少なかったからではないでしょうか。
サークルで週に1回集まって、毎度同じゲームをプレイし続ける。ひとつのゲームをやりこんでいけば、ルールの
すみからすみまで理解して、「ここをこうすればもっと面白くなりそう」とか考えるのは、必然の流れではないでしょうか。
昨今は、大量のボードゲームが流通しているために、ひとつのボードゲームにかける時間が少なくなっていることは否めません。
今の時代は拡張セットには冬の時代なのかもしれません。
それではまた来週-。
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名前:横 日付:2010/01/31(日) 10:53
マジック・ザ・ギャザリングの拡張セットは、商売的のみならず、ボードゲームとしても、最大の成功例ですね。
分類としては、2.追加カード+4.追加ルールとなります。
また、バンガードという大きめのカードが、あまり受け入れられずその形では定着しなかったものの、拡張セットとして存在しました。これはプレーヤーが演じるキャラクターであり、それぞれに特殊ルールが付与されていました。分類としては、1.追加キャラクターとなります。
ドイツゲーなどのボードゲームでは、成功例と言える拡張セットはとくに思い浮かびません。自分は拡張セットを加えたプレイの経験が少ないため、知らないのかもしれません。読書の方々、もしあればお教えください。
シュミレーションゲームでは、スコードリーダーが拡張セットの追加という点で、もっとも成功したものでしょう。これは、1.追加キャラクター+3.追加マップ+4.追加ルールです。スコードリーダーは、追加ルールによって進化を遂げた稀有のボードゲームです。
拡張セットの一般的な特徴は、マニアックであるということです。複数の拡張セットが出ているものほど、その傾向があります。
拡張セットを導入すると、マスターしなければならないことが増え、学習的になります。この点が醍醐味であるのですが、敷居の高さでもあります。
このようにマニアックな点が、拡張セットが浸透しない大きな要因だと思います。
面倒な拡張セットを導入せずとも、基本セットで十分だというところに落ち着きがちです。
ところで、拡張セットは、本来は手軽なものだと思います。
個人で、追加カードを自作したり、追加ルールを考えたりすることは難しいことではありません。それに楽しいことであるはずです。
にもかかわらず、近年、ゲーマーがそういうことをほとんどしないことは、どのように分析できるでのしょう。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/01/24(日) 23:30
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。バンクーバーオリンピックまであとわずか、いかがお過ごしでしょうか? ところで前回の横さんの投稿時間は見事ですね。調整したんですか?
ところで、麻雀の赤牌って、ちょっと追加コンポーネント的ですね。それだけで売られることはないですが…。
拡張セットのあるボードゲームでも、基本は元のセットなわけですが、その仕組みを大きく変えたのが マジック・ザ・ギャザリングの拡張セットです。M:TGの場合、ゲームの基本的なルールはありますが、多くのカードに 基本ルールを超えることが書かれています。一枚一枚のカードがすでに拡張セットの追加ルールのような存在になっています。 ゲームの基本構成が、容易にルールが追加できるようにデザインされているために、拡張セットを次々と発売することが可能でした。
拡張セットの種類によって、カードの強さが大きく異なり、ゲームバランス(カードバランス)が崩れてしまうことも ありますが、禁止カードなどのルールによって、ゲームをうまく成立させています。 普通のボードゲームの場合は、拡張セットを購入しても基本セットが”主”ですが、M:TGの場合は、むしろ 拡張セットや、後発の基本セットのほうが、徐々に”主”となっていくという、商売的に実に良くできたゲーム構成になっています。 基本セットの売り上げに依存しているというのは、拡張セットの宿命ですが、M:TGの場合はその依存度を劇的に減少させている という点で、革命的だったと感じます。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2010/01/18(月) 00:00
前回の分類について。 2,3(カード・マップ)はコンポーネントの拡張セットであり、存在するタイプです。 4(ルール)は抽象的なものであり、2,3と対照的です。 1(キャラクター)は、カードなどによって表わされることが多く、またルール的要素も多分にあります。両者の中間、もしくは両者を含んだ存在です。 こういった視点は、理論化の手がかりとなるかもしれません。
さて、拡張セットの存在は、我々ゲーマーが主に対象としているドイツゲームやアメリカゲームの特徴です。それよりも古くからあるボードゲームには、拡張セットはありません。 たとえば、将棋やチェスでも、追加のコマを作ることは可能ですが、そういう需要はないです。追加ルールもローカルには存在しているかもしれませんが、商品化の需要はないでしょう。 マージャン・トランプなども同様です。
ところで、モノポリーに拡張セットが存在しないのはどうしてでしょう。 イベントカードの追加は可能ですが、それが面白さにつながるようには思えないです。追加ルールがあると、逆にややこしくなります。つまり、完成しているゲームということなのでしょう。 モノポリーの場合、別バージョン(スターウォーズモノポリーなど)を出版して、そこに追加カードや追加ルールを含めるという方策をとっています。拡張セットよりも別バージョンの方が単価は高いし、売れやすそうですし、商売的には上手です。
先ほど挙げたような伝統的なゲームは、様々な形態があるため、拡張セットとして追加のコマやカードを出しても統合できなかったりするため、完結した新しい形態のものを商品化せざるを得ません。
近年のボードゲームについては、コズミックエンカウンターのようにバージョンがいくつか存在しているものや、翻訳されたものは、コンポーネント関係の拡張セットが導入できない場合がありますが、そういうものはごく一部です。 基本的には、元になるボードゲームは1つのメーカーから出版されていて1種類しか存在しませんので、拡張セットをそのまま利用することが可能です。
我々にとってのいわゆるボードゲームは、メーカーと商品が一致していることが特徴です。登場した時期(1970〜80年代としてよいでしょうか)からしても、ボードゲームはポストモダンな存在なのかもしれません。
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名前:鱶(fuka) 日付:2010/01/10(日) 22:17
みなさん、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
今回は拡張セットのタイプについて考えてみました。
1. 追加キャラクター 昔からよくある拡張セットです。 例)「タリスマン」とか「ダンジョンクエスト」とか、「操り人形」など。 これはかなり簡単にできる拡張で、それぞれのキャラクターの特殊能力などが、ゲームバランスを破壊しないように 気をつけるだけで、何人でも追加することができそうです。
2. 追加カード 例)「エルグランデ」のアクションカードや「操り人形」の紫の建物カードなど。 こちらも、それほど難易度の高い追加ではないでしょう。余ったカードさえあれば、いろいろなカードを自作することも できそうです。
3. 追加マップ 例)「エルグランデG&K」のフランスや新大陸。「タリスマン」のダンジョンなど。 ゲームによっていろいろな追加の仕方があるとは思いますが、単純に基本セットに追加すると、 ゲームのボリュームが大きくなってしまうので、ゲームの構成に影響を与えるタイプの拡張です。
4. 追加ルール 例)「エルグランデK&I」、「エルグランデG&K」 K&Iは物理的にはカードの追加なのですが、パワーカードとアクションカードが一体化しているということで、 ゲームのルールが大きく変わっています。 G&Kでも、異端審問官、宗教騎士団など新たなルールが盛りだくさんです。 ルールという、ゲームの根本を変える追加(?)なので、ゲームの構成に大きく影響を与えます。 このタイプの拡張が、一番難しそうです。今までの完成したルールをいじって、別のゲームを完成させるという、 私がデザイナーだとしたら全然やりたくないことです。
こうして見ると、単純な追加キャラクターや追加カードは安易に感じてしまったりしますが、どうでしょう? それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2010/01/03(日) 20:46
自分のゲームの好みとしては、確かに尖ったゲームのほうですね。 昨今よく売れていて、非ゲーマーや初級ゲーマーに受けがよさそうなゲームは、1回だけプレイしたいと思うものが多く、あまり魅力的に感じられないのが不思議なくらいだったのですが、それらは尖っていないゲームだからというふうに解すればいいのかもしれません。 ところで、尖った・尖っていないは、要素としてはどういうものなんでしょうね。
さて、ドイツゲーの拡張セットが出始めたのは、90年代後半にカタンやエルグランデのものからでしょう。拡張セットの出版は、子供向きとは限らない本格的なボードゲームが出てきたことのあらわれだという見方ができます。
拡張セットが出るゲームの傾向としては、よく売れたゲームということは当然でしょう。 ただし、ボードゲームには同人的な要素があるため、売り上げをあまり期待せずに趣味で出版するということがままあると思われます。
カタンの拡張セットは、同人的出版物として捉えたほうが適切ではないでしょうか。 カタン自体はとても売れたボードゲームですが、拡張セットはあまり売れておらず、ごく一部のカタンマニアだけが購入していると思われます。あまり売れないと分かっていて拡張セットを継続的に出版しているのは、デザイナーの道楽のように見えます。 カルカソンヌの拡張セットもたくさん出ていますが、利益が出なくてもよしとして、デザイナーは出版させてもらっていそうです。
同時にメーカーとしても、拡張セットが同人的なものであったとしても出版するメリットはあります。 カタンなどの有名ゲームはメーカーにとっての顔であり、拡張セットを出し続けることで、そのブランドイメージを維持・強化するというビジネス的な狙いがあってしかるべきです。そのため、拡張セットの販売が赤字であったとしても構わないのです。
ドミニオンの拡張セットは、どの程度売れているんでしょうね。 もしそこそこ売れているのであれば、トレーディングカードゲームのエキスパンションに似たものであることが要因だと思います。
ところで、拡張セットは流通数が少なく、またマニアが欲しがる存在であるため、将来値段が高騰する可能性があります。ゲーマーが拡張セットを購入するときには、そういう目論みも若干あるでしょうね。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/12/27(日) 23:07
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。みなさん、全日本フィギュア見てました? 私は夢中で見てて、さて年賀状の残りでも書いて…とやってたら、ボゲ通のことをすっかり忘れてました。
確かに拡張セットにはロマンがありましたね-。なんか妙なわくわく感がありました。実際に拡張セットをプレイしたことは ほとんどなかったと思いますが、タクテクスとかで紹介されているのを見ると、本体も持ってないのに楽しそうに 見えたものです。
前回出された疑問、拡張セットが出るゲームの傾向について、考えてみました。 まずは、よく売れたゲームということでしょう。 そこで、横さんのゲームの好みについてですが、どちらかといえば尖ったゲームのほうが好きなことはないですか? 昨今よく売れるゲームは、どちらかといえば、尖っていないゲームが多そうなので、という理由であまり魅力的に 感じられないのでは?
それでは今週はこれで。みなさん今年も1年間ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。 良いお年を-。
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名前:横 日付:2009/12/20(日) 23:51
ボードゲームを始めた初期のころから、拡張セットはロマンがある存在でした。 拡張セットには、とにかく可能性が感じられました。ボードゲームの幅をひろげてくれるもの、面白いゲームをより面白くするものという。 なので、とくに昔は、拡張セットに対する関心は高く、買いたいとは思っていました。 しかし、購入に至ったものはそれほどありませんでした。
拡張セットは、割高であったことが悩ましい点でした。 コンポーネントが少なく、ルールブックが薄く、箱も小さい、というのが、拡張セットの特徴で、現在でも続いている傾向です。 現在のドイツゲーの拡張セットは、たいていコンポーネントに比例して安価で、価格としては妥当ですが、昔は拡張セットの値段は高く、もとのゲームと同じくらいであることが多くて、買うには勇気が必要でした。 実は、これは日本での事情でした。生産国での価格はそれほど高くありませんでしたが、輸入代理店(ホビージャパンなど)は拡張セットを割高な価格設定にする傾向がありました。その理由は判然としませんが、拡張セットを含め、価格の低いボードゲーム全般に適用される為替レートは異なり、高めの販売価格となっていました。 と言っても、我々は輸入してくれることに感謝すべきだったのでしょう。 拡張セットは、輸入されないものがよくありましたし、輸入されても少数であるため流通しないことが多い感じでした。これは、おそらく販売数が見込めないと判断されてのことでしょう。 手に入りにくいということは、拡張セットをあまり購入しなかった大きな理由です。
さて、近年では、拡張セットをぜんぜん買っていません。 拡張セットに夢を抱かなくなったためであれば、少々さみしいことです。 ただ、拡張セットが出ている元ゲームが、自分にとってあまり魅力ないということが多いです。 これは、たまたまなのか。それとも、拡張セットが出るゲームにはなにかしらの傾向があり、それが自分には向かないものだからなのか。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/12/13(日) 21:51
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 甲子園ボウルで関大が日本一になった今日このごろ、いかがおすごしでしょうか。
では、今回は拡張セットについて考えていきたいと思います。 まず、ゲームデザイナーは基本セットのデザイン時に、拡張セットを作ることは想定しているのでしょうか? おそらく、「拡張セットを作るかもしれない」ぐらいの感じがあるかないか、といったところではないかと想像します。
基本セットを作るときには、それだけで100%完成したシステムを目指して作っているはずです。 拡張セットが売り出されるぐらいの人気があるゲームは、かなり完成度の高いゲームでしょう。 なので、宿命的に拡張セットというものは、完成したシステムに手を加えるものになります。 完成したシステムに手を加えて、さらに面白いゲームを作るということは、面白いゲームを1からデザインするよりも 至難の業であることは間違いありません。
完成度が低いゲームに手を加えて面白くするほうが、まだ可能性がありそうですが、 商業的に考えて、追加セットが発売されることはなさそうです。
追加セットには、ほかにも壁があります。 前にも書きましたが、基本セットを持っている人の何割かしか買わないので、普及度が低いです。 さらに、プレイヤー全員が基本セットを十分に理解していないと、拡張セットをやろうという機運になりません。
拡張セットが基本セットを超えるのはかなり困難みたいですが、どうでしょう。 それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/12/06(日) 20:22
拡張セットについては、一般的にも、あまり論じられてこなかったかもしれません。 これについては、前回で述べられたような視点で、次のテーマとしてよいかもしれません。
さて、やりこみ要素についてその度合いを、以下のとおり、3段階に分けてみます。 やりこみ度レベル3…何回でもプレイしたい やりこみ度レベル2…何回かのプレイに耐えられる やりこみ度レベル1…1回しかプレイしない
これは、以前に作成した、5段階の評価基準と同一線上にあるものです。やりこみ要素においても5段階にすることは可能ですが、3段階のほうが分かりやすいと思います。
何回でもプレイしたいと思わせる要素は何なのかを考えることは、結局のところボードゲームの面白さについて考えることです。やりこみ要素という観点を持つことで、漠然とボードゲームの面白さを考えるよりも、分析しやすくなると思われます。
さて、最近のドイツゲーでイメージすると、デザイナーとしては、何度かプレイしてもらえればそれで合格ラインをクリアーしているということで、やりこみ度レベル2を目指しているように感じられます。 そのための手段として、たとえば「フィスト・オブ・ドラゴンストーンズ」に見られるようなバリエーションを盛り込んだりしています。
今回のテーマでは、やりこみ度が高いボードゲームであるレベル3のものを対象として考察してきたつもりでした。 しかし、これまで挙げたやりこみ要素は、やりこみ度レベル2になることを目標にして採用されているようなものであり、小手先のものではないかと思います。 こういったやりこみ要素をたくさん盛り込んだところで、やりこみ度レベル3のボードゲームになるわけではありません。 逆に考えると、やりこみ要素がぜんぜんなくても、やりこみ度レベル3のボードゲームをデザインすることは可能かもしれないです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/11/29(日) 20:57
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。来週はいよいよフィギュアのGPファイナルですね。その次は全日本。 オリンピックの代表選手が誰になるのかも含めて、見逃せない戦いが続きます。 それはともかく、ボードゲームのやりこみ要素についてです。
「フィスト・オブ・ドラゴンストーンズ」というゲームはやりこみ度が高そうに見えます。 このゲームは毎ラウンド登場する8枚の標準キャラクターに加えて、各ラウンドごとに異なる種類のものが登場する 特殊キャラクターが存在します。この、特殊キャラクターは1ゲームで1回くらいしか登場しない場合や、 まったく登場しないこともあります。全キャラクターの活躍を見たいと思うのが心情なのですが、 なんとなくあんまりプレイしないんですよね。
やりこみ要素で今まで忘れていましたが、追加セットや拡張セットというものがあります。 オリジナルのゲームを持っている人しか購入しないという特性上、よっぽど大人気のゲームでしか 出ないものですが、「カタン」、「エルグランデ」、「操り人形」など、少なからぬゲームで 発売されています。 私も「エルグランデ」と「操り人形」の拡張セットを持っていますが、どちらかといえば 基本セットだけでプレイすることがほとんどです。メーカー的には拡張セットでさらに やりこんでもらおうという意図があるのだと思いますが、結果的に基本セットをやりこむことのほうが多そうです。 どうも、カードなどの追加は”安易なやりこみ要素”という雰囲気がしてしまうのですがどうでしょう?
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/11/22(日) 02:19
ボードゲームのやりこみ度が高いということは、戦略を発揮できることだと思います。 前々回に挙げた開始時のバリエーションについてコメントします。
「タイルなどを組み合わせて、毎回異なったマップとなる」 スタート時のマップが毎回変わると、新鮮さがあっていかにもやり込めそうに見えます。しかし、前回でも述べられましたが、逆に、やりこめないことも多い感があります。 初期の状態が毎回異なると、作戦を立てる余地があまりないため、戦略的なプレイとはなりにくいと考えられます。 マップが変化することにより潜在的にやりこみ度が高かったとしても、気づかない場合が少しはあるかもしれません。 マップは不変で、資源の発生場所等が異なる程度の変化の方が、やりこみ度は高そうです。
「ユニットの配置場所・数などが、毎回変化する」 セットアップの自由さがあると、気分としては、やりこみ度が高いのです。 しかし、マップの変化と同様に、やりこむことにはそれほどつながっていないように感じられます。 それは、ドイツゲーの傾向として、セットアップによってあまり有利不利は出ないようにデザインされていることに起因しているためだと思います。 一般人・子供が楽しめるものであるべきだというのがドイツゲーの基本ポリシーですが、戦略性を発揮する余地を減少させることとなっています。
「手持ちカードなど、補完的なリソースがランダムに配布される」 この要素によって、やりこみ度・戦略性を高めることに成功していることがよくあると思います。 シュミレーションゲームにおいて、近年、カードの使用が増えているのも、それを狙ってかと思われます。 ただし、カードプレイは往々にして強力であるため、せっかくの作戦が易々と覆されることがあり、戦略的プレイのモチベーションを低下させる危険があります。
「プレーヤーが担当する役割(キャラクター・種族など)が、毎回変化する」 うまくいけば、シンプルなゲームのやりこみ度を高めることが可能な要素だと思います。 また、役割による有利不利を見極めたいという探究心が刺激されると、何度もやりこめます。 ところで、役割の変化については、テーマとして別途に論じる余地があると思います。この要素が有する分裂的な点は、ボードゲーム特有なものであり興味深いです。
「プレーヤーの勝利条件が、毎回変化する」 勝利条件がプレーヤーにより異なるということは、役割が異なることに分類するのが適当であり、上記の役割の変化の要素に統合したほうがよいかと思います。役割によって勝利条件が異なるということは、よくありますし。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/11/15(日) 19:36
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 新型インフルエンザが猛威をふるっている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。 手洗い、うがい、マスクで気をつけるしかないですね。
さて、「ボードゲームのやりこみ要素」についてです。 考えていて思うのが、ボードゲームに「やりこみ要素」が含まれていることと、 そのボードゲームをやりこむかどうかは、まったく別の問題ですね。 コンピュータゲームの場合もそうですが、そのゲーム自体が面白くないと、 いくらやりこみ要素を用意されていても、コンプリートを目指す気にはとてもなれません。
ま、そこのところはおいておいて、やりこみ要素自体について考察していきます。
「タイルなどを組み合わせて、毎回異なったマップとなる」は、このテーマで私が 最初に思いついたものです。確かにスタート状況が毎回変わって、いかにも新鮮さがあって、 やり込めそうに思いますが、実際にはこのタイプのゲームでも、それほどやりこまないものも多数あります。
また、「プレーヤー間の戦い」や「プレーヤー間の交渉」などは、ボードゲームに自然と備わっている要素です。 わざわざ、やりこみ系の要素を設定するまでもなく、やりこんでいけるのがボードゲームなのかもしれません。 結局のところ、ボードゲームの中でも「対人」という要素が最もやりこみ度が高いのではないでしょうか。 「今度こそ、このゲームで勝つ」という思いが、繰り返しプレイに走らせる要因なのでしょう。 ボードゲームそのものが、やりこみ要素を内包しているということで、どうでしょう。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/11/08(日) 21:10
私も、ドイツゲーをよく買っていたころは、新しいゲームをプレイしたい度が強かったです。 近年は、そういう意欲は低下してはいるものの、まあまあ維持されていると思います。それから、新しいゲームをプレイしたい度が低下した分、特定のゲームをやりこみたい度が強くなったわけでもないようです。 これらの度合いは、相反するものでもないのかもしれません。
最近は、やりこみたいと思うドイツゲーに出会うことが少なくなっているように感じます。 プレイするゲーム数が減少したことが大きな要因です。 また、ドイツゲーの経験が増したため、1回程度のプレイで深さを見抜けるようになってきたのかもしれません。初プレイ時にやりこみ度が高そうに感じられたゲームが、繰り返しプレイするとそうでもなかったという経験を、以前はよくしました。 やりこむほど深くないという点が、もともとドイツゲーの傾向であるのかもしれません。
さて、やりこみ要素とはどういうものでしょうか。 セットアップ時のものと、プレイ開始後のものがあるでしょう。
前者としては、開始時のバリエーションであり、以下のようなものです。
・タイルなどを組み合わせて、毎回異なったマップとなる。 ・ユニットの配置場所・数などが、毎回変化する。 ・手持ちカードなど、補完的なリソースがランダムに配布される。 ・プレーヤーが担当する役割(キャラクター・種族など)が、毎回変化する。 ・プレーヤーの勝利条件が、毎回変化する。
プレイ開始後のものとしては、大きく言うと、戦略性でしょう。 これには様々なものがあります。うまくするとやりこみ度合いを高められる要素として、とりあえず以下のようなものが思い浮かびます。
・マップの広さ ・複数のリソースのコントロール(資金・燃料・戦力など) ・自分だけが知っている情報(カードなど) ・複数の勝利条件 ・終了ターンが不確定 ・相場の変動 ・プレーヤー間の戦い ・プレーヤー間の交渉 ・ランダムさ
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/11/01(日) 20:26
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。プロ野球ドラフト会議も終わった今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
私もそうですが、ドイツゲーをプレイするときに、あんまりジャンルを限定せずにプレイしていますね。 最近はどちらかといえば、同じものをプレイすることのほうが多いですが、ドイツゲーをぱこぱこ買っていたころは 新しいゲームをプレイしたい度が高かったと思います。
いくつかのゲームを除いて、どちらかといえば、ドイツゲーにはやりこみ要素が少ないのでしょうか? ボードゲームにおける、やりこみ要素とは何でしょうか? たとえば、コンピュータゲームでは、アイテムコンプリートを目指したり、隠しダンジョンを制覇したり、 「敵を**人倒す」というような”実績”の全獲得を目指したり、などなど、ある程度時間のかかる遊び方が 用意されています。
ボードゲームではそういった要素はありませんが、モノポリーなどは、とてもやりこんでいる人が多いゲームです。 ボードゲームにおけるやりこみ要素は、むしろアーケードの対戦ゲームに近いものがあるかもしれません。 対戦することそのものや、それぞれが技を磨いて、戦って勝つところに醍醐味があります。 なので、勝ち方の技を磨けるようなゲームは、やりこみ要素があるといえます。
あまり繰り返しプレイしないようなボードゲームは、その点であまり勝ち方の技を磨いたりできなかったりして、 好きではないタイプのボードゲームになるかもしれません。 そう考えるとSLGあたりが好きでもおかしくないのですが、そこまでストイックなものは苦手だったりして…。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/10/25(日) 11:55
好きなタイプのボードゲームを限定している人と、していない人に分かれるはずです。
これはまず、購入するゲームから見て取れることでしょう。 前者は、特定のタイプのゲームを主に購入します。彼らは、好みのタイプのゲームであれば、情報があまりなくても購入することがときどきあります。 後者は、様々なタイプのゲームを購入します。彼らは、賞を獲得したゲームなど、評価が高いゲームを購入する傾向があります。また、おもしろさが未知数の変なゲームを購入することもあります。
プレイするゲームからも、両者の違いは見て取れるでしょう。 ゲームサークルやゲーム大会において、前者の人は特定のタイプのゲームを主にプレイしようとし、 後者の人は、限定はせずにいろいろなゲームをプレイします。 これからどのゲームをプレイするかを決める状況において、前者は「このゲームをしたい」と普通に希望し、後者は「このゲームは以前にプレイしたところあまり面白くなかったので他のものをしよう」と、それぞれ主張をします。
さて、ドイツゲーをメインとするゲーマーは、後者の割合が多いと感じます。 これが、ドイツゲーというジャンルの特徴です。 将棋・マージャン・モノポリー・トレーディングCG・テーブルトークRPGなどのボードゲームをプレイする人は、ジャンルどころかゲームを限定しています。 シュミレーションゲームをメインとするゲーマーも、テーマ(再現規模や時代など)をいくつかに限定する傾向があります。 ドイツゲーゲーマーは、ボードゲームを限定しない度がもっとも強いです。
ドイツゲーゲーマーのこのような性質はどう理解すればよいのでしょうか。 まず、彼らはボードゲームがとても好きだということです。 ボードゲームに対する好奇心が強くあり、とにかく多くのものをプレイしたいと考えます。 経験したボードゲームの数を増やしていくことが、彼らにとっての楽しみであり、究極の目標はすべてのボードゲームをプレイすることにあります 面白くないボードゲームのプレイは、いわば苦行であり、意義あることです。 彼らが、勝負にそれほどこだわらないのも頷けます。
このように、ドイツゲーゲーマーのボードゲームに対するスタンスは、先に挙げたような他のジャンルのゲーマーと比較すると、少々特異です。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/10/18(日) 21:43
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
CPUファンが壊れてしまいました…。巨大ヒートシンクのおかげで それほど温度があがらずにすんでいますが、大丈夫かな?
と、いうわけで前回話題に上がった、”好きなタイプのボードゲーム” について語るというのはどうでしょう。
私は、競り系のゲームはわりと好きなほうだと思います。 なぜかな、と考えてみると「良いものを安く」の関西人の血が 流れているからではないでしょうか。(←知らんがな) また、競ゲーはプレイヤーみんなで相場を作っていく感がなんか好きです。 適当な相場に落ち着くまでには数ゲームを要するわけですが。 ただ、この好き嫌いもゲームデザインがとても重要ですよね。 競った結果を勝利ポイントにつなげるまでが複雑すぎると いまひとつ楽しめないゲームになったりもしますので。
多人数ソロプレイゲームは微妙ですね。確かにゲームによっては 敵プレイヤーとのかかわりが薄いものもありますが、 多人数ソロプレイの場合はどの程度なものなんでしょう。 実はそれほどプレイしたことがないかもしれません。
なんかCPU温度が上がってきたので、今週はこれで。 ではではまた来週-。
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名前:横 日付:2009/10/10(土) 22:27
「ボードゲームとコンピュータゲームの親和性について」は、それほど高いというほどでもないし、低いともいえなさそうだし、微妙な感じです。
ボードゲームには、ドイツゲーム・シュミレーションゲーム・トレーディングカードゲーム・テーブルトークRPG・将棋など、大きなジャンルがいくつかあります。 ゲーマーであれば、たいていのジャンルの経験があるでしょうが、現時点で関わっているものは、そのうち1つか2つくらいかと思います。 これは、興味を持てる範囲はあまり広くないためでしょう。また、能力的なキャパシティは限られているため、自然とあまり多くのジャンルには手を出せないのだと思います。
当連載の中心的なジャンルであるドイツゲームに限っても、種類は様々です。 競り系ゲーム・交換系ゲーム・多人数ソロプレイゲーム・短時間カードゲームなどいろいろとあり、システムは大きく異なっています。 それらに対するゲーマーの好みは様々であり、賞を獲得したようなボードゲームであっても、嗜好と合わなければ何度もプレイしません。
コンピュータゲームについても同様です。コンピュータゲームは、ボードゲームよりも幅が広く、好みの差異はより大きそうです。
こう考えると、ボードゲームもコンピュータゲームも、ひとくくりにして考察することが妥当ではないと思えてきます。 ボードゲームだけ、またはコンピュータゲームだけに限定するのであれば、考察できることはまだありそうですが、両方の関連となると無理が大きいです。 また、どちらかに限定するにしても、細分化したジャンルにしないと、考察は難しいです。先にあげたシュミレーションゲームやテーブルトークRPGも、論じるにはまだまだ大きすぎるくくりです。 かなり狭めたジャンルにすれば、ボードゲーム版とコンピュータゲーム版との関連については、考察の余地があるかもしません。
ところで、どんなタイプのボードゲームが好きかということは、ボードゲームのどういうところが好きかを知るための手がかりとなります。それは、その人がボードゲームに何を求めているかということです。 競り系のゲームについては、好きな人がわりと多い傾向があると思います。多人数ソロプレイゲームが好きか嫌いかは、人によって大きく分かれるように思います。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/10/04(日) 21:02
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
私も横さんと同様、最近はボードゲームとのかかわりはこの連載ぐらいになってしまっています。 むしろ、ボードゲームが棚からあふれてきたので、ちょっと整理しようかな-、と思ったりしてるぐらいで、 かなり下降気味ともいえましょう。 あ、でも先週は会社の人たちが遊びに来て、久しぶりに「操り人形」をやりました。
それにしても”予備役ゲーマー”というのはうまい言葉ですね。ボードゲームの場合は予備役から 現役に復帰するのは機会が少なそうですね。 コンピュータゲームの場合、思い立ったら1人でもすぐに現役に復帰できますが、 ボードゲームの場合は3人くらいの人が思い立つか、現役の人が召集する必要があります。
このシリーズの最初の出だしは、「ボードゲームとコンピュータゲームの親和性について」 だったわけですが、ここまで考えてきて、それほど親和性が高いというほどでもないかなあ、 という気もしてきました。 うちら世代は小学校のころにファミコンが発売された世代ですが、それ以降の世代は かなり多くの人がコンピュータゲームの経験がある世代なので、ボードゲーマーのうちの 多くの人がコンピュータゲームを遊んだことがあってもそれほど不思議ではありません。 そして、横さんと私の例を見ても、コンピュータゲームへの姿勢にはいくぶん温度差がありますし、 他のボードゲーマーもそうかなあ、という気がします。
そんなこんなで、今週はこの辺で。 来週は台風が来そうです。みなさん気をつけて。では-。
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名前:横 日付:2009/09/27(日) 20:56
現時点のボードゲーム興味レベルは、5ではなく、4か3だと思い直しました。 興味レベルの変遷を考えると、学生時代は5でしたが、それ以降は4〜3です。 現状では、ボードゲームは「誘われればプレイする」という程度です。 一応、年に何回かプレイしているし、この連載も書いており、趣味といってよいレベル(レベル4)でありそうですが、ボードゲームはほとんど買っていませんし、ネットや雑誌で情報を得ようともあまりしていません。となると、興味レベルは3に近いみたいです。 最近とみにボードゲームにお金を使わなくなっています。そうなった原因としては、プレイする時間がどうせあまりない、他の人が買ったボードゲームがプレイできる、購入してまで保有したいものがない、部屋が狭い、倹約的になっている、などです。
コンピュータゲーム興味レベルとしては、現在は2ですが、4〜3の時期もありました。コンピュータゲームを購入したりプレイしたりはあまりしませんでしたが、コンピュータゲーム雑誌はわりとよく読んでいました。文化として関心があったのでしょう。
このように考えると、前々回で挙げた興味レベルなるものは、実践(購入・プレイなど)と意識(関心・知識など)の総合になるのかもしれません。 私のように、実践レベルが低く、意識レベルが高いという層が一定存在するのでしょう。
趣味というと、実践レベルの方に結びついているイメージです。限られた時間をその趣味に費やしている実践レベルの高い人は一線級、実践レベルの低い人は二線級もしくは予備役と言えると思います。 ボードゲームは、新製品が毎年たくさん発売されはするものの、その内容にあまり変化はなく、むしろ容易になる傾向があるくらいであるため、予備役期間が長くても実践が容易な趣味です。問題は、一緒にプレイする相手を維持したり、見つけることの方です。
さて、ゲーマーは総じて、ボードゲームやゲーム雑誌につかう金額・時間は減少傾向にあり、予備役ゲーマーの割合が増加しているように見受けられます。 コンピュータゲームに関しても、ゲーマーと同じ30〜40歳代の世代ではこの傾向がありそうです。20歳前後の世代では、購入・プレイ意欲は維持されているのかもしれません。この点がコンピュータゲームの強みであり、少々うらやましいところです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/09/20(日) 21:43
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。シルバーウィークいかがお過ごしでしょうか。 私は仕事でしたが…。
さて、前回横さんから示された興味レベル、 現時点の自分は、ボードゲーム…3、コンピュータゲーム…3、ぐらいでしょうか。 昔々、ファミコン〜スーファミ、ネオジオやPC-9801のゲームで遊んでいたころは コンピュータゲームの興味レベルは5くらいあったと思うのですが、 徐々に3くらいまで減っていきました。 学生 → 社会人となったこともありましたが、それよりも、なんとなくゲーム内容の変化が 自分にとって面白いと思う方向性とちょっと違うかな、という感じで、ゲームから離れてしまいました。 それというのも、ムービーやら画面の美しさやらは、全く不要のものだったからです。 どんなに”美麗”なグラフィックよりも、自分にとってはドルアーガの塔のドット絵の表現のほうが 美しく感じます。きっと想像力がプラスされているからかな、と思いますが。 ゲームボーイアドバンスのファイアーエムブレムや最近のDSのゲームは、グラフィックの表現力が 劣る分、ゲーム内容に工夫を凝らすことができるのではないでしょうか。
ボードゲームの興味レベルは、4 → 5 → 4 くらいでしょうか。 一時期は異様に興味レベルが上がって、メビウスの頒布会に入会したりしていましたが、 最近はそこまでの興味レベルでもないですね。でも、毎週こんな記事を書いているくらいなので おそらく、同世代平均よりは興味レベルは高そうです。
それぞれ、趣味とするレベルは4以上でしょうか。3の人は「誘われればプレイする」という感じです。 そこを超えて、自分でボードゲームを買ったりする人は興味レベルが高いといえます。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/09/13(日) 20:18
@ボードゲームとコンピュータゲームとの親和性が高いのか、A世代的にコンピュータゲームと親和性が高いのかは、アンケートなどによる調査を行い、検証するしか方法はないでしょう。 このような調査はまだなされていないため、@なのかAなのかどちらでもないのかは分からないということになります。
とは言え、学術的な調査たるもの、既存の論理モデルから仮説を導き出し、調査による実証データによってその仮説の妥当性を検証するという手順をとることになります。今後、アンケート調査をするにしても、結果は事前に予想しておくべきだということです。調査は、仮説の妥当性を確かめるため行うようなものなのです。 ただし、上記のような演繹的方法は、先行研究による理論の蓄積がある分野においては王道ではあっても、ボードゲーム研究のように理論が乏しい分野では困難なことです。 そのような場合、思いつきレベルで仮説が導き出さざるをえません。これでは、いい加減で、とても学術的ではなさそうですが、そうでもありません。個人的な経験則などから、大まかな概念や仮説を導き出し、それを研究のスタートとすることもまた学術的に有効な方法です。 とくに我々は、長年、ボードゲームやコンピュータゲームに関わってきました。また、それらを好む人々とも長くつきあってきました。したがって、経験から思いつく仮説は、それほど的外れなものでもないはずです。
ところで、改めて振り返ると、この連載で論じられてきた事柄のほとんどが、こういうスタンスによるものです。ただし、こうして構築されてきた理論のなかに適切なものがあったとしても、現段階ではあくまでローカルなものであるということは、忘れてはいけません。
さて、ボードゲームとコンピュータゲームに関して、興味レベルを5段階であらわすとします。とても興味ある場合が5、全然興味ない場合が1、となります。 これらの趣味は世代によって傾向が大きく異なるため、中心となる20-40歳代の人のみを対象としたいと思います。 この世代の興味レベルの平均値を、ボードゲーム…3、コンピュータゲーム…3、とします。 そうすると、私の場合は、ボードゲーム…5、コンピュータゲーム…2、となります。 ボードゲームを趣味とする人、コンピュータゲームを趣味とする人の平均値や代表的なパターンはどう捉えるといいのでしょう。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/09/06(日) 21:30
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 残暑が厳しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
私の場合は結構色々なジャンルのゲームが好きです。 とりあえず昔ゲーで見ていくと、 SLG … 信長の野望・全国版、ダービースタリオンex、プリンセスメーカー2 RPG … ドラクエ1-3、FF1-3、ウィザードリィ、女神転生 ADV … 新・鬼ヶ島、弟切草 ACT … サムライスピリッツ STG … グラディウス、ツインビー、レイフォース
特にどのジャンルが好きで、どのジャンルが嫌いということもないのですが、 アクションやシューティングなどの反射神経を必要とするゲームは比較的苦手です。 SLGやRPGなどのじっくり系もわりと好きなのですが、最近は遊べる時間が少なくなったので それほどたくさんプレイできなくなりました。
ボードゲームに比べてコンピュータゲームは、あまり対人の要素がなく、1人でやるものだと思われがちですが、 実は昔ゲーは、かなり対人要素が強いと思われます。この場合の昔ゲーは主に初代ファミコンを想定しています。 『マリオブラザーズ』、『ツインビー』などの2人同時プレイなどです。 でも、RPGの『ドラクエ』には対人要素はないんじゃないの?、と思われるかもしれませんが、 みなさんもおそらく同級生と、どこまで進んだかを競争したり、「水門の鍵」のありかの情報交換をしたり、 『ウィザードリィ』では集めたレアアイテムの自慢をしたりとか…。 と思ってたら、最近でもポケモンとかモンハンとかはそんな要素が強そうですね。 また、オンラインでつないでみんなで同時にプレイできるようなものも多くあります。
ボードゲームとはまた性質が違うとは思いますが、そういった対人要素があるので、 「ボードゲーム好きな人は、コンピュータゲームも好き」という仮説が考えられるような、考えられないような?
うーん、ボードゲームとコンピュータゲームの好みに相関関係はあるのでしょうか。 前回の横さんの「世代的にコンピュータゲームと親和性が高い」というだけで、 それぞれのゲーム同士の相関関係はないのかもしれませんね。
ではでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/08/30(日) 21:51
「ボードゲームと読書には親和性がある」という仮説について、いくつかの意見がでました。 そのなかで、コンピュータゲームが挙がったことを受けて、今度は「ボードゲームとコンピュータゲームの親和性」について考察したいと思います。
自分にとっては、コンピュータゲームは、面倒くさいものです。 なかでも特に面倒なのは、シュミレーションゲーム(ウォーゲーム)です。 面倒な点としては、以下のようなものです。なお、コンピュータシュミレーションゲームの経験はほとんどなく、イメージです。 ・マニュアルを読む必要がある ・プレイ手順が煩雑 ・プレイ時間が長い
RPGも面倒感が強いです。RPGの経験は多少あり、少年時代にファミコンなどで有名なものをいくつかプレイしました。新鮮味があってそれなりに面白かったですが、途中でつまらなくなり、どれも最後までやっていません。 それ以降の時代のRPGだと、マニュアルのページ数がより多く、システムが複雑になっているのだろうと思います。 ギャルゲーや乙女ゲーのような、アドベンチャーゲーム形式のゲームも、RPGほど手間がかからなさそうですが、やる気がしないのは同様です。
アクション系のコンピュータゲームについては、少年時代からまあまあしており、好きだったと言えます。 なので、コンピュータゲームが嫌いというわけではないです。面倒なコンピュータゲームが嫌いということになりそうです。
経験的には、ゲーマーはコンピュータゲームが好きな傾向があると感じられます。 ただし、そのことから、ボードゲームとコンピュータゲームの親和性は高いとは言えません。ゲーマーが属している世代の大半は、少年時代からコンピュータゲームをよくやっているからです。世代的にコンピュータゲームと親和性が高いということかもしれません。
ゲーマーがコンピュータゲームをするのはボードゲームの代替としてだと、私は2000年頃までは思っていました。ボードゲームを人とプレイする方が楽しいが、相手がいないときには無理なのでコンピュータゲームをするんだろうと。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/08/23(日) 22:16
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 みなさんの周囲では新型インフルエンザ、大丈夫ですか? とりあえず、うがい・手洗いを励行しましょう! それと、マラソンの尾崎選手、銀メダルおめでとうございます!
さてさて、前回あげられた、ボードゲームと親和性の高い要素「本」 について考えてみます。 私も本は結構好きです。推理小説、とかSFとか、ちょっとだけファンタジーとか… あとマンガと。純文学と恋愛小説とケータイ小説はほとんど読みません。 めちゃくちゃ本を読みまくる、という感じではないですが。(特に社会人になってから、 大学生のころほどは、本を読む量が少なくなっています)
確かにボードゲームをプレイする人に、本をまったく読まない人はあまりいないような印象はあります。 このあたりの関係はどういったものでしょうか。
・本が好き → ボードゲームが好き これは成り立たなさそうです。本が好きな人でも、ボードゲームが好きそうじゃない人がいっぱいいます。
・ボードゲームが好き → 本が好き こちらはどうなのでしょうか。かなりの割合の人が、本好きでもあるのでしょうか。 そういわれると、そんな気もします。
ぱっと考えて思いつくことは、本を読むことも、ボードゲームで遊ぶことも、”想像力”を 必要とすることでしょう。 ボードゲームやってて常々思うんですけど、立方体の木片を騎士と思うことって、すごい想像力ですよね。 そんな感じで考えてみましたが、こんな安易な推理でいいんでしょうか?
ではでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/08/13(木) 19:48
これまでのところ、学歴の高さとボードゲームには親和性があるという前提に立ち、その親和性はどのように説明できるのかを検討しています。 前回と前々回でその仮説が提示され、それらは相反するくらいに異なっています。こういうふうに大きく異なる説明がなされ、どちらが妥当なのか判断することが難しい場合は、当初の前提を疑ってみてもよいです。
学歴について考えるときに重要なことは、それが家庭内の世代間で継承される傾向があるということ、つまり出身階層との関連が強いということです。 「学歴の高い人」を対象とする場合、「出身階層が高い人」や「中産階級に属している人」として捉えた方がよい可能性があります。 ここでは、「学歴の高い人」を「中〜上の出身階層の人」として、「中〜上の階層」とボードゲームの親和性の高さについて考察するということにします。
ところで、「中〜上の階層」と範囲を広くしていますが、それについてはどうでしょうか。 「学歴の高い人」となると、そのような範囲となるでしょうが、ゲーマーの大部分が属する階層は「中産階級」です。そして、上流階級の人はボードゲームをしないように思われます。「中〜上の階層」という捉え方で構わないのか、それとももっと狭めるべきなのか。
それから、「中〜上の階層」というのは、「下層階級」以外ということを意味します。「中〜上の階層」とボードゲームとの親和性が高いということは、見方を変えれば、「下層階級」とボードゲームの親和性が低いということです。後者の視点で考察した方が、クリアーな議論ができる可能性があります。
さて、今回の問題において、「中〜上の階層」の重要な要素は何でしょうか。一般的に、所属階層を決定する要素はいくつかあり、その主要なものは、社会的地位・職業威信・資産・収入などです。 しかし、ボードゲームとの結びつきで考えると、これらの要素はどれもあまり関連がなさそうな感じがします。ボードゲームはそれほど大層な趣味ではないからです。
それでは、「中〜上の階層」とボードゲームとの親和的な要素はいったい何なのか。 それは、「家庭内の文化的資本」だと思います。 経験的に、ゲーマーは読書をよく好みます。それは、育った家庭に本が多くあったこと、つまり親も本を読んでいたことに影響を受けている場合が多いと予想されます。 親和性の高い要素として重要なものは、「本」だと思います。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/08/09(日) 20:39
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 梅雨が明けると、一段と暑いですね…。じめじめ暑いよりは良いですが、 結構消耗している今日このごろ、いかがおすごしでしょうか。
「偏差値の高い学校に入学している人は競争が好き」という仮説ですが、それは正しいのか、どうでしょうか?
もしかしたら、「偏差値の高い学校に入学している人」は受験戦争に勝ち抜いたとはいえ、 その反動で、現実世界の競争については、それほど好きではないのではないでしょうか。
ボードゲームは、競争への努力の結果がストレートに出ないこともあり、 「運が悪くて負けた」という言い訳が可能です。実際にその言い訳を使う必要はありません。 ボードゲームに運の良し悪しがあるのは当然の前提だからです。 (いくつかのボードゲームはもっとストイックで、運よりも、研究がものを言う種類のものもありますが)
しかし、そのことよりも、ボードゲームが”真の競争”ではない点があります。 受験やスポーツや将棋は、現実世界での競争です。現実世界の競争は、その結果が多かれ少なかれ 現実に影響を与えます。 たとえば、 ・受験の競争に勝つ → 偏差値の高い大学に入れる ・スポーツに勝つ → 甲子園に出場できる ・将棋に勝つ → 棋士になる これらは大きな称号ですが、そこまでではなくとも、現実世界には小さな称号がいくつもあります。
対して、ボードゲームは架空の競争です。実は、ボードゲームに強いということは 現実世界(一般社会)においてはほとんど影響がありません。 試しに会社の人に、学歴や運動能力、将棋の強さを話したとしたら、何らかの評価がされると思うのですが、 「私、実はボードゲームが強いんですよ」と言ったところで、「へぇ〜」で終わってしまうでしょう。
ギャンブルはゲーム的にはボードゲームに近い存在のように見えます。ものによっては非常に勝つための技術が 必要なものもあれば、丁半博打のように完全に運任せなものもあります。 しかし、運のギャンブルも技術のギャンブルも、現実世界のお金を使っているという1点が、ボードゲームとは 決定的に異なる点です。たとえ、運100%のギャンブルでも、それは現実世界での競争です。
というわけで、ボードゲームは現実世界への影響なしに”競争”を楽しむもの、となります。 この”競争”は、”真の競争”とは似て非なるものと思います。 よって、「偏差値の高い学校に入学している人は競争が好き」とは言えないのではないでしょうか。どうでしょう。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/08/02(日) 21:06
ゲーマーと親和性の高い要素として、これまでのところ話題に挙がったのは、以下のものです。 ・理数系 ・学歴、偏差値の高さ ・第2次ベビーブーム世代 ・パソコンのリテラシー ・おたく ・男性
自分の学生時代の知人ゲーマーを思い浮かべると、理数系との親和性はある程度ありました。ゲーマーに占める理系の割合はそれほど高くはありませんが、理系学部と文系学部の学生数の比率を鑑みると、理系の人の方がボードゲームを好む傾向が強いと感じられます。 社会人が所属するボードゲームサークルとなると、学歴はほとんど不明なので、これについて判然としません。
それから、理系の人には、計算などの数学的な行為が好きという傾向があるため、ボードゲームは理系向きの趣味だと考えられます。 彼らは、ボードゲームをプレイするときに、カウンティングなどに個人のリソースの多くを分配することができそうです。また、そのために長考することを躊躇しない傾向があると経験的に感じます。 我々文系は、計算や記憶が嫌いで、そんなことをするためにボードゲームをしているのではないと考えてしまいます。 ところで、計算などは、人間がわざわざしなくても、機械にさせればよいことであり、理系の人こそそういうことが得意そうであるにもかかわらず、自分でやることを厭わないのはおもしろいことです。
次に、学歴や偏差値の高さとの親和性については、関連があると思いますが、一般的にボードゲームのみならず趣味の世界では、それを話題としてもちだすのは野暮であり、謎のベールで包まれています。なので、偏見も含まれるでしょうが、考察を進めましょう。
偏差値の高い学校に入学している人は競争が好きということが、大きな要因かもしれません。そのような性格がボードゲームとの親和性につながる、というのが仮説です。
趣味としての競争には、ボードゲーム以外に様々なものがあります。 なかでもスポーツは、競争の代表です。ただし、スポーツで勝つためには、長年の訓練が必要です。将棋などの専門的なゲームの世界でも、強くなるためにはかなりの時間をつぎ込むことが必要です。 受験勉強に時間を多く配分した者にとって、投入時間がものをいう世界で活躍することはなかなか難しいです。 ボードゲームはとても手軽にできる競争であり、短時間の経験で互角な立場となることができます。彼らにとって、勝つ体験をスマートに得ることができることが、ボードゲームの魅力なのではないでしょうか。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/07/26(日) 22:23
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 まだ梅雨あけてないんですかね。今年はほんとによく雨が降りますね。
私はあまり、学歴や偏差値などで人をくくるのには否定的なのですが、とりあえず考えてみました。
「偏差値が高い大学ほどボードゲームサークルが存在する確率が高い」 という説ですが、私は他大学のことについての有効な情報がありませんので、 なんともいえません。 ただ、世界レベルで考えてみると、ドイツゲーのようなボードゲームは とても”優雅な趣味”という感じがします。どっちかというと”金持ちの趣味” という感じです。大昔に貴族が囲碁を遊んでいたようなイメージが あります。(自分は貴族とは程遠いですが)
「学生数の多い大学ほど、都心部ほど、ボードゲームサークルが存在する確率が高い」 これについては、ボードゲームのマイナーさゆえ、だと思います。 まず、「都心部の大学≒学生数が多い」となりそうなので、たしなむ人口が少ない趣味をしている人も 自然と、そこに含まれる確率が高くなります。また、大阪や東京にはボードゲーム屋さんがあるので そういった所からボードゲーム活動は広まっていくでしょう。 そうですね、ボードゲーム屋さんの存在は結構大きいのではないでしょうか。 そのお店の商圏を中心に、ボードゲームの盛んな地域ができるのだと思います。 私が大学生の時に、他大学に遠征に行ったのは確か一度だけでした。 (そこは偏差値の高い大学で、確かにプレイヤーは結構熱心だった気がします) あえて、偏差値との関連を考えると、偏差値の高い大学に入っている人は ”受験戦争”を勝ち抜いてきた人たちであるといえます。そういった人々は ゲームに取り組む場合でも、常に真剣勝負をしそうです。 それで熱心な人が多いのかな、と思ったりして。
私も真剣にはプレイしていますが、 ・カウンティング ・「トーレス」や「ツタンカーメン」のように数学的知識があると、とても強いように感じるゲーム などには、能力の限界を感じるんですよね…。 もしかして、理数系との親和性も高いですか?と考えましたが、手元に参考になるデータがまったくありません。 横さんの周辺を思い浮かべてみてどうでしょう?
ではでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/07/19(日) 00:31
ボードゲーム人口拡大のためには、高校生〜大学生にプレイしてもらわないといけないでしょう。近年、TRPGやトレカがよく売れたのは、この層に訴求できたためでしょう。
ではドイツゲーが日本で登場し始めたとき(90年代)に誰がプレイしていたのかとなると、もっと上の年齢層の人達だと思います。学生時代に各種ボードゲームをしていた人が社会人となり、ドイツゲーにシフトしたと思われ、それ以前とは異なった傾向です。
社会人になってからはじめてボードゲームをプレイしたという人はいますが、そのままこの世界に入ってゲーマーとなるのは少数派だと思います。
やはり、基本的にはボードゲームは子供のときからやり続ける趣味でしょう。
これはボードゲームの特徴ですが、要因は何なのでしょうね。
あとそれから、ボードゲームは高校生〜大学生中心の趣味ということで、大学のゲームサークルについて、自分が学生時代のときから抱いているイメージを述べます。
自分が大学生のときには、いくつかの大学を訪れて、ボードゲームサークルの例会や文化祭の出展をチェックしました。また、ボードゲーム雑誌のサークル員募集のページをそれ以前からよく見ていました。なお、当時はまだインターネットはありませんでした。
その経験からは、偏差値が高い大学ほど、学生数の多い大学ほど、都心部ほど、ボードゲームサークルが存在する確率が高かったです。
それから、そのサークル活動の活発さとしては、人員数の多さ・会合の頻度・会誌の発行・文化祭への出展・勧誘ビラの掲示などがありますが、偏差値が高い大学ほど活発だと感じました。
こういう傾向は、サークル活動全般に言えそうなことですが、ボードゲームサークルに関しては顕著ではないかと思います。
このようにボードゲームが高学歴・高偏差値の学生と親和性が高い傾向にあるのは、どう解釈するべきでしょうか。
ボードゲームは難易度の高い趣味であるため、知的レベルが高い人向けだと分析することは間違ってはいないですが、少し見方を変えた方がいいです。ボードゲームはそれほど難しいものでもないからです。対象年齢は高いものでも12才以上とされており、子供でもプレイできるものです。とくにドイツゲーは、本質的には子供向けです。
もちろんゲーマーに占める高偏差値者の割合は一部ですし、高偏差値者のなかでゲーマーをしている人はごくごく少数です。しかし、先に述べた傾向は、ボードゲームとゲーマーを理解するための鍵になるかもしれません。
文化としてボードゲームを分析するというのは、こういうことだと思います。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/07/12(日) 23:15
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。暑い日が続きますが、いかがおすごしでしょうか。
こういったテーマで問題なのは、ボードゲーム界には基礎的な統計などがまったく無い点ですよね。
なので、考察が非常に難しかったりします。とりあえず開き直って、いつも以上に適当に話を
進めてみます。
私の捉えている雰囲気では、ボードゲームはなんとなく高校生〜大学生中心の趣味、という感じがします。
社会人になって自由時間が少なくなること、また友達があちこちに散らばってしまうことでプレイヤーが不足して、
だんだんとプレイ人口が減ってしまうでしょう。また、社会人になってからボードゲームを始めた、という人は
かなり少なそうです。
と考えたものの、もしかして今は社会人ゲーマーのほうが総数が多いですか? ボードゲームというものが
なんとなく廃れつつある感がなきにしもあらずなのは私が感じているだけでしょうか?
前回その他であげられた、「パソコンの使用暦が長い」とか、「オタク系の趣味を持っている」などの特徴は
第2次ベビーブーム世代の特徴なのかもしれませんね。ただ、現代ではパソコンを持ってない人はかなり珍しい
ですし、「オタク系の趣味」も色々幅広いので、そこが共通項といえるかどうかは微妙な気もします。
ところで、ふと思ったのですが、
・ボードゲームをプレイする人は、コンピュータゲームをプレイしたことがある。
・コンピュータゲームをプレイする人は、ボードゲームをプレイしたことがあるとは限らない。
ような気がします。
と、適当に話を進めてみましたが、あまりいい話も思いつかなかった感じです。すみません。
ではまた来週。さよなら-。
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名前:横 日付:2009/07/05(日) 21:58
ボードゲームを文化として考察するにあたって、ゲーマーとはどのような人なのかに注目することは有効です。仮にボードゲーム社会学なるものを構築するのであれば、最初になされるようなことでしょう。
ところで、ボードゲームは、その人の属性など、社会的なものを抜きにして楽しむことができる趣味であり、それが魅力の1つです。なので、属性などの現実的な要素を持ち出すことは野暮なことですし、避けておいたほうが無難なくらいのテーマだと思われますが、それは承知のうえでいちど学術的な立場で考えてみたいです。
なお、ゲーマーとは、狭い意味でのボードゲームを趣味とする人を指します。
さて、最近の記事で触れられましたが、ゲーマーの大きな特徴は、以下の2つです。
・年齢:30歳代から40歳代前半
…ゲーマーの80%くらいがこの世代でしょうか。第2次ベビーブームと言われる世代です。
・性別:男性
…男性比率は95%くらいでしょうか。
他に、目立った傾向としては、以下の要素が考えられます。
・居住地:都市部
…ボードゲームサークルやボードゲームを扱う店が存在する程度の都会に住む人がとても多いと予想されます。
・学歴:高学歴
…大卒の比率が、同世代の平均よりも高そうです。
・職業:ホワイトカラー中心
…技術系・事務系が多そうです。
また工場に勤務するグレーカラーの人もそこそこいそうな感じがします。
・収入:普通〜低い
…高所得者層(年収1,500万円以上)がしている趣味ではないでしょう。
ワーキングプア(年収200万円以下の低所得者層)の割合は一定あるでしょうが、世代全体での割合と比較して有意な差異が見られるかは不明です。
・未婚率:高い
…結婚して、可処分所得・自由時間・物理的スペースが減少すると、継続が難しくなる趣味です。
その他、他の趣味や嗜好に関連する傾向として思い浮かぶものとしては、以下のものです。
・パソコンの使用暦が長い
…ネットに接続したパソコン所有率は95%、毎日パソコンを使用する率は80%くらいではないかと思います。
同世代の平均よりもかなり高いでしょう。
・オタク系の趣味を持っている
…マンガ・アニメ・コンピュータゲームなどをよく好む人が多いです。
なお、ボードゲームとオタクについては、じっくり考えるべきテーマだと思います。
とりあえず、ボードゲームは欧米の文化であり続けているため、オタク系の趣味ではないということは留意しておきたいです。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/06/28(日) 22:01
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。明日から雨みたいですねえ。 梅雨入りしてから、快晴の日のほうが多かった気もしますが、ここらで 雨の日が続きそうです。
さて、前回横さんがふってくださった「ボードゲームが女性向きでない要素」について 考察してみようとも思ったのですが、自分が女性でないので、いつも以上に推測過ぎる記事になりそうなので やめました。
と、いうわけで、久しぶりにゲーム紹介をしてみます。今回紹介するのは、Knizia のボードゲーム 「ツタンカーメン」です。Knizia → ツタンカーメン → エジプト とくれば、ラーまでたどりつきそうな 勢いですが、ゲーム内容的にはまったく関係ありません。 「ツタンカーメン」は2-6人でプレイできるボードゲームです。ボードゲームですは、1枚のボードはなく、 三角形のタイルを一本道につないでいって、ボードにします。このタイルはすべて”秘宝”のタイルで、 15種類で70枚あります。このルートを進んでいくのですが、このゲームではダイスを振って道を進んだりはしません。
ゲーム開始時に、各プレイヤーの手元には”貢物コイン”が一定数与えられます。 プレイヤーは、自分の手番に道を好きなだけ進んで、止まったところの秘宝タイルを獲得することができます。 道は逆走できませんので、全員が通過した秘宝タイルは廃棄されます。
それぞれの秘宝は、1〜8タイルで構成されています。セットになっている同じ種類の秘宝がすべて獲得・廃棄 されると、得点計算が行われます。 得点計算では、そのセットで一番多くのタイルを持っているプレイヤーが、タイルに書かれた得点を得て、 2番目のプレイヤーはその半分の得点を得ます。(1番多くのタイルを持っているプレイヤーが複数の場合は、 そのプレイヤーが半分の得点を得るだけです。得られた得点の数だけの”貢物コイン”を、ピラミッドに お布施します。手元の”貢物コイン”を、最初にゼロにしたプレイヤーが勝利します。
タイルには、秘宝以外に、ジョーカーのような役割の”ファラオタイル”や、敵プレイヤーから得点計算前の 秘宝を買うことのできる”金貨袋タイル”があります。
ダイスなどのランダム性がありませんので、多人数詰め将棋のような、非常に計算能力が必要なゲームの気がします。 うまく必要な得点を逆算できる人が強そうなゲームです。
このゲーム、ランダム性が不足しているために、とても微妙なゲームでした。
Tutankhamen(「ツタンカーメン」)/REINER KNIZIA(作) OUT OF THE BOX(発売) 2-6人, 20-30分 鱶(fuka)の個人的評価:2(特にプレイしたくない)
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名前:横 日付:2009/06/21(日) 19:23
前回に挙がったボードゲーム経験率をゲーマーに問うと、タリスマン以外は100%に近いでしょう。一般人から見ると、ゲーマーはとてもマニアな人と映りますが、それも当然ですね。
逆の見方をすると、一般人のボードゲーム経験率は意外と高いです。とくにトランプやオセロは、ほとんどの日本人がルールを知っているということであり、なかなかすごいことです。 ゲーマーとなるための基礎がある人は、かなり多いということかもしれません。
さて、ボードゲーム経験率は世代・性別などにより一様ではないという話題が出ました。
世代による違いについては、これまでの説明のように分かりやすいです。 ただし、アンケート調査をしてみると、予想とは異なった結果が出てくる可能性はあります。たとえば、若い世代や中高年の世代のボードゲーム経験率は高いかもしれません。また、ゲームの種類によって、経験率の傾向は異なるかもしれません。
性別による違いについては、説明は容易ではないです。 昨今、男性向けとされていた趣味の世界において女性の比率が少しずつ高まる傾向があり、それは多様化が進行しているという流れと軌を一にしているということでだいたい合っていると思います。 ボードゲームも男性向けの趣味であり、一昔前、TRPGが流行ったころに、女性の比率が若干は上がった(女性ゲーマーが登場した)かもしれませんが、その後は変化ないように感じられます。ボードゲーム店やサークルにいる女性はごく少数のままです(これもまた統計資料はなく、印象ですが)。 なぜ女性はボードゲームに興味を示さないのでしょうか。 ボードゲームが女性向きでない要素は何なのでしょうね。
その他にも、ボードゲーム経験率の違いが見られる属性について検討してもよいかもしれません。
ところで、企業は、統計をとったりして市場調査したうえで、商品を開発・販売するのが通常かと思われます。日本のボードゲームのメーカー・販売店は、どのような調査をしてきたのか、大いに興味がわきます。 市場調査はどのような結果だったのか、それに基づいてどのような企画書が作成されたのか、また成功・失敗の分析はどうだったのか。 ドイツでは、こういうことが、日本よりも熱心にされてそうな感じがします。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/06/14(日) 22:31
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。とうとう梅雨入りしてしまった今日この頃、 いかがおすごしでしょうか。
確かに、今の小・中・高世代は、大体DSとかPSPなどで遊んでいて、ボードゲームとはかなり縁が薄そうです。 うちら世代は、ボードゲームやゲームブックなどを扱った雑誌がありましたが、昨今はほとんど見当たりません。 ボードゲーム界の将来が懸念されるところですが、昔はなかったインターネットの情報というものもありますので、 まあまあ、大丈夫でしょうか。
さてここからは、前回横さんが作ってくださった表にコメントしていきたいと思います。 この比率は、「現在までに」1回でもそのゲームをプレイしたことがある人の割合でいいんでしょうか?。
トランプ 98% …もう少し多い気がします。トランプをやったことがない人をほとんど見たことがないので。 99%くらいいってるかも? オセロ 95% …トランプよりはやったことがない人は多そうですが、98%くらいはいそうな気がします。 ・上記の二つに共通するのが、男女を問わずにやってそうなゲーム、というところでしょう。 これ以降のゲームは、カルタや百人一首はともかく、それ以外のゲームは女子のプレイヤーが少ないように思います。
○× 70% …なんとなくこのくらいの数字という気がします。 カルタ 70% …85%くらいという気がします。幼稚園とかの小さいころにみんなやってるのでは? はさみ将棋 30% …はさみ将棋と将棋、どちらがプレイヤーが多いのでしょうか?? 将棋 30% なんとなく普通の将棋のほうが多そうな気もします。 消しゴム落とし 30%…これは、女子のプレイヤーが少なそう(いなさそう?)なゲームの典型でしょう。 百人一首 20% …こちらは逆に、男子のプレイヤーが少なそうです。 花札 20% …花札のプレイヤーよりは、人生ゲームのプレイヤーのほうが 人生ゲーム 20% 多そうな気もします。 ゲームブック 20% …こんなもんでしょうか。でも5人に1人もいるかな?10%で、10人に1人くらいかも。 TRPG 5% …きっと少ないでしょう。TRPG 2%で、ドンジャラ3%という感じでは、と思ったりして。 ドンジャラ 2% モノポリー 2% …50人に1人。もう少し多くいそうな気もしたりして。3%はいそう(?)。 タリスマン 0.01%
”類は友を呼ぶ”効果で、実際より少し多めのパーセンテージな気はしますが、正確なところは まったく分かりません。ボードゲーム界には統計とかが無いですよね。 それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/06/07(日) 21:14
日本で育った人は、子供のときのボードゲーム経験はほどほどにあるでしょうが、世代による差異はあります。
現在、未成年の人達がボードゲームにふれる機会は、それより一まわり、二まわり上の世代が同年齢であったときと比較すると、少ないのではないかと思われます。これは、子供向けの娯楽が多様になっていることが大きな要因でしょう。
高齢の世代は、子供時代にボードゲームにふれた機会はあまり多くなかったと思われます。これは、ボードゲームがまだあまり存在していなかったことによるでしょう。
30歳代の人達、つまり第2次ベビーブームの世代が、もっともボードゲームにふれる機会が多かったと推察されます。大半のゲーマーがこの世代の属しているのは、その結果だと思います。 ボードゲーム経験者が多い世代であるため、初めてのボードゲームを同世代の人とプレイした人の割合も自然と多いと予想されます。世代内での伝播がよくなされたということです。 こうして考えると、ボードゲームは世代的な文化だと言えます。
さて、この30歳代の世代に絞って、ボードゲーム経験比率を直感的に算定してみます。自分自身この世代に属しており、同級生を想起して考えてみましたが、いかがでしょう。 比率は、1回でもそのゲームをプレイしたことがある人の割合です。
トランプ 98% オセロ 95% ○× 70% カルタ 70% はさみ将棋 30% 将棋 30% 消しゴム落とし 30% 百人一首 20% 花札 20% 人生ゲーム 20% ゲームブック 20% TRPG 5% ドンジャラ 2% モノポリー 2% タリスマン 0.01%
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/05/31(日) 23:08
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
そういえば、オセロというのがありましたね。すっかり忘れていましたが、私もやったことあります。 オセロ、簡単なトランプ、将棋、そのあたりは(ローカルルールはあるにせよ)わりと きっちりしたルールが浸透していると思うのですが、こと、ボードゲームになると ルール間違いはほぼ必須になってますね。 でも、間違ったルールでも、みんながそのルールが正しいという認識でやっていれば、 それほど大きな問題は発生しなくて、結構楽しめるもんなんですよね…。 ドイツゲーが普及している社会だったら、ガイスターあたりに出会ってたような気がします。
こうして、初めて遊んだボードゲームを思い出してみましたが、個別のタイトルでどれを 遊んでいたとしても、それほどその後の展開に大差なしのように思われます。 ボードゲーム界にはまるかどうかは、モノポリーや、(私の場合は)タリスマンといった 名作、あるいは相性ぴったりのゲームに出会えたか否かがポイントでしょう。 人生ゲームは、多くの人が出会っていると思うのですが、そこから先のボードゲームへ進む人の 割合はとても少なそうです。むしろ、まったくタイプが違うともいえる、ゲームブックやTRPGから ボードゲームへ進む人のほうが割合が高そうです。
多くの場合は、人に誘われてボードゲームをやることが多いと思うのですが、最初の1人って 誰なんでしょうね?、とふと思ったりして。
ではでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/05/24(日) 19:57
幼少期に両親に買い与えられたおもちゃとしては、パズル・ダイヤブロック・線路・カード・ビー玉・人形・ゲーム・本などが思い浮かびます。 ゲームを買ってもらったことはあまりありませんでしたが、年上の従兄弟からもらったゲームがいくつかあり、ボードゲーム環境は豊富な方でした
おもちゃのなかで好きだったものは、ゲーム・カード・本だったと思います。 友達と比較すると、人形やロボットなどのおもちゃにはそれほど興味はなく、球技など野外で遊ぶものに対する関心も薄かったです。 このように振り返ると、子供のときから思考系の遊びが好きで、小学校の半ばで趣味が定まっていたようです。
親が選択するおもちゃには、なにかしらの期待がかかっているものです。読書など知的なものに興味を持つようになったことはその意にかなったのでしょうが、ゲーム好きになったことはあまり期待には沿っていないかもしれません。
さて、ゲームに関して言うと、小学校低学年前後が、初めてボードゲームをした時期です。トランプ・花札(カブ)・オセロ・人生ゲームなどをやりました。以降、ボードゲームを継続し、現在に至ります。当時は、コンピュータゲームが登場した時期で、マーケットとしては、ボードゲームからコンピュータゲームへの移行期でした。
人生ゲームが、いわゆるボードゲームの最初の経験です。ただ、そのときには正確なルールではプレイしていませんでした。小学校高学年くらいになり、最後に一発逆転の選択肢がある(ルーレットに失敗すると貧乏農場へ行く)というルールを読み、面白いルールがあったんだなと感心した記憶があります。 小学校6年のときに、モノポリーを友人の家でプレイしました。言ってみれば、これがボードゲームデビューです。こちらも間違ったルールでのプレイで、カラーを独占しなくても家を建てていました。それでもまあまあ盛り上がりました。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/05/17(日) 22:20
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 インフルエンザが広まりつつある今日この頃、いかがおすごしでしょうか。
前回のテーマも5回続きましたので、新しいテーマにしてみます。 というわけで考えたのが「初めて遊んだボードゲーム」ですが、どうでしょう。 こんな感じのテーマはなかったですよね。 と思ってはじめてみたのですが、初めて遊んだボードゲームって覚えてますか?
何でもありで考えれば、カルタ、百人一首、トランプ、などのカードゲーム系か、 ○×(3目並べ?)、将棋、などの伝統ゲーム系か、 消しゴム落としなどの実物系か、 人生ゲーム、ドンジャラなどの商業ゲーム系か、 そのあたりになるんでしょうか。 私の場合は、カルタか、百人一首の坊主めくりのゲームあたりの可能性が高そうです。 トランプかもしれませんが。
そういったなんでもありではない、いわゆるボードゲームでは、「タリスマン」だったような 気がします。これは中学生くらい? たぶんそれが初めてのボードゲームでしょう。
横さんの場合はどうですか? ではでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/05/10(日) 23:48
最近はボードゲームをする機会が少ないため、負けてもボードゲーム自体はまあまあ楽しめている気がするのは、私も同様です。 それだけで言うと、ボードゲームに対して寛容になっているということになります。 しかし、「負けても面白いゲーム」と評価できるか否かという観点で考えると、最近になるほどシビアな評価になっているようにも思います。 実際にはどちらなのかと考えると、微妙なところです。理想は高くなってはいるものの、現実を認めて妥協しているということなのかもしれませんが、そうだとすると少々寂しい感じはします。
さて、多人数でプレイするボードゲームでは、1人の勝者以外は敗者となるため、回数としては負けることの方が数倍多いです。そのため、負けると面白くないのであれば辛いです。 そこで、負けても面白くすることが、デザイナーが目指すべきところでしょう。 これには、ゲーム自体を面白いものにするという方向性と、前々回で挙げた神の視点を導入するという方向性があります(他にもあるかもしれません)。
前者は王道ですが、なかなか難しいです。 後者の神の視点を導入することは、それっぽさ(リアリティー)を出さなければならず、やはり困難さがあります。とは言うものの、すでに存在するゲームシステムをパッチワークのように流用することが可能なので、比較的容易だと思われます。
ドイツゲーが、この後者の方向性を採用しないことは、自分には長年の間、不思議です。この疑問はいまだ解消されていません。 歴史を題材としているドイツゲーが増加しているにもかかわらず、それらにシュミレーション性を導入しないストイックなスタンスは一体なんなのでしょうね。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/05/03(日) 23:16
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 GWも後半戦、いかがお過ごしでしょうか。私は仕事でしたが…。
Aの神の視点といえば、三国志のボードゲームとかをやったらそんな気分に なるかもしれません。思わぬ武将が一流武将との一騎打ちで勝ったりなんかすると、 それだけで盛り上がりますからね。 そう考えると、確かにドイツゲーでは、あんまりそういう盛り上がりは無いですね。 キャラクターが出てくるものにしても、特徴の無い名前がおおいし、多くの場合は キャラがただの木片だったりします…感情移入の仕様がないです。
しかしまあ、自分の場合をよく考えると、たいがい負けてもボードゲーム自体は楽しめている気がします。 ボードゲームで遊ぶ機会がめったにないので、集まって遊ぶこと自体が面白くあります。 なので、そもそも面白くないゲームでなければ、負けても面白いと言えるかもしれません。 なので、私の場合は負けても面白いゲームの基準はとても甘いものになりそうです。
そういえば、勝つための方法が、自分の好みではないゲームは、負けたとき面白くないかもしれません。 たとえば、トランプの神経衰弱だと、記憶力:95%、運:5%みたいなバランスです。記憶力必須のゲームは、 負けると面白くないかも。
ではでは、少し短いですが、また来週-。
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名前:横 日付:2009/04/26(日) 19:46
「負けても面白いゲーム」の捉えようについて、整理します。
第1に、頻度についてです。 負けたときでも面白かったと感じる割合がどのていどのであれば、「負けても面白いゲーム」と評価するかは、人によって異なります。
負けても、(1)毎回(もしくはたいてい)面白くないと「負けても面白いゲーム」と評価しない、(2)2回に1回くらい面白ければそう評価する、(3)ときどきは面白だけでもそう評価する、くらいに分類できるでしょう。 自分の場合、(2)です。 負けると面白くないゲームの経験が多い人であれば、(3)になりやすいのかもしれません。 (1)はシビアすぎるかもしれませんが、モノポリーばかりプレイしている人にとっては、モノポリーは毎回面白いゲームなのでしょう。
第2に、視点についてです。 これは、@主観的に見ること、A客観的に見ること、に分類できるでしょう。 @は、プレーヤーとして楽しいということです。 Aは、いわば神の視点です。歴史や映画を見るような感覚で、ゲームの展開を体験します。 一般的には(非ゲーマーにとっては)、ボードゲームをプレイするときの面白さは@です。Aはゲーマー固有の視点であり、ゲーマーは@とAをあわせもっています。
続いて、@とAの比重について検討したいと思います。 まず、ボードゲームのジャンルによって、この比重は異なります。
典型的なドイツゲーの場合、@の比重が大きいです。直感的には、@:A=4:1くらいです。 ドイツゲーは、抽象的なシステムが先にあって、テーマ(具体的事象)が後付けであるため、Aの視点は持ちづらいです。ドイツゲーのプレイ内容が記憶に残りにくいことの原因はここにあると思います。
アメリカ製マルチプレーヤーゲームは、テーマとして具体的な事象がまずあり、それをシュミレートしているため、Aの比重は高くなります。@:A=2:1くらいではないでしょうか。 シュミレーションゲーム(ウォーゲーム)は、再現することを追求しているため、Aの比重がもっとも高く、@:A=1:1くらいだと思います。
それから、プレーヤーのプレイスタイルによって、@とAの比重は異なります。そもそも、プレイスタイルの相違は、@とAの比重に還元されると思います。 勝負にこだわる人は、@の比重が大きいでしょう。 自分の場合、ゲーマーのなかでは、Aの比重が高いほうだと思います。これは、おそらく性格的なものと、理念的なもの(ボードゲームの魅力はAであるという考え)に因っています。
まとめると、Aの比重が高いゲームであるほど、Aの比重が高いプレーヤーであるほど、「負けても面白い」と感じられるということになります。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/04/19(日) 22:44
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
勝っても面白くないゲームが以前に一度ありましたが、基本的に勝つことはうれしいことです。
勝利ポイントが完全に非公開のものは、確かにプレイしづらそうですね。 マルチプレイ感も薄れてしまうので、あまりないのかもしれません。
前回あげられた、「勝利ポイントが部分的に非公開のゲーム」における、 「勝利ポイントに加えることができる手札」などは、ちょっとゲーム手法的にいまいちな 印象があります。これを、「規定の勝利ポイントに到達すれば終了」のタイプに組み合わせると 最後の最後、盛り上がるべきところで、何もできずに終わってしまいます。
さて、テーマの「負けても面白いゲーム」ですが、私のイメージでは、 ゲーム中に不利な状況におちいっても、何らかの勝つチャンスがありそうなゲームです。 「ゲームブックで技量ポイントのさいころで1が出てしまっても、クリアするチャンスは 十分にありますよ」的な感じです。
また、お互いの持っている手段を百パーセント出し切って勝負できるようなゲーム、 も面白そうな印象です。 でも、少し抽象的なので、ほんとに面白いのかどうかは謎ですね…。
私の場合「ラー」は勝っても負けても、とても好きです。 そういえばこのゲームは勝利ポイントが非公開です。ただ、誰が何ポイント取ったかは 毎ラウンド公開されているので、ある程度は把握できます。 ラーで競りに使う太陽チップは、一見数値の大きいものが有利に見えますが、 ラウンドを強制終了させるラータイルのために、数値の大小よりも、その数値のタイルの使い方が ものを言います。自分の持っているタイルを100%働かせることができたら、勝利に近づけるという点が 楽しいようです。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/04/12(日) 21:49
前回で示された負け方パターンCのように、序盤からジリ貧となり負けることは、とりわけ面白くないですね。 こういう負けパターンを経験すると、そのゲームはできが悪いとつい考えてしまいます。しかし、他のプレーヤーがそのパターンで負けたとしても、自分が勝てば、できが悪いゲームとはあまり思わないですよね。
できのよいゲームというのは、たぶん、勝っても負けても面白いゲームでしょう。 ゲームは、勝つとそれなりに面白いものなので、勝って面白いゲームは普通です(勝っても面白くないゲームは、できのわるいゲームなのでしょう)。 なので、できのよいゲームは、負けても面白いゲームだと考えてよいかと思います。 そこで、負けても面白いゲームとはどのようなものか考えてみます。
「負けることが最後の方まで見えていないこと」は、負けても面白い要素の1つでしょう。 それには、@勝利ポイントが非公開の場合と、A勝利ポイントが公開されていてはいるものの、お金や戦力など他の要素があるため、実質的な順位が明らかにはなりにくい場合、とが思い浮かびます。
@のように、勝利ポイントが完全に非公開のゲームは少ないです。これは、順位がプレーヤー間で共有されていないとプレイ指針を持ちづらいためでしょうか。こういうゲームはやや上級者向けの感があります。 @のなかには、勝利ポイントが部分的に非公開のゲームがあります。勝利ポイントに加えることができる手札が存在するようなゲームです。公開された勝利ポイントによって順位が確認できる分、先のものよりもプレイしやすいです。
Aについては、たいていのボードゲームで見られることでありはするものの、勝利ポイント以外の要素が勝敗に影響を与える度合いが強ければAに含められるかと思います。 典型的なドイツゲーには、Aの傾向があります。なお、典型的なドイツゲーは、明確には定義されていませんが、1時間程度のプレイ時間・4人程度のプレイ人数・ボードを使用・凝ったコンポーネント・価格が4000円以上、といったものがその要素といったところでしょう。
負けることが最後の方まで見えにくいゲームをデザインすることは、それほど困難でもないとは思われますが、それほど力点をおいて追求されていないように感じられます。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/04/05(日) 22:01
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
私の周りでは、ボードゲーム初心者の人が何人かいますが、 それほど、ドイツゲーに過保護さを感じているようでもなかったです。 「操り人形」で、3ターン連続くらいで暗殺されてしまった人もいますし…。
ところで、負け方にも色々なパターンがあります。
@ あっさり負ける A いつの間にか負けている B じわじわ負けに追いやられている C 比較的序盤から負けが見えている
各プレイヤーの勝利ポイントが非公開の場合は、「負けること」が見えていない場合も多く、 最後の方まで士気が高いかもしれません。 「エルグランデ」の場合は、各プレイヤーの勝利ポイントが見えているので、最終ターンあたりで 明らかに負けているような状況に陥ることもありますが、ある程度のポイント差までは、 最後の「秘密裏の行動」によって逆転できるかも、という期待を持たせてくれます。
あっさり負けたり、いつの間にか負けたりすることは、それほど大きなダメージではないのですが、 序盤からずっと旗色が悪くて、逆転の糸口も見つからないような状況は、精神衛生上よくないです。
横さんはどの負けパターンがいやですか?
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名前:横 日付:2009/03/29(日) 21:48
以前に「勝利条件、勝利」のテーマをやったことは忘れていました。読み返してみて、こんなことを言ってたんだなあと感じ、考えを書き記しておくことの意義を今更ながら感じさせられました。 今回のテーマは、「勝利条件、勝利」のテーマと深く関連しており、以前の議論を参考にすれば考察しやすいでしょう。その議論の内容としては、勝利条件がゲーム中に変化するゲームがあること、複数の勝利条件が存在するゲームがあること、ゲームによって勝利に重きがおかれる度合いは異なることなどです。 改めて読むと、勝利についての中心的な部分にはあまり触れられなかった感があります。最初には「一番多くありそうな勝利条件はポイント制」ということが述べられており、そういったことが中心的なものだと思います。
あと、以前の記事を読んで、一貫している自分のスタンスとしては、ドイツゲーに対する斜に構えたような態度だということを確認しました。 294号で、「ただちょっと思うのは、ここがボードゲームのダメなところではないかということです。勝ったのならもっと喜んでもいいし、負けたのならもっと悔しがってもいいです。非ゲーマーから見たら、ゲーマーのオトナさは、少々不思議に感じるところではないでしょうか。そしてそれは、ゲームのルールの難しさとは別の垣根となっているかもしれません。」と述べており、前々回では、「ドイツゲーの過保護さは、ドイツゲー好きにとっては魅力であり、同時に新規参入者を阻む大きな障害だと思います。」と述べました。 自分はボードゲームの会合への参加は少なく、ネットの情報もほとんど見ていないため、こういう見方が現在のボードゲーム界でどのていど一般的なのか気になりはします。
さて、ボードゲームでは、理不尽な負け方が確かにいっぱいあります。ドイツゲーでは、理不尽な負けを少なくしようと努めてきたのでしょう。同時に勝利のうれしさも少なくなっているのだと思われます。 そして、それでよいと考えるのが、ドイツゲー好きの人なのでしょう。
今回のテーマは、速攻について考えるなかで出てきたという話の流れであり、以前のものとは少々方向が異なるように思います。なので、過去の議論にとらわれずに考察していくことでもOKでしょう。というものの、どう展開していけばよいのか難しくて、今回はとりあえずこういう形となりました。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/03/22(日) 22:26
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。明日のWBC準決勝どうなりますかね? 日本時間8時半に試合開始ですよ。
さて、今シリーズのテーマは、「勝利条件」or「負けること」ということで、どっちにしようかなと思いましたが、 「勝利条件」って以前に一度しませんでしたっけ?、と思って探してみると、 第283-290号が「ボードゲームの要素:勝利条件」というテーマでした。2006年の話みたいですね。 その後には「勝利について」(勝利の要素)という回が続いていました。
なので、今シリーズは「負けること」というテーマにしましょう。
野球の世界では、ノムさんが「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とよく言ってましたが、 ボードゲームの世界ではどうでしょうか。やはり、自分の行動が元で、負けるべくして負けているのでしょうか?
大体負ける時は後から考えると、どこかで判断ミスをしています。 「後から考えると」というのがくせもので、それが、本当に判断ミスだったのか、相手の行動(対応)によって 敗北へと導かれたのかがよく分かりません。「運」の要素も勝敗を大きく左右しますよね。 ボードゲーム界は理不尽な負け方は、いっぱいあると思います。ダイスで悪い目ばっかりでたとか、 イベントカードで悪い出来事ばっかり引いてくるとか、とても低い確率の攻撃をくらってしまうとか、 ……etc. etc. しかし、そういったいくつもの、「理不尽な負け」は、ボードゲーム界では日常茶飯事ですので、 「不思議の負け」というわけではありません。
と、こんな感じで第1回目スタートしてみましたが、どうでしょう?
では、また来週-。
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名前:横 日付:2009/03/15(日) 20:56
ウォーゲームも幅が広く、ひとくくりにはできないのですが、ここでは典型的な形式のものを理念型のように捉えて論じます。
多人数プレイのボードゲーム(特にドイツゲー)と比較すると、ウォーゲームでは速攻の機会は多く、また効果的な戦法です。 それについて、ゲームのシステムの観点から、以下の要素が思い浮かびます。
@出来事(過去の戦闘など)の再現である 史実上の戦闘が速攻で展開されていれば、ゲームでも速攻が再現されることとなります。必ずしも速攻で攻めなければならないわけではありませんが、そうしなければ勝利は難しいです。
Aセットアップの自由度がある 史実では速攻ではなかったとしても、速攻の意図をもって初期配置をすれば、速攻を試みることができます。また、逆にじっくり攻めるという戦略もセットアップにより可能です。
B基本的に2人プレイである 相手は1人しか存在しないため、速攻が成就しやすいです。多人数のボードゲームでは、反撃の力が大きいため、速攻で押し切ることは困難です。
他に、プレーヤーの心情的な要素があります。
C勝ち負けにはそれほどこだわらない 速攻をされて負けたとしても、それほど不本意ではありません。史実の再現であるため、なるようになったと感じます。そもそもゲーム開始時の状態がアンバランスであり、勝敗の可能性は均等でないです。
D投了をしやすい 2人プレイであるため、速攻をされて負けがほぼ決定した場合、ゲームの途中で投了することが容易です。 多人数プレイのボードゲームであれば、勝ちの可能性が残っているプレーヤーや諦めの悪いプレーヤーが他にいれば、ゲームは継続されます。多人数ボードゲームでは、勝利条件が満たされるまでたいていはプレイが終了せず、負けと分かっていても最後までつきあわなければならないのは苦痛です。 ウォーゲームでは、速攻で負かされても、投了して再プレイしやすいのです。
さて、ウォーゲームが好きな人と、ドイツゲーが好きな人はあまり重なりません。 その嗜好は、一見、題材に対する興味の違いのようですが、それよりも上記のような仕組みの違いの方が、重要な要素だと思われます。
ドイツゲーの過保護さは、ドイツゲー好きにとっては魅力であり、同時に新規参入者を阻む大きな障害だと思います。 初心者向けボードゲームについては、この連載で以前に考察したことがあり、ネット上でも話題にあがりやすいテーマです。そこでは、ルールの容易さなどが初心者にとって重要な要素とされます。しかし、それよりも、「過保護でないこと」が大事かもしれないと、今回のテーマを考察して思い至りました。 一般人がドイツゲーをプレイしてあまりピンと来ない(面白くない)のは、ドイツゲーの流儀に親しめないためではないかと思います。昨今、日本において、一般人がドイツゲーに接点を持つ機会は増加したにもかかわらず、リピーターとはならず、ドイツゲーがいつまで経ってもブレイクしないのは、ここにあるかと。ドイツゲーの過保護さを受容する素養のある人は、案外少数だと思われます。
ところで、次のテーマとしては、「勝利条件」とか「負けること」あたりはどうでしょう。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/03/08(日) 21:50
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。 野球のWBCがどうなるか気になる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
横さんは前からわりとドイツゲーが過保護な点を指摘してましたね。 大学のサークル時代に「三国志演義」とか「八八艦隊」?とかナポレオンのゲームとかで ボロ負けした経験からすれば、私はドイツゲーの心遣いが少しありがたいかもしれません。 確かにワイルドな展開に欠けて、予定調和的な接戦が多くなると、それはそれでいまいちですが。
さて、ゲームの終了条件を考えたときには、 1. 誰かが勝利条件を満たすと終わり 2. 決められたラウンド数を行って最も勝利ポイントの多い人が勝利 の2個をあげましたが、もうひとつ、
3.他プレイヤーをすべて倒す(相手の戦力を0にする) というのもありますね。マジック・ザ・ギャザリングはまさしくそうです。
1の場合はみんなでゴールを目指して競争するので、自分だけ速攻で加速しても、 相手も同様にプレイすれば、お互い同じような位置で、ゴールを目指すことになります。 3の場合は、ゲームにもよりますが、ゼロサムゲーム的にこちらが速攻を決めると、相手が ゴールから遠ざかることになると、より速攻っぽい感じです。そういった綱引き型のゲームでは バランスが崩れると一気に勝敗が決しそうです。 さて、ドイツゲーでは速攻はあまり推奨されていないということですが、ヘックスのあるマップで 戦うようなウォーゲームの場合はどうですか? マップや双方の保有戦力にもよるので一概には いえないとは思うのですが、それなりのリスクもありつつ、速攻も選択肢としてはありうるのでしょうか? 私はウォーゲームをほとんどプレイしたことが無いので、なんともいえないのですが、横さんどうでしょう。
ではでは、また来週。
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名前:横 日付:2009/03/01(日) 20:10
速攻で勝つことは、痛快です。 しかし、他のプレーヤーが速攻で勝利すると、負けた方は不本意で、不満が残ることが多いでしょう。 これが初回プレイであれば、そのゲームの印象は悪くなり、再度プレイする可能性は低くなります。 5回とか10回プレイしたことのあるゲームであれば、速攻をされて負けても、あるていどは納得いくものでしょう。これは、速攻をされることも想定できたという点で、自分の責任で負けたと思えるからです。また、何度もプレイするということは、面白いゲームということなので、負けても面白かったりするでしょう。
ところで、カレンダーによく記載されている六曜というものがあります。これには「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」の6種があり、冠婚葬祭などの儀式と結びつけられています。 「先勝」は、「先んずれば即ち勝つ」の意味で、万事に急ぐことが良いとされます。 「先負」は、「先んずれば即ち負ける」の意味で、万事に平静であることが良いとされ、勝負事や急用は避けるか、午後に行うべきとされます。 「速攻」と「じっくり構えて戦う」は、この2つに一致していると思います。 ということは、「速攻」と「じっくり構えて戦う」は、一般人にとっても自然な感覚ということでしょう。
したがって、ボードゲームにおいて、「速攻」と「じっくり構えて戦う」のどちらの戦略を取るかを最初に考えることができたほうがよいはずです。 にもかかわらず、ドイツゲーでは、「速攻」はたいてい悪手であり、選択肢には入りにくいです。「じっくり構えて戦う」が、唯一の選択肢であり、ドイツゲーの流儀なのです。
ドイツゲーは、過剰にバランス重視となっています。それはプレーヤーに対する心遣いのつもりかもしれませんが、不自然なものになってしまっており、一般人を遠ざける要因なのかもしれません。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/02/22(日) 21:30
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
なぜ、ドイツゲーではあまり速攻が効かないのでしょうか?
速攻が成立するには…。
ゲームの終了条件には大きく分けて、
1. 誰かが勝利条件を満たすと終わり
2. 決められたラウンド数を行って最も勝利ポイントの多い人が勝利
の2種類がありますが、1のほうが速攻が効きやすそうです。
前回横さんが「短時間で終了する」と書いてくださっている部分ですね。
2は、劣勢に陥っても態勢を立て直す時間もあるし、速攻で築いた優勢を保つのも
難しそうです。毎度おなじみの、ラーやエルグランデ、アンダーカバーでも
速攻はなさそうです。
1のタイプのゲームを考えてみても、バトルライン、操り人形、あまり速攻が有効という感じでもない気がします。
ドイツゲーのゲームデザインは、”できるだけゲームを接戦にして盛り上げる”ことが主眼にあると思われるので、
・逆転手段が用意されている
・プレイ人数3人以上のゲームが多く、他の全プレイヤーを出し抜くのが難しい
・「アベ・カエサル」における、ファイナルラップ効果(*)
など、速攻を困難にするシステムが実装されています。
(*)後続のプレイヤーのほうがスピードが速い。ナムコのアーケードゲーム「ファイナルラップ」で採用された。
きっと、速攻 = 一方的勝利 ということで、負けたほうはあまり楽しめないかもしれない、ということで、
ドイツゲーでは速攻はあまり好まれないのではないでしょうか。
それでは、また来週-。
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名前:横 日付:2009/02/15(日) 22:00
「マジック・ザ ギャザリング」は、速攻が有力な戦略であるゲームです。基本は速攻と言っていいくらいでしょう。
速攻以外の戦略は、だいたいは「じっくり攻めること」であり、それには速攻対策が必須です。
今考えてみると、速攻が有効であったことが、「マジック・ザ ギャザリング」の成功の大きな要因ではないでしょうか。
では、「マジック・ザ ギャザリング」で速攻が有効とされている、ゲームシステムとしての要因は何でしょうか。
@短時間で終了する
これは当たり前のことですが、大きな要素です。
A2人用である
相手が1人しかいないため、押し切ることが可能です。
B戦略的なゲームである
プレーヤーが戦略的な行動を取ることができるため、速攻が可能となります。
C様々な要素が複合している
コンプレックスな構造であるため、速攻で勝つ余地があります。
他にもあるかもしれませんが、思いつくのは上記の4つです。
帰納法的に考えて、速攻が有効なゲームにはこれらの要素があるというところが、いったんの仮説です。
さて、経験的に、ドイツゲーでは速攻はぜんぜん有効でありません。
ドイツゲーは、やろうと思えばわりかし速攻が可能なのですが、それは勝利には結びつきにくいです。
特にスタンダードなドイツゲーでは、速攻で勝つことは無理なようにデザインされていると見ていいくらいだと思います。
例外的に、速攻が有効かもしれないドイツゲーとして思い浮かぶのは、「モダンアート」です。
初期に所持金を使い切って積極的に絵を買い、それをもとに資金をうまく得て、次のラウンドでも同様にして、トップで走りきるという戦略です。
これはリスクが大きく、うまくいかないことも多いのですが、比較的有効な方だと思います。
このゲームにおいて速攻が採用しうる選択肢となるのは、「金が金を生む」という資本主義の構造があるためです。そして、遅れを取ったらジリ貧になりうる構造もちゃんと生きています。
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名前:鱶(fuka) 日付:2009/02/08(日) 21:07
みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
今回は”速攻”についてということで、それを通して、プレイスタイルについて考えていきたいと思います。
自分が速攻好きだなあ、と思い始めたのは「マジック・ザ ギャザリング」のデッキ構築を
していたころです。コストが軽めのカードを多数入れて、できるだけ早く戦力がそろうようにしていました。
初心者のころに、重めのカードに引きがかたよってしまって、ぼろ負けしたのがトラウマになってるのかも…。
適切な用語は何がいいのでしょうね。普通に”速攻”に言葉を対応させると”遅攻”となりますが、
ちょっと今回のニュアンスと合わない感じです。
速攻で、何がいいかというと、お互いに手札などがそろっていない同士の戦いになるので、
先に攻めたもの勝ちっぽいところです。戦いの推移の予想も、とりうる手段も、非常に幅が狭い中での
選択になってきます。
自分の性格的に、広い世界より、ある程度閉じた空間で突き詰めていくほうが好みです。
さて、ボードゲーマーには、速攻好きと、じっくり派とどちらが多いでしょう。
どちらのスタイルでいくかは、自分の手札なり周りの状況に合わせて、毎回変わるでしょうが、
なんとなく、より好きな方向に進めていく、ということがあるかもしれません。
この辺で、個別のゲームについても、少し考えてみます。
「操り人形」はどちらかというとじっくり派が有利でしょうか。
コスト1や2の建物をたくさんそろえて、人との建物の数を引き離して、速攻で逃げ切ろうと思うのですが、
カードの引きが良くないと、なかなかうまく建物を建てていけません。こちらが先に8つの安物の建物をそろえても、
5色のまあまあなコストの建物がそろっていると、勝てないことも多いです。
速攻をするには、
・コインのたまりが悪い。
・1ターンに複数建物を建てられるのが建築家だけ。
という問題点があるので、今までに美しく速攻が決まったことがあるのは1回くらいです…。
あまり速攻向きのゲームではなさそうです。
いつものごとく、とりとめもなく書いてしまいましたが、また来週。それでは。
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名前:横 日付:2009/02/01(日) 22:28
プレーヤーのパラメータを決めることは、大きな課題であることが分かってきました。この連載においては、ボードゲームの要素を分類することが中間的目標となっており、それと同レベルかもしれません。 今の段階では、プレーヤーのパラメータを確定させることは難しいので、将来のテーマとしたいと思います。今後、自己紹介のニーズが多少なりとも出てきていたらいいですね。
さて、パラメータの候補として、「速攻な方か、じっくり攻める方か」が挙がりました。ゲームのタイプの分類や、プレイスタイルの分類を検討する上で、この要素はキーとなるかもしれません。 そこで、これについて、ついでに少し考察したいと思います。テーマとしては、明快に「速攻」とします。ここでの「速攻」は、「じっくり攻めること」と対照的なものなので、「じっくり攻めること」についても平行して考えていくこととなります。
ところで、「じっくり攻めること」を言い表すいい言葉はないでしょうか。 「先の先」、「後の先」という言葉があります。前者は「相手の攻撃に先んじて攻める」、後者は「相手の攻撃を待ち、それに対応して反撃をする」という意味です。「先の先」、「後の先」には戦略的な意味合いがあります。 「速攻」と「じっくり攻める」は、単に「急いでプレイする」「じっくりプレイする」ということではなく、ともに攻撃です。「速攻」と「じっくり攻めること」は、攻撃して勝つことを目指す戦略的な行動であるので、「先の先」、「後の先」に対応するものとしてよいと思います。ただし、一般的な言葉ではないので、もっと分かりやすい言葉がないものかと思います。
「速攻」と「じっくり構えて戦う」は、ボードゲームの二大プレイスタイルと言えるでしょう。 これは、ドイツゲーなどのマニア向けボードゲームのみならず、将棋などの一般向けボードゲームにも当てはまります。また、スポーツなど、より幅広いゲームにも当てはまるでしょう。
とりあえずは、「ボードゲームにおける速攻の代表的なパターンとしてはどのようなものがあるか」、「速攻を好むゲーマーはどういう人か」、「速攻がしやすいボードゲームはどのようなタイプのものか」といった問題設定が考えられます。
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