週刊ボードゲーム通信 過去ログ
  2007/10-2009/1 <NO.373-NO.439>

ボードゲーム通信 http://www.geocities.co.jp/Playtown-Yoyo/4569/

 


週刊ボードゲーム通信439号 プレーヤーのパラメータ その8 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2009/01/25(日) 22:58
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。みなさん、見てました?
大阪国際女子マラソン。いやー、渋井さんの走りがすごかったですね。
28キロ過ぎからの快走。パラメータでいうと、スピード:5、持久力:5という感じでしょうか。
ちなみに私の場合、持久力は1くらいです。

 というわけで、持久力の低さの裏返しで、速攻が好きです。じっくり構えて戦うのはすごく苦手で、
相手と自分が十分な戦力を持って戦うと、負けてしまう気がしてなりません。
相手に十分な戦力がそろわないうちに、とりあえず仕掛けてしまって押し切るような戦いが好きです。
 そういったプレイスタイルの好みを明かしてしまうと、行動を見抜かれてしまうような気もしますが、
そのパラメータに100%沿った行動決定というのはきっとできないので、まあいいか、ということで。

 パラメータ数に関しては3つくらいが適当かもしれませんね。
それで、自分の好きなタイプのゲームやプレイスタイルを表すことができればいいのかな、
と思います。
 ただ、「自己紹介のニーズがあまりない」=新たなボードゲーマーに出会うことほとんど無いという
状況なので、あまり使われることも無いのでしょう…。

 スタート時からすると非常に消極的な結論になってしまいましたが、どうでしょう。

 そこで、次のテーマにつながりそうな疑問なのですが、”ゲームのタイプ”というのはどのように
分類するのが適当なのでしょうか? また、プレイスタイルを分類することはできるのでしょうか。

 でも、この辺で、まったく違うテーマを設定するのも良いかもしれません。
以前に「買ったものの1回もやってないゲーム」があったので、「今までに一番プレイしたゲーム」、
というのはどうでしょう。

 それでは、また来週。
 
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週刊ボードゲーム通信438号 プレーヤーのパラメータ その7 返信  引用 
名前:    日付:2009/01/18(日) 20:28
「その3」で述べたとおり、プレーヤーのパラメータは、自己紹介のためのものとして考えていきます。
一般的に、自己紹介の目的は、自分はどういう人物であるかを人に教えることです。
その意図としては、3つのパターンがあると思います。

@-自分の魅力をアピールする。例えば、採用試験を受験する際。
A-自分に関する情報を伝える。@ほど宣伝的なものではなく、ニュートラルに。
B-近づいてほしくない人を回避したい。例えば、「ナンパ目的の人はスルーしますので」と明言。

ゲーマーの立場でパラメータを提示する場合を考えてみます。
@のように、ゲーマーとして能力が高いことを宣伝することは、この世界ではメリットはないでしょう。Aのように、客観的に自分を語る方がよいです。
Bに関しては、パラメータの数値では伝えにくいです。パラメータの内容によっては、伝えることができるかもしれませんが、あまり必要ないことのようです。

ということで、Aのように客観的に自分を伝えることができるパラメータがよいと思われます。

それからもう1つ、自己紹介のコツは、シンプルで分かりやすいことだと思います。
プレーヤーとしての自己紹介のフォーマットについては、何年か前にネット上で見たことがあるように記憶しています。このようなものは、現在は定着していないようです。自己紹介のニーズがあまりないということが、浸透しない要因なのかもしれませんが、以前にあったものが複雑であったことも要因だと思います。
プレーヤーのパラメータの数は、ゲームブック(ファイティングファンタジーシリーズ)のように3つくらいでいいかもしれません。多くても、昔のD&Dのように6つ程度だと思います。

ところで、前回に挙がったパラメータについてコメントを。

・人と同盟を組んだりするようなときの口先三寸能力
 最近のドイツゲーでは、こういう能力を発揮する余地がより少なくなっているように感じます。そうであるならば、これはどういうことでしょうね。

・今までのボードゲーム歴○年
 わりと参考になりそうな情報です。ただ、長い年数を言うのは気が引けてしまい、少なく申告してしまいそう。

・ギャンブル志向
 ハイリスクハイリターンなギャンブルをする選択肢のあるボードゲームは、自分には魅力があります。

・速攻な方かじっくり攻める方か
 リスクを負って速攻に出る人は、気骨あるなと感じます。
 
・魔力(ボードゲームを自作する力)
 自作をする人はボードゲームが好きなはずなので、一緒にプレイしやすい人という感じがします。ただ、私にとってボードゲームをする貴重なので、その自作ゲームのプレイは極力回避するようにしています。

・信仰心(デザイナー買いする割合の高さ)
 これを統計的に分析すると、興味深い結果が出るかもしれませんね。
 
 
 
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週刊ボードゲーム通信437号 プレーヤーのパラメータ その6 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2009/01/11(日) 21:16
 みなさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 確かに初プレイでは攻撃的になろうとしても、そのやり方がいまいちわからなかったりして、
ただの無謀な突撃になってしまう、ということはありそうなので、守備的になってしまうのも
むべなるかな、です。

 他にもいくつかパラメータを考えてみました。

・人と同盟を組んだりするようなときの口先三寸能力
みたいなものとか、
・今までのボードゲーム歴○年
とか
・ギャンブル志向 … ギャンブル的行動を好むかどうか
とか
・速攻な方かじっくり攻めるほうか

などを考えてみましたが、どうでしょう。

 ファンタジー系なら”魔力”とか”信仰心”とか”魅力”とかが入るんですけどね。
”魔力”  … ボードゲームを自作する力
”信仰心” … デザイナー買いする割合の高さ 
 無理やり当てはめてみたりして。

 だんだんネタが切れてきたかもしれません…。

 それでは、また来週。
 
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週刊ボードゲーム通信436号 プレーヤーのパラメータ その5 返信  引用 
名前:    日付:2009/01/04(日) 19:01
明けましておめでとうございます。

さて、近年の自分のパラメータは以下のとおりかなあと思います。
 攻撃力 1
 守備力 4
 戦略  2
 運   3

これは、一般的なドイツゲーをするときをイメージしています。
自分の場合、守備力中心のプレイです。

はっきり言って、自分はドイツゲーが弱いです。
そのため、たまに勝つと嬉しさも大きいです。
ただ、勝利したとしても、実力ではなく、多くの要因は運だとよく感じます。流れに沿ってプレイしていただけなのになぜか勝ってしまったなあということが多いのです。べつだん謙虚なつもりではありません。
こういう感じなので、運を3としておきます。

最近、ドイツゲーをするときには、あまり頭を使っていません。それは、戦略をあまり練っていないということです。ということで、戦略2とします。
またこれゆえに、自らアクションを起こすことはあまりないです。手札がマックスになるとかして、待つのは合理的ではない状況になったらアクションを起こすていどでしょうか。したがって、攻撃力1。
攻撃力が低いということは、守備力が高いということになります。よって、守備力4。

やる気のないゲーマーという感じがしますが、そのとおりです。
これは自分のプレイ状況によっております。この数年間、プレイの大半は初プレイで、同じゲームを何回もすることは少ないです。
そのため、戦略を考えるほどのプレイには至っていないのです。

本来的な自分のパラメータは以下のとおりかもしれません。
 攻撃力 2
 守備力 2
 戦略  3
 運   3
 
 
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週刊ボードゲーム通信435号 プレーヤーのパラメータ その4 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/12/28(日) 22:47
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
大掃除、がんばってますか? ちなみにうちは全くできていません。

 前回挙げられた、知力の重要性については、以前の運とか戦略の考察が参考になりそうです。
結局、普通のボードゲームでは、一定以上運の割合があるので、知力が絶対的な影響力を持つわけでは
なさそうです。

 さて、自己紹介のためのプレーヤーのパラメータということで考えていくと、
何年か前の記事で出ていた「プレイスタイル」を表すことも考えられそうです。
 自分のプレイスタイルの紹介ができそうなのですが、パラメータは一体どんな項目になるのでしょうか。

 適当にα版を作ってみました。
攻撃力 … 自分からアクションを起こすほうを好む。
守備力 … どちらかといえば、様子を見ることが多いかも。
戦略  … 机上の計算が好きなほう。
運   … 自分は運が良い。

 この4つのパラメータの合計が10になるように数値を割りふりましょう。

鱶(fuka)
 攻撃力 3
 守備力 2
 戦略  4
 運   1

 項目がまだまったく洗練されていませんが、この「手持ちポイントを配分する」方式のほうが、
自由にポイントを入れていくよりも、どの項目を重視しているのか、という特徴が出やすい
と思うのですがどうでしょう。
 上の例だと、中途半端に各項目にポイントが入っていて、なんとなく自分っぽい感じがします…。

 それでは今年はこの辺で。この1年大変お世話になりました。みなさん良いお年を-。
 
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週刊ボードゲーム通信434号 プレーヤーのパラメータ その3 返信  引用 
名前:    日付:2008/12/21(日) 20:56
@本人が自己紹介のために使うのと、A他人を評価するために使うのとでは、目的が異なります。
どちらを目的とするかで、使用するパラメータが異なってくると思います。

前回挙がった「知力」のパラメータは、重要な要素であるものの、その採用については微妙な問題です。

@自己紹介のために使うのであれば、「知力」はちょっと入れられません。

A他人を評価するために使う場合、自分以外の人には見せない(A−1)のであれば、「知力」はあってよいと思います。
その評価を開示して、交流などのための資料として共有する(A−2)のであれば、「知力」のパラメータをそのまま使用するのはやはり過激です。

さて、ボードゲーム界では、@とAのどちらのニーズがあるでしょうか。
ニーズとしては、@でしょう。

A−1については、各自が好きにパラメータを設定すればよく、どのパラメータを採用するかを議論して決める必要はそれほどありません。

A−2のニーズは、現状ではあまりないと思います。
ボードゲームをする上で、事前に人の情報を得る必要性は実はそれほどないです。ボードゲームは短時間でプレイできるものであるので、ダメな人とか自分とは合わない人と当たってしまったとしてもダメージは少ないからです。それに経験的に、ゲーマーは概して害がないです。性格的に困った人であったとしても、ボードゲームをすることだけに限定した人間関係であれば、そう支障はありません。
逆に、自分と相性の良いゲーマーを見つける目的であっても、あまり有効ではなさそうです。実際に会ってプレイしてみないとどんな人か分かりませんし、それが一番手っ取り早いです。
今後、ボードゲーム人口が劇的に増加したら、A−2のニーズは増えてくるかもしれませんが。

ということで、今回のテーマについては、@自己紹介のためのプレーヤーのパラメータ、として話を進めていきたいと思います。


ところで、「知力」のパラメータは重要そうと思われるということについて。「ボードゲームにおいて知力はどの程度重要か」(本当に知力は重要なのか)ということを、新たなテーマとして検討してもよいかもしれません。ボードゲームにおいて要求される知力はどのような種類のものであるかという問題から考えてみるのがよさそうです。
 
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週刊ボードゲーム通信433号 プレーヤーのパラメータ その2 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/12/14(日) 21:26
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
確かに回数が多すぎると、前の分を見返していくのが結構大変でした。

 さて、今回はプレイヤーのパラメータを考えるということですが…、
そうですねえ、当然考えうるパラメータとしては、「知力」がありますが、
孔明じゃあるまいし、自分で知力5とかいうのはかなり気がひけるものがあります。

 これは絶対にあると思っているパラメータは「運」です。
通常のダイスの期待値が3.5であるのに対して、私の場合は、なんとなく期待値が3なんですけど…。

 「演技力」というのはどうでしょう。ポーカーフェイスで三味線を弾く能力です。
相手をだますと言ってしまうとちょっと聞こえが悪いですが。

 「体力」のパラメータはあると思いますが、徹夜でプレイするのでなければ、それほど高い値が
必要なわけではありません。

 「経験値」というのはどうでしょう。パラメータとはちょっと違う気もしますが、
色々なゲームをやってると、似たようなタイプのゲームをプレイするときに、
少しだけ有利です。

 あと、「種族」というのはどうでしょう。シミュレーションゲーマーとか
歴史ゲーム好きとか、カードゲーマーとか…etc. 勝手に名乗るだけですけれど。

 とりあえず、思いつくままにあげてみました。

やっぱり新しいテーマは書きやすいですね。ではでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信432号 プレーヤーのパラメータ その1 返信  引用 
名前:    日付:2008/12/07(日) 20:24
最近、小ネタを引き伸ばしがちなのかもしれません。前回のデザイナーの話は13回も続きました。これは、いままでの最長記録です。
分量としてはすぐに読めるのですが、期間は3か月におよんでおり、書き手としては話の流れを把握するのが難しくなってきます。長くても10回くらいでまとめた方がよさそうです。

このところデザイナーを中心に供給する側の話が続いてきて、もう少しこの流れで行ったらスムーズなのかもしれませんが、こんどはプレーヤーの方に焦点を当てましょう。
プレーヤーの何をテーマにしたらよいかですが、それはとりあえず何でもよいかと思いました。
ところで、プレーヤーに関わる話題としては、第93号「プレイスタイルが違うプレイヤーの共存」、第175号「プレーヤー」、第298号「ボードゲームが強い人」の3つです。意外と少ないです。そして、プレーヤーについてのテーマは、今回ひさしぶりとなります。

さて、プレーヤーとしてのキャラクターシートがあればおもしろいなと以前から考えています。ロールプレイングゲームにおけるあれです。昔のD&Dでは、「腕力・知識・知恵・頑丈さ・俊敏さ・魅力」といったパラメータの種類があり、3〜18の数値にて表されました。
ただ、人間に対してこれをすると、いやらしいです。そのため、これをテーマとすることは躊躇していました。
いまでも微妙だと思っているのですが、数値をふりやすいパラメータにすることで克服できるかもしれないと思います。
例えば、コスプレを趣味している人たちのサイト「Cure」では、「衣装小物・手作り・なりきり・オリジナリティ・フェロモン」といったパラメータが使用されています。こういう感じであれば、比較的表記しやすいと思われます。

または、この企画はやっぱりダメかもしれないです。その場合、異なったタイプのキャラクターシートを考えてもよいですし、実用性は気にせずにリアリティあるものを作ってみるのもありかもしれません。
 
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週刊ボードゲーム通信431号 デザイナー その13 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/11/30(日) 22:21
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 確かにボードゲーム界は、とても狭い世界ですね。
ボードゲームクリエーターという人は、数えられるくらいしかいなさそうです。
 世界に数十億の人がいて、作家の才能がある人のうち、ある程度の人が作家になったり、
小説を書いてみたりしていると思うのですが、ボードゲーム作りの才能を持っている人が、
実際にボードゲームを作る確率は、かなり低く感じてしまいます。

 その11で分隊長が言及してくださっているように、
ゲームのアイデアを考えつく能力と、そのアイデアをゲームに落とし込む”まとめ力”という
まったく異なる種類の能力を兼ね備えることが難しいことは容易に想像できます。
 また、新しい発想を次々に出していくことは、推理小説作家が新しいトリックの考案に
追われるのと似て、これも非常に困難そうです。発想力というのは、長期間維持することが
非常に難しい能力です。

 自分でもボードゲームが作りたいと思っても、パクリのようなゲームすらなかなか作れないことを
考えると、ボードゲームのデザイナーには、かなり敬意を払わなければいけないです。

 それでは、また来週-。…ですが、次回のテーマはどうしましょう?
 
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週刊ボードゲーム通信430号 デザイナー その12 返信  引用 
名前:    日付:2008/11/22(土) 23:39
「A映画監督」の場合、「作品全体をコントロールできる度合い」はあまり高くありません。しかし、作品の安定度は高いと思われます。
それは、映画はたくさんの人達によって作られるからだと思います。
映画は規模の大きなビジネスであるため、あるていど確実なものを作らねばなりません。そのためには、レベルの高い人を集める必要があります。そうすることで、作品の完成度は安定します。商業的な事情によっているということです。

他方、「@作家・芸術家」の作品の安定度が高い理由は、これまで述べられたとおり、一人で作られるからです。
作品の安定度が高い理由が、「@作家・芸術家」と「A映画監督」で相反していることは、おもしろいです。

さて、ボードゲームのデザイナーについてです。
ボードゲームは、デザイナーにとってコントロール度が高いものです。「その8」では、次のとおり述べられました。「本は、作者が作者が表紙絵などに口出しできないとしても、そこは作品自体ではないともいえます。作品自体の部分は、自分が100%コントロールすることができるはずです。ボードゲームの場合は本よりは少ないとしても、90%くらいはコントロール下にあるのではないでしょうか。」

コントロール度が高いボードゲームにおいて、作品の安定度が高くないのは、どうしてでしょう。
それは、デザイナーの絶対数が少ないことに起因していると思います。
我々が「@作家・芸術家」をイメージするとき、そのなかでもレベルの高い人を思い浮かべます。そういう人であれば、なおのこと作品の安定度は高いでしょう。
「@作家・芸術家」と比較すると、ボードゲームデザイナーはたいへん少数です。そのため、レベルの高いデザイナーの数がきわめて少ないのは自然なことです。
ボードゲームデザイナーには、質の高い作品を安定して生産できるほどレベルの高い人はほとんどいないということだと思います。
ボードゲーム界のレベルが低いと言えばそのとおりなのですが、規模が小さな世界であることを考慮すると、この評価は酷でしょう。
本や芸術の世界の規模は、とてつもなく大きいのです。
 
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週刊ボードゲーム通信429号 「ごきぶりポーカー」 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/11/16(日) 22:53
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

分隊長、お久しぶりです! 2人で書いてると、わりと煮詰まりがちですので、
援軍が来てくださるとありがたい限りです。

 今回はデザイナーについての考察をいったんおいて、久しぶりにゲーム紹介をしようかなと思います。

 というわけで、紹介するのは「ごきぶりポーカー」というカードゲームです。
プレイ人数は2〜6人です。

 カードには、こうもり、ハエ、ゴキブリ、カエル、ネズミ、サソリ、クモ、カメムシ
の8種類のいやな動物が描かれています。それぞれの種類のカードが、各8枚ずつあります。
カードは各プレイヤーに手札として配られます。
 スタートプレイヤーは自分のカードを1枚選んで、他プレイヤーにそれを裏向けにして押し付け、
その動物が何かを宣言します。このとき、本当のことを言っても、うそを言ってもかまいません。
押し付けられたプレイヤーは、
1.宣言が本当かうそかを当てる。
2.他のプレイヤーにそのカードをまわす。

 1の場合は、カードを表にして、当たっていれば相手の、外れていれば自分の獲得カードになってしまいます。
 2の場合は、カードの内容を自分だけ確認して、ほかの人に回します。この時、何の動物かをもう一度宣言します。
これも、本当のことを言っても、うそを言ってもかまいません。
また、すでにカードの内容を確認しているプレイヤーには、まわすことはできません。

 誰かがカードを獲得したら、そのプレイヤーが次のスタートプレイヤーになります。
以下同様にゲームを進めます。

 いずれかのプレイヤーが同じ種類の動物のカードを4枚獲得してしまった場合か、
スタートプレイヤーになった時に、手札が1枚も無くなっている場合はそのプレイヤーの負けとなります。

 以上がゲームの概要なのですが…実はこのゲーム、説明書のどこを見ても勝利条件が書いていません。
まあ、いやな動物カードの獲得が一番少ない人が勝利、ということで良いと思うのですが、
まったく記載がないのはとても腑に落ちないことです。以前に勝利条件の考察をした時に、
勝利条件が無いゲームは無かったと思うのですが、このゲームにはありません。
 
 最初のうちは、本当にあてずっぽうでやるしかないのですが、獲得カードが出てくると、
4枚ためると敗北、という条件とあいまって、心理戦度がちょっとアップします。
 やってるうちは、まあまあ盛り上がるゲームですが、考えられる要素の少なさと、
勝者無き戦いになってしまうこととで、ちょっといまいちなゲームでした。

 ではでは、また来週-。

KAKERLAKEN POKER(「ごきぶりポーカー」)/JACQUES ZEIMET(作)
DREI MAGIER SPIELE(発売)
2-6人, 20-30分
鱶(fuka)の個人的評価:2 (不満)−特にプレイしたくない
 
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週刊ボードゲーム通信428号 デザイナー その11 返信  引用 
名前:    日付:2008/11/09(日) 19:39
デザイナーについての話はもう10回続き、そろそろ整理して話題を変えたい頃合ですが、話の途中なのでもう少し続けます。

ボードゲームのデザイナーは本の作家ほどには作品のレベルは一定していない、ということには同意します。
作家以外にも、画家・作曲家などの芸術家も作品のレベルは一定しているでしょう。
作家や芸術家は、もっとも作品の安定度が高い部類となるでしょう。

これについて、本や芸術作品は「作品全体をコントロールできる度合い」が高いのため、という説明が前回提示されました。

では、「作品全体をコントロールできる度合い」が高くない映画やコンピュータゲームについてはどうでしょうか。
どちらについても、マニアほど詳しくない一般人としてのイメージですが、作品のレベルはまあまあ一定してそうに思います。この安定度は、本や芸術作品とあまり変わらないようにも思われます。

「作品全体をコントロールできる度合い」に関して、ボードゲームのデザイナーは、@書籍の著者とA映画監督の中間というのが、これまでの議論で提示された見解です。
そこで、ボードゲームの安定度ですが、本・芸術作品よりも低く、また映画やコンピュータゲームよりも低いのではないかと思われます。
そうであれば、「作品全体をコントロールできる度合い」と「作品の安定度」は一致していないことになります。

このように考えてきて気づきましたが、他に考えなければならない要素がありそうです。
それは、作品を作る人のレベルです。
どんな分野であれ、レベルの高い一流の人であれば、「作品の安定度」は一定して高いと思われます。それは、「作品全体をコントロールできる度合い」が高くない映画などには当てはまりそうです。
 
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Re: 週刊ボードゲーム通信428号 デザイナー その11
名前:分隊長    日付:2008/11/10(月) 19:06
デザイナー間のブレ、単一のデザイナーであっても作品間でブレが出るという問題については、ディベロッパーが不在であることが原因かと思います。
アメリカで多く作られているウォーシミュレーションゲームでは、ほとんどの場合、ディベロッパーがいて、作品の水準を一定度に保つ役割をはたしていると思われます。ドイツ系ゲームではその存在があまり見えません。
あるいは、ドイツ系では、デザイナーが重視されるが故、ディベロッパー不在になってしまっているのかも。

アイデアマンとしてのデザイナーと、製品品質を高めるあるいは製品付加価値を高める専門家としてのディベロッパーは、異なるスキルを要する仕事であり、多くのゲームデザイナーは天才肌であるが故に、単一人で双方の仕事をこなすことができるのでしょうが、工業製品として一定度の水準を常に担保するためには、ディベロッパーの存在が重要であると思います。
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週刊ボードゲーム通信427号 デザイナー その10 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/11/02(日) 22:28
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

デザイナーや作者、映画監督が重視される否かは、”ダビスタにおける
安定のステータス”(*)が関連するのではないか、と今回思いつきました。

 *ダビスタ … 「ダービースタリオン」というゲーム。競走馬を育てるゲームです。
 産駒を生産するときに、種牡馬を選びます。種牡馬には健康や底力といったパラメータがあるのですが、
 その中に安定というパラメータがあります。安定がAの種牡馬は、能力を安定して子に伝えることができます。
 安定がCだと、その能力がうまく子に伝わっていきませんが、まれに親以上に能力が伝わることがあります。

 本の作家は、安定Aのことが多いです。力のある作家は、以前に書いたものと同じように面白い作品を
どんどん書いていくことができますし、読者のほうもそれを期待して、その作者の作品を追っかけていく
ことが多いです。新しい作品から読み始めた人は、過去の作品にさかのぼって読み、全部読んでいる人は
最新作に飛びつく、人気の作家はこのように読まれます。

 ひるがえって、ボードゲームのデザイナーはどうでしょう。
本ほどには、作品のレベルは一定してはいなさそうです。
 この、作品の安定度が、デザイナーが重視される度合いであると思います。
「ボードゲームでデザイナーはどの程度重視されるか」という問いに対しては、
ある程度しか重視されていない、という感じでしょうか。

 前々回のコントロール度の話と関連させれば、コントロール度が高いほうが、作品のレベルを
安定させやすいため、ということかな、と思うのですが。

 それではまた来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信426号 デザイナー その9 返信  引用 
名前:    日付:2008/10/26(日) 18:24
前回のように、「作品全体をコントロールできる度合い」という観点で考えると、ボードゲームのデザイナーは、@書籍の著者とA映画監督の中間に位置すると言えます。これは、相対的な基準による見方です。

前々回では、「1人で完成させることができるか否か」という絶対的な基準を設けて、1人で完成させることができるものが@書籍、1人で完成させることができないものがA映画・ボードゲームとされました。

さて、前者と後者のどちらが、今回のテーマを考察する上で妥当でしょうか。

後者については、検討の余地が多くあります。
書籍は、作品自体の部分は1人で完成させることができるのですが、一般市場に流通する商品となると1人で完成させることはできません。今回のテーマの流れは、「商品としてのボードゲーム」ですので、この部分は見過ごしてはいけなさそうです。
他方、映画は、1人で完成させることが可能な場合があります。アニメ、CG、粘土の人形のコマ撮りなどであれば、大変ではあるものの、1人で完成させることが可能です。ボードゲームもそうです。1人で完成させられた映画やボードゲームはごく少数ですが、少数だからと言って、はたしてそれらを例外としてしまってもよいのか。
考えようによっては、1人で完成させることができるものがA映画で、1人で完成させることができないものが@書籍・ボードゲームとなり、先の分類とは逆となります。
このように、後者の分類については、整理がついてない状態ですので、いったん棄却することとします。

さて、今回のテーマでは、「ボードゲームにおいてデザイナーが重視されること」が問題視されています。
ボードゲームのデザイナーは、@書籍の著者とA映画監督の中間に位置するという前者の見方は、その理解の助けとなるかもしれません。

議論を進めるためには、もういちど一歩下がって、ボードゲームでデザイナーはどの程度重視されるか(デザイナーは重視されているか否か)を再検討する必要があると思います。

書籍でも映画でも、著者・監督が重視さます。重視される度合いとしては、映画よりも書籍の方が大きいでしょう。
この尺度にあてはめると、ボードゲームでデザイナーが重視される度合いはどの程度かというと、やはり微妙な問題です。
 
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週刊ボードゲーム通信425号 デザイナー その8 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/10/19(日) 22:53
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 ボードゲームも本も、やはり商品としての完成度を高めるためには、前回挙げられたように、
多くのスタッフの力が必要と思います。

 テストプレイは本の製作では存在しない過程ですが、ボードゲーム作りのかなり重要な部分でしょう。
コンポーネントのデザインは、本においては外装のデザインにあたるように見えます。ただ、本(小説とか)の場合は
基本的に挿絵などがなくても作品自体には影響はありません。(有名な漫画家に表紙を描いてもらうことで
売り上げが上がるという、商品の完成度アップの効果はあるとしても)
 ボードゲームの、ボードやカードやコマのデザインは、その出来の良し悪しが作品自体に影響を与えるので、
その点で、書籍とまったく同じではないということになります。

 映画製作についてはあまり詳しくないのですが、いつものように想像だけで語ってみると、
ボードゲーム作りよりももっと、各分野に分かれたスタッフの種類が多いです。
そして、映画監督は色々なことの指示は出来ますが、それぞれの部分の細かいところまでを
すべてコントロールすることが、不可能な気がします。
作品の規模が大きいために無理な部分や、役者の演技やカメラへの被写体の写り方など、完璧にイメージどおりに
作ることが難しい部分があるのではないでしょうか。

 その点ボードゲームは作品全体をコントロールできる度合いが、映画よりも強いと思われます。
コンピュータゲームは、昔は一人のデザイナーがコントロールできる割合が大きかったのですが、
今はゲームの規模が巨大化したことなどから分業が進みすぎて、ゲーム全体を見る人はほんの少しですし、
その人もまた、すべての細部まで見ていくことは不可能になっています。

 本は、作者が作者が表紙絵などに口出しできないとしても、そこは作品自体ではないともいえます。
作品自体の部分は、自分が100%コントロールすることができるはずです。
 ボードゲームの場合は本よりは少ないとしても、90%くらいはコントロール下にあるのではないでしょうか。

 と、いうわけで、ボードゲームのデザイナーが重視されるとすれば、それは作品に占めるデザイナーの
コントロール度が高いからと思うのですが、どうでしょう。
 
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週刊ボードゲーム通信424号 デザイナー その7 返信  引用 
名前:    日付:2008/10/12(日) 22:47
ボードゲームは、1人もしくは少人数でデザインされます。そして、大量生産されて、消費者に販売される商品です。

そのような商品として、ボードゲームに近いものは、まず書籍が思い浮かびます。
ボードゲームがリリースされることを「出版」と言うのは、書籍に似ているためではないでしょうか。

コンピュータゲームは、ボードゲームと同じくゲームではありますが、現在では多人数でシスティマティックに製作されるという点で、ボードゲームや書籍と異なります。
ボードゲームとコンピュータゲームの相違点は、@書籍(小説やマンガ)とAそれが映像化されたもの(映画やアニメ)の相違点と似ているようです。

さて、ボードゲームのデザイナーは、@書籍の著者と、A映画監督のどちらに近いでしょうか。
上記の説明からは、@書籍の著者と同じ立場のように思われます。しかし、A映画監督の方に近いのではないでしょうか。

ボードゲームのデザイン自体は1人ですることは可能ですが、商品として完成させるためには、複数の人の協業が必要となります。
まず、テストプレイが必要です。テストプレイが繰りかえされて、ルールが調整されていきます。それから、地図・カード・箱などのコンポーネントをデザインする人が必要となります。
ボードゲームの製作に関わる人は少人数ではありますが、それぞれの役割に就く人が複数必要であるということが、映画の製作と同じです。
書籍の出版でも、編集者・写植する人・外装をデザインする人など、複数の人が関わります。しかしそれは、基本的には技術的な問題によっています。技術があれば、パソコンを用いて1人で行うことが可能な類の事柄であり、必要不可欠というわけではないです。

1人で完成させることができるか否かで考えると、ボードゲームのデザイナーは、@書籍の著者よりも、A映画監督に近いです。
ということは、ボードゲームは、@書籍よりもA映画に近いということです。


このような話の流れとなりましたが、前々回で述べられた「デザイナーは重視されるようになってきたとするならば、それはどういうことなのでしょう。」という問題の解明につながるでしょうか。
また、前回で「ボードゲーム業界では、なんとなく作者が重視されてない気がします。」という状況を考えるためのヒントとなるでしょうか。
 
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週刊ボードゲーム通信423号 デザイナー その6 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/10/05(日) 23:36
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

そういえば、「操り人形」のBruno Faiduttiを忘れていました。
「操り人形」が非常に面白かったので、その後出た、「フィスト・オブ・ドラゴンストーンズ」
も買いました。(前回紹介されたシャハトとの共作ですが)。カードゲームというところや雰囲気が、
確かに同じデザイナーであるということを感じさせるゲームです。

 ボードゲーム業界では、なんとなく作者が重視されてない気がします。
作者名が箱にでかでかと出てることが少ないですし、どちらかというと、すみっこに小さく書いていて、
探さないといけないことが多いです。
 いつものように適当に推測してみますが、ドイツゲームでは1人のデザイナーがいろいろなメーカー
からボードゲームを出しています。なので、デザイナーを大きくとりあげても、必ずしも自社のゲームの
売り上げ増にはつながらない、ということで扱いが大きくなく、むしろ、ゲームメーカーのブランド名
の方が、ロゴマークがあったり、そのブランドのゲームの広告が入れて、PRしたりしているのでしょう。

 とか考えながら、家にあった『ボードゲーム天国01』と『ボードゲーム天国02』を見直していると、
デザイナーについての項がありました。
『ボードゲーム天国01』はP100「ゲーム・デザイナーという職業」、『ボードゲーム天国02』では、
P94から「ゲームデザイナー列伝」ということで、アレックス・ランドルフ、ライナー・クニツィア、
ウヴェ・ローゼンベルグの3人が紹介されています。
 そこに書かれている記事によると、ドイツではデザイナーがとても注目されているようです。
今は、ゲームデザインだけで生計を立てている人も、一握りくらいはいるようです。
 ボードゲームを考案しても、発売することすら難しそうな日本とはかなり事情が違います。

 私自身は、あまりデザイナー買いをしすぎると、それ以外のデザイナーの面白い作品に出会う
チャンスをせばめてしまったり、またいまいちな作品でも売れてしまうと、その後のゲームデザインに
間違ったシグナルを発信してしまうのではないかという懸念を感じたりしています。

 ではでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信422号 デザイナー その5 返信  引用 
名前:    日付:2008/09/28(日) 21:12
私も、ボードゲームを選ぶときには作者はあまり重視していません。本を買うときには作者を重要することも鱶さんと同様です。
我々にとっては、デザイナーが誰かということは、ボードゲームの購入とはそれほど直結していません。しかし、ゲーマー一般にとってはどうなんでしょう。デザイナーは徐々に重視される方向にありそうに思えます。自分自身も、昔に比べると、少しは作者に注意を払うようになりました。
デザイナーは重視されるようになってきたとするならば、それはどういうことなのでしょう。

ところで、ボードゲームを購入するときの判断要素についてもテーマとして成立しうるなあと感じました。

さて、前々回の続きとして、デザイナーについてのコメントです。

Cランドルフ
1985年に「Oh-Wa-Ree」を購入したのが最初です。マンカラをアレンジしたもので、お気に入りのゲームでした。アバロンヒル社出版です。なお、ランドルフはアメリカ人です。
次に、1980年代後半に「ザーガランド」を購入しました。このゲームは、1982年にゲーム大賞を獲得しています。購入時には、そのことは知らなかったと思います。これがはじめて購入したドイツゲーです。紙製ユニットがプラスチック製ユニットにうまくはまらないというコンポーネントの欠陥があったため、落胆しました。ボンドで付けて完成させてプレイしたところ、意外と盛り上がりました。しかし1回か2回しかプレイしませんでした。
「はげたかのえじき」や「ガイスター」は、それからだいぶ後になってプレイしました。「はげたかのえじき」は名作だと思います。
ランドルフはボードゲームをたくさんデザインしていますが、あまり日本には入ってきておらず、プレイ機会は少ないです。自分にとっては、つき合いがたまたま長いデザイナーです。

Dムーン
ムーンがデザインしたゲームを初めてプレイしたのは、2000年頃です。
地図系のゲームを多くデザインしている人だと思います。プレイしたゲームの多くは、自分には好みではないのですが、比較的作家性を発揮しているデザイナーだと思います。なおかつ賞を獲得しているところが、プロらしいです。

Eシド・サクソン
シド・サクソンというと、アクワイアです。たくさんのボードゲームをデザインしていますが、他のゲームはほとんど知らないため、アクワイア以外のイメージはありません。

Fシャハト
近年多くのボードゲームをデザインしている人という印象です。自分は、シャハトがデザインしたボードゲームをいちばん多く保有しているかもしれません。題材が面白く、また初心者にも勧めやすそうなものが多いです。しかし、ゲームとして面白いものにはあまり当たってなく、お気に入りは「王と枢機卿」くらいです。
 
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週刊ボードゲーム通信421号 デザイナー その4 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/09/21(日) 23:07
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 前回横さんがあげてくださったデザイナーの中で、クラマーとクニツィアは好きなゲームの
デザイナーとして、とても意識していました。しかし、それ以外のデザイナーとなると、
名前は知っていても代表作以外は特に意識することもなかったです。なので、いまさらながら、
トイバーにちょっと驚きました。「貴族の務め」、「カタンの開拓者たち」、「ドリュンター・ドリューバー」が
同じ作者だったとは、今までまったく思いもしてなかったです。

 私が普通にボードゲームを選ぶときは、作者はそれほど重視していなかったようです。
いくつかのゲームは作者買いをしましたが、そうでない買い方のほうが多そうです。
 ちなみに、コンピュータゲームを買うときもデザイナーをそれほどは気にしてなかったりします。
メーカーは気になるんですけどね…。
 さらに脱線すると、本(小説とかマンガ)を買うときは、作者が非常に重要になります。
絵、ジャンル、ストーリーなどなど、作者のスタイルがある程度固定されているからでしょう。
 本などと比べると、ボードゲームは作者のスタイルが変えやすいものなのでしょうか。
エルグランデとエルカバレロのように、あえて似た雰囲気のゲームを作るとき以外は、
スタイルは同じようにはならないのかも。クラマーの場合はコンビ相手がいろいろいるので、
タイプの違うゲームも作りやすいのかもしれません。
 というか、同じようなスタイルで違うゲームを作ることは難しいと思われます。

 それでは、今週はこれで。また来週-。 
 
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週刊ボードゲーム通信420号 デザイナー その3 返信  引用 
名前:    日付:2008/09/11(木) 23:57
デザイナーについて考えるうえでの参考に、ドイツゲームサイト「Table Games in the World」のコンテンツ「デザイナ別ゲーム紹介」のページを見てました。
http://www.tgiw.info/author/index.html

そのページによると、ゲーム大賞入賞回数の多いデザイナーは以下のとおりです。
@クラマー,Aクニツィア,Bトイバー,Cランドルフ,Dムーン,Eシド・サクソン,Fシャハト

それぞれのデザイナーについての自分の印象を述べます。

@クラマー
前回で挙がったデザイナーです。
クラマーデザインのゲームで、初めて買ったものは、「ミッドナイトパーティー」です。1990年頃でした。友人とプレイして全然ウケず、1回プレイしたのみです。買って後悔しました。
次に買ったものは、「アンダーカバー」です。1995年頃に普通のおもちゃ屋で買いました。特に欲しくもなかったのですが、絶版になって手に入りにくくなりそうに思いました。このゲームに対する評価がまあまああることは知っていましたが、損覚悟の購入でした。意外とまあまあ良いゲームだと感じましたが、値段がコンポーネントのわりに高く、また何度もプレイするゲームでもなさそうだったので、やっぱり買わなければよかったと感じました。
次にプレイしたのは、「エルグランデ」です。鱶氏が所有していたものでした。ドイツゲー特有のしょうもなさがなく、戦略的で面白いゲームだと感じました。
この当時は、デザイナーのことは意識しておらず、上記3つのゲームが同じ人によるものであることを知ったのは、もっと後になってからです。
その後、クラマーがデザインしたゲームをいくつもしました。様々なタイプのゲームをデザインしており、デザイナーとしての特徴は特にないというのが印象です。

Aクニツィア
クニツィアがデザインしたゲームをするようになったのは、2000年頃からでした。ラー、モダンアート、メディチなどの競りゲームが新鮮で面白かったです。
クニツィアがデザインしたゲームはたくさんプレイしました。面白いゲームが多いが、あまり面白くないゲームもけっこう多いという印象です。とくに最近デザインされたものはあまり面白くないものが多いと感じます。でも生産性の高さがすごいと思います。

Bトイバー
1990年頃に「貴族の務め」を購入しました。テーマが面白そうで、子供向けではないようで(箱の大きさ・形がアメリカ製ゲームで一般的なものであった)、またゲーム大賞を獲得したとのことで、期待して購入しました。しかしあまり面白くなく、一緒にプレイした人達の評価もいまいちでした。期待が大きかった分、がっかり感が大きかったです。
次にプレイしたのが「カタンの開拓者たち」で、たぶん1996年頃です。評判が高かったので期待していましたが、プレイして普通だなと感じました。「貴族の務め」と同じデザイナーであることを知ったのは、その数年後です。
トイバーというと、カタンシリーズを多く出している人で、カタンの面白さを感じない自分には、あまり馴染みのないデザイナーです。「ドリュンター・ドリューバー」は面白いと思います。
 
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週刊ボードゲーム通信419号 デザイナー その2 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/09/07(日) 22:34
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
残暑が戻ってきて、暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、ボードゲームのデザイナーでは、私はWolfgang Kramerに注目していました。
最初に買ったドイツゲームの「エルグランデ」が、非常に自分に合っていて面白すぎたので、
この作者はすごい、と思ったものです。エルグランデはRichard Ulrichというデザイナーとの
共作だったのですが、その後、同じ2人で「ディ・ハンドラー」が出たときは即買いしました。
 結果的にはディ・ハンドラーは、わりと好きな感じだけれど、いまいちぱっとしないゲームでした。

 その後、Kramer作品で買ったものは、
エルグランデK&I
エルグランデG&K
アンダーカバー
スリル
トーレス
フィレンツェの匠
バンパイア城
勝利への道
ボードニムト
 こんな感じです。こうしてみると結構買ってますね。

 さらに、友達が持っていて、プレイしたことがあるものが、
ティカル
6ニムト

 この中では、「アンダーカバー」や「6ニムト」を一番多くプレイしました。その次が「勝利への道」
だと思われます。

 「フィレンツェの匠」とかは、ゲームデザインはとても好きな感じなのですが、
多少複雑すぎて、全プレイヤーが、
<第1段階> ルールを把握して
<第2段階> 勝利のための効果的なプレイを行う
ところまで、なかなか行けなかったりします。

 私の場合は、デザイナー買いは成功しているとも失敗しているとも言いがたい
微妙なところです。ただ、なんとなくデザイナーの味のようなものがあって、
それが悪くはないので、まあまあです。
 最初に買ったものが面白すぎたので、期待しすぎる分、ニューゲームの面白さ判定ハードルも
高くなっているのでしょう。

 横さんは誰か注目しているデザイナーはいますか?
それでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信418号 デザイナー その1 返信  引用 
名前:    日付:2008/08/31(日) 21:48
これまで、ボードゲームを商品という観点で考察してきました。流通・インターネット・コピーなど、今日的な話題と関連させたテーマが続きました。
商品と考えると漠然として捉えにくいため、アプローチとしては範囲を狭めて、娯楽目的の商品として捉えるのがよさそうです。そして、他の娯楽商品で、ボードゲームと近しいもの、例えば、本・玩具・コンピュータゲームなどと対比させて考察すると、見えてくるものがあると考えられます。
このようなアプローチは、この連載では、最近の考察以前からしてきたことです。特に、コンピュータゲームとの比較は、何度かなされました。

「商品としてボードゲームは何なのか」という問題はまだまだ解明できておらず、有力な仮説も構築できていない段階です。
とりあえずの印象としては、ボードゲームは娯楽商品として特殊な存在のようであり、そう特殊でもないようでもあり、どう評価したらいいのか難しいです。とりあえずは、ボードゲームの特殊な点を考察していくのが、順当でしょう。
それから、ボードゲームは細分化されており、1つのカテゴリーとして分析することは困難みたいです。これまでの連載を振り返ると、ボードゲームを分類して考察していくほうが議論しやすいようです。

さて、商品という観点での考察を継続させてたいと思います。
今回は、ボードゲームのデザイナーについてです。

ドイツゲーでは、デザイナーが誰であるかということが、大きな要素です。デザイナーの名前が箱に記されていないものは、ほとんどなさそうです。
これに関して思い浮かぶ疑問としては、次のようなものです。

・ドイツゲーでデザイナーが重視されるのはどういうことか
・この数年、デザイナーが重視される度合い等に変化はあるか
・ゲーマー(消費者)にとって、デザイナーはどの程度の要素なのか
・デザイナー買いによるエピソード(失敗・成功例)
・他の娯楽商品との比較
・ドイツゲー以外のボードゲームとの比較
 
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週刊ボードゲーム通信417号 ボードゲームの複製 その8 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/08/24(日) 21:32

 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
オリンピックも終わってしまいましたねえ。そういえば、オリンピックのボードゲームって、
なかったっけ? と思う今日この頃です。

 さて、コピーの問題についてですが、私はどっちかというと、コピー反対派です。
前回の例でいえば、もしかしたら「親が稼いだお金」は、実は親が働いているゲーム会社の
カードゲームの売り上げから出てるかもしれない、と思ったりして、是認しにくいものがあります。
 あまりに年齢層の低い子供を相手に、1回100円とかでカードを買わせている商売は
ちょっとあこぎだとは思いますが。
 
 私がコピーしてもまあいいか、と思うのは2種類のケースです。
@絶版ゲーム。
 もはや絶版となってしまったゲームでも、面白いといわれるゲームなら、1度は遊んでみたいと思うのが
ゲーマー心というものです。
 でもコピーしようと思うと、オリジナルがないと無理です。それがあるなら、それで遊んだ方が
手っ取り早いですし、おそらく1度遊んだら、面倒なコピーをしようとは思わなさそうです。
 できればメーカーには、わけの分からんリメイクではなくて、オリジナルを売ってほしいと思います。
それが無理なら、無料でPDF配布してほしいです。
 
A自分が持っているゲームのバックアップ。
 カードなどを酷使すると傷んでしまうので、バックアップがほしいです。
でもそこまで遊ぶゲームはまれです。
 私の場合は順番が逆で、カードが傷みすぎたので自作する羽目にはなりましたが…。

 前回の「法律的には、訴えられないということは、無罪」というのは、言い過ぎという気がします。
訴訟費用がかかりすぎる点で、訴えても無意味になってしまう、ということはあっても、
無罪というわけではないと思います。それと、著作権法では刑法上の犯罪にもなったような。

 コピーを作るよりもオリジナルを買ったほうが、経済も活性化して良いのではないかと思うのですが
どうでしょう。
 ではでは、また来週-。
   
 
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週刊ボードゲーム通信416号 ボードゲームの複製 その7 返信  引用 
名前:    日付:2008/08/14(木) 21:25
「マジックザギャザリング」は、複製が容易でした。コピーしてスレーブ(カードを保護するための透明なビニール)にはさめば済みました。しかし、複製をしている人はほとんどいませんでした。
私の知り合いの中には、コピーはせずに、紙にカードの能力を書いて複製を作っている人がいました。これは、コピーよりも原始的な複製方法と言えるでしょう。このような複製は手間がかかります。もう写本に近いと思います。

1冊の本をまるごと写本したとしても、常識的な感覚としては、著作権侵害とはみなされないと思います。同様に、先に挙げたような手書きによるボードゲームの複製になると、著作権侵害という感じはあまりしなくなります。
著作権侵害とみなされるかどうかのラインは、見た目がどれだけオリジナルに似ているかというところにありそうです。それは、デジタル技術(コピー機やパソコンなど)を使用するか否かでしょう。

機械によるコピーと、手書きによるコピーを比較すると、外見としては大きく異なります。前者はオリジナルに似ています。後者は、オリジナルとは大きく異なります。
勝手に複製するという点で同じであるのに、前者が違法的であり、後者はそうはみなされにくいのはどういうことでしょう。理屈の上では、どちらもOK、もしくはどちらもNGと考えられてよさそうですが、そうではないのは、よく考えてみると不思議です。

法律的な観点では、複製については微妙な問題です。法律に触れるラインがどこにあるかは、一般人にとってはよく分からないところです。
実際には、個人利用のために無断で本をコピーしたとしても、出版社が当人を訴えることはないです。出版社にとって、訴えることは経営的に合理的ではないです。ボードゲームに関しても同様でしょう。
法律的には、訴えられないということは、無罪ということです。現実には、個人的な複製に関して、著作権は実効性を発揮せず、無力と言えます。
このことは、人々に理解されていると思います。
したがって、個人利用におけるコピーの問題は、法律的な問題ではなく、倫理的な問題として捉えるべきです。

倫理的には、個人利用であっても、コピーはNGです。
これは、「コピーをしてはいけない」と人に注意されれば、「すみません」と謝らなければならないということです。
このような社会は生きづらいです。

私は「コピーしてもよい」と主張したいです。
「コピーはNG」というのは、企業の発想です。我々消費者は、べつだんそのような発想をする必要のない立場のはずです。にもかかわらず、資本が言うことをなんとなく受け入れているのであれば、それはある種の思考停止だと思います。

企業は、「オリジナルの商品を購入せよ」と主張します。しかし、オリジナルの購入についての倫理的な是非についても考慮すべきです。
本やボードゲームは娯楽であり、生活するうえで必要なものではないという意味で、それらの購入は浪費です。
浪費することは、倫理的にはOKでしょうか、NGでしょうか。

とくに、経済的に自立していない子供が、親が稼いだお金(もらった小遣い)を浪費することは、倫理的にはどうでしょう。
子供が消費する金額が多額であったり、ギャンブルで消費すれば、問題とされるでしょう。本やボードゲームの購入であれば、たいていは問題とはされないでしょう。
しかし、コピーが問題視され、自ら稼いだわけではないお金を浪費することが問題視されないことには、疑問を抱きます。倫理的には、逆であってしかるべきだと思います。
つまり、経済的に自立していない人は、格好をつけてオリジナルの購入にこだわる必要はないです。手間をかけてコピーをする方が、親孝行です。
オリジナルの購入は、経済的に自立した人ができる贅沢だと思います。
 
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週刊ボードゲーム通信415号 「TICKET TO RIDE」(Xbox360版) 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/08/10(日) 21:44
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
北京オリンピック真っ最中で、誰もボゲ通は見ていないんじゃないかと思う今日このごろ、
いかがお過ごしでしょうか。

 以前に、まぐまぐ版ボードゲーム通信でXbox360版「カルカソンヌ」を紹介しました。
まだご覧になっていない方は、↓こちらへどうぞ。
http://bn.mini.mag2.com/backno/bodyView.do?issueId=20080413020000M0001430000
 そのときに、これからもほかのボードゲームが出ないかなあ、と書いてましたが
つい最近新しいボードゲームがリリースされました。
その名も「TICKET TO RIDE」です。ボードゲーム版のほうは、未プレイです。

 17インチのPC用モニターでプレイしたのですが、画面がちょっと見にくいです。
ボード上の列車の色の、白と灰色、赤とオレンジ、ピンクあたりが、ぱっと見に分かりにくく感じました。
画面をアップにすると、よく見えるのですが、そうすると全体把握ができないので、
拡大縮小操作を繰り返すのが、結構めんどくさいです。

 まだ、プレイしたばかりで、いまいちプレイの勘所が分からないので、まだオンラインでは
プレイしたことがありません。(イージーのCPU相手に5回くらいやった程度)

 このゲームは手札などの秘密情報があるゲームなのですが、なんとコントローラを複数つなぐことで、
オフラインでもマルチプレイが可能です。
 しかし、1番目のプレイヤーがプレイした後に、画面が暗転して「2番目のプレイヤーの番です」
と表示され、2番目のプレイヤーが自分のコントローラのボタンを押すことで、自分のターンをプレイすることができます。
その間、ほかのプレイヤーは画面に背を向けていなければならず、相手が取得した列車が、自分の番まで
分からないと言う問題があります。なにより、みんなでボードを囲むことができないという
ところがボードゲームとしては致命的です。この辺は、移植するゲームのチョイスの問題ですが…。
 以前に紹介した「カルカソンヌ」の場合は、得点計算が楽で、ヴィジュアルや音も楽しくなる、
というメリットがあったのですが、「TICKET TO RIDE」の場合は、オフラインでマルチプレイをする
メリットはないので、ボード版を買うべきです。
 プレイヤーが一人で、周りにボードゲーム相手がいない場合はこのゲームは良いかもしれません。
オンラインに人がいっぱいいるかということと、ゲーム自体が面白いのかどうなのかということは
また別の問題ですが。

 それでは、また来週-。

TICKET TO RIDE(「チケット・トゥ・ライド」)Xbox360版 /Alan R.Moon(原作)
Playful Entertainment(発売), 2008
1-5人
鱶(fuka)の個人的評価:暫定3(まだプレイ回数が少ないので、よくわからんです)
 
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週刊ボードゲーム通信414号 ボードゲームの複製 その6 返信  引用 
名前:    日付:2008/08/03(日) 22:49
前々回で述べたとおり、自分自身はボードゲームを複製した経験は少ないですし、他の人が複製したボードゲームをプレイした記憶もほとんどありません。
お金はなくても時間はあった学生のときでも、複製はほとんどしていなかったということであり、考えてみればすこし不思議なことではあります。若者ですし、著作権に対する遠慮などたいしてなく、ボードゲームの複製くらいもっとしてもよかったはずです。

考えられる理由としては、複製の必要がなかったということが有力でしょう。
ボードゲーム仲間は限られており、小さなコミュニティー内でのプレイであったため、あるボードゲームをプレイしたければ、その所有者に用意してもらえばいいことでした。
また、複製して保有しておきたいと思うほどのボードゲームはあまりなかったということもあるでしょう。これは現在でもそうなのかもしれませんでしたが、これぞというボードゲームは昔はもっと少なかったです。それに、以前にも述べたように、買うに値するボードゲームであれば、買いました。

もう1つの理由としては、暇な学生であっても、ボードゲームに関しては忙しかったためということが考えられます。
まあまあ熱心なゲーマーであれば、ボードゲームをたくさん保有していました。
これは、ボードゲーム雑誌の付録ゲームによるところが大きいです。特に月刊の『タクティクス』の付録ボードゲームはどんどん増えていきました。当時は、隔月間の『ゲームグラフィックス』や『シュミレーター』にも付録ゲームが付いていました。プレイはおろか、ルールを読む時間さえ足りない状況でした(というか、ルールを読むことはとても面倒でした)。
おまけに、英語ルールのみのボードゲームもいくつか購入しており、それの翻訳という仕事もありました。保有ゲームの消化はたいへんだったのです。複製をすることに時間を使うくらいなら、新しいボードゲームのルールを読みたかったです。

メーカーにとっては、複製可能であるにもかかわらずほとんど複製されないということが、商品としてのボードゲームの大きな強みでしょう。複製して個人的にプレイしたとしても、それはまれなことであるため、メーカーはとやかく言う必要がないと思われます。
むしろメーカーは複製可と公言することによって、消費者に親近感を持たせて身内に取り込んでいくことが戦略的に有効なようにも思えます。ルールがネット上に公開されることを承認するのも、そのような判断があってのことかもしれません。いっそうのこと、絶版ゲームのコンポーネントをネット上にアップしてしまっても損はないかもしれません。
 
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週刊ボードゲーム通信413号 ボードゲームの複製 その5 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/07/27(日) 22:25

 みなさんこんばんは、過去最大級の花粉症に見舞われている鱶(fuka)です。
朝から鼻水が止まりません〜。

 さてさて、ボードゲームの複製についてですが、私も記憶をたどってみたものの、
丸々複製した記憶はありません。
 そういえば、昔先輩がコピーして作ったゲームをやったことがあります。
その後、正規版をやる機会がありましたが、ボードのイラストとかがゲームとあんまり
関係なかったため、なんとなく最初の白黒コピー版のほうが良かった気がします。
(違法ですが…)

 とはいうものの、ボードゲームのコピーは、労多くして益なしと言っていいでしょう。
コピーをするには、コピー元が無いといけないわけですが、それがあるなら、それで
遊んだ方が良いでしょう。一人で遊ぶコンピュータゲームは違法コピーが多いですが、
複数で遊ぶボードゲームはそれほど違法コピーは多くはないのでしょうか。
いちいちコマを自作するほど、ボードゲームに熱心な人は、既に買ってるような気がします。

 ドイツゲーの商売に成り立ってもらうためにも、みなさん本物を買いましょう。
ドイツゲーメーカーに関しては、できるだけ絶版を少なくしてほしいなあと思ったりします。
妙なリメイクではなくって、オリジナルを長い期間売ってほしいです。

 そんなこんなで、また来週。さよなら-。
 
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週刊ボードゲーム通信412号 ボードゲームの複製 その4 返信  引用 
名前:    日付:2008/07/20(日) 22:02
デジタルなものの複製については、昨今とくに関心が持たれている事柄ですので、ボードゲームの複製についてもちょっと考察してみてもよいかと思います。

今回は、自分がこれまでに行ったボードゲームの複製について述べます。
思い起こしてみると、長年ゲーマーをしているわりには、複製をしたことは少ないです。

「ロストワールド」
ソフトバンクから出版されていた対戦ゲームです。ノヴァ・ゲームデザインから発売されたものの日本語版です。キャラクターがそれぞれ冊子となっており、たしか1冊680円でした。現在、ホビージャパン社から出版されている「クイーンズブレイド」の元ゲームです。
ページ数がそれほど多くなく、コピーすると200円〜300円くらいかかったと思います。コピーしたものはいまいちで、これなら新しく購入する値打ちはあると感じました。いまいちな点としては、オリジナルと比べてページの左右の並びが逆になったため、違和感があり少々プレイしにくかったです。また、折って冊子にしていたため、ページをめくりにくかったです。また手元に置くチャートはモノクロコピーであったため、少し見にくくなりました。両面コピーやカラーコピーをすれば、これらの点は改善できたのですが、それをすると手間やコストがよりかかり、またそこまでするほど熱意もなかったです。コピーするならば買ったほうがよいと思いましたが、「ロストワールド」自体にそれほど面白さを感じず、他のキャラクターを購入することもありませんでした。ところで、後になって考えると、全キャラそろえておいてもよかったです。

「パワーベースボール」
エポック社から出版されていた野球ゲームです。各人が、野球チームを作って、選手をメンテナンスし、試合をするゲームでした。
コンポーネントはシンプルであったため、コピーは容易で、チャートやルールブックをコピーしました。また、試合時に使用するカードを、厚紙で作って複製していました。7人くらいでリーグを作ってプレイし、それが順当なプレイ形態だったのですが、当時メーカーとしては、チャート等のコピーについてどう考えていたのでしょうね。
それから、高校時代の休憩時間や放課後にプレイをしていたため、教員に没収されるという危険があって、コピーしたものでのプレイは、危機管理でした。複製という行為と、学業に関係のないものの保持という、二重にイリーガルな行為をしていたわけです。なお、高校生でしたし、どちらについても、うしろめたさはありませんでした。

「剣闘士の戦い」
アバロンヒル社から出版されていたボードゲームです。コロシアムのボード上で剣闘士を動かして、戦闘をします。TRPGの戦闘部分だけを取り出したようなゲームです。
ゲームサークルでの知人が保有していたので、マップ・ルールブック・チャートをコピーさせてもらいました。ユニットはメタルフィギュアを使用することにしました。一度だけプレイしましたが、バランスがよくなく、またあまり面白くありませんでした。興味ある者同士でやりこむと、面白くなったのかもしれませんが。
モノクロコピーしたものでプレイするというのが、地味さに拍車をかけ、プレーヤーをあまり惹きつけられなかったと感じました。新しいゲームのプレイは、まずルールを覚えることから始め、ゲーム中にもプレイをどのようにしたらよいのかを考えなければなりません。負荷が多いわけで、見た目チープなコピーであれば、やる気を出させることはあまり望めないです。このゲームは絶版となっていて購入不可能でしたが、結果的にはお試しコピーという感じでした。
 
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週刊ボードゲーム通信411号 「クーハンデル」 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/07/13(日) 22:44
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 さてさて、先日久しぶりに新しい(と言っても古いゲームですが)ボードゲームをやったので、
今回はそのうちの一つ、「クーハンデル」の紹介をしようと思います。
 
 クーハンデルは3〜5人でプレイできるカードゲームです。
カードには家畜カードとお金カードがあります。家畜カードには、馬:1,000ポイント、
牛:800ポイントなどの高額な家畜から、アヒル:40ポイント、雄鶏:10ポイントなどの
安い家畜まで、10種類の家畜が4枚づつあります。お金カードは、10円、50円、100円、200円、
500円(本当の単位は”円”ではないです)のカードがありますが、高額紙幣はゲームの後半で支給されます。

 手番は時計回りに進みます。自分の手番では1か2のどちらかのことができます。
1.競売 
 裏向きの家畜カードの山から一枚引いて、それを競売にかけます。
 手番のプレイヤーは競りに参加することができませんが、最高値をつけたプレイヤーに、
その値段を支払うことで、その家畜カードを入手できます。支払わない場合は、最高値をつけた
プレイヤーが、手番のプレイヤーにその価格を支払い、家畜カードを入手します。

2.取引
 自分が持っている家畜カードと同種類の家畜カードを持っているプレイヤーと取引をします。
取引する家畜に対して、お互いのプレイヤーはお金カードで値段をつけます。それを秘密裏に交換して、
値段を比べます。より、高い値をつけた人がその家畜カードを入手できます。また、お金カード
は交換されたままになるので、お互いのつけた値段の差額が購入価格となります。
相手を少しだけ上回った額が出せると、とてもお得に購入することができます。

 上記の行動を繰り返して、すべての種類の動物4枚が、それぞれ、いずれかのプレイヤーのところに
集まったらゲーム終了です。得点は、それぞれの動物の基礎点の合計×持っている動物の種類数です。
 たとえば、馬1,000ポイントと、雄鶏10ポイントで、1,010ポイント×2種類なので、2,020点が
最終得点となります。
ポイントの高い動物を狙うか、多くの種類を集めるか、戦略が問われますが、なかなか思うように
動物が集まりません。
 補足ですが、支払いのときには、お釣りや両替ができません。私は50円のカードしかないのに10円で
落札したことがあり、50円支払ってしまいました…。

 競るときの値段や、取引するときの値段をどううまくつけていくかがポイントで、
相場観をつけるまでにかなり苦戦しそうなゲームです。

KUH HANDEL(「クーハンデル」)/RUDIGER KOLTZE(作)
RAVENSBURGER(発売), 2005
3-5人, 45分
鱶(fuka)の個人的評価:3 (普通)−誘われればプレイする
 
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週刊ボードゲーム通信410号 ボードゲームの複製 その3 返信  引用 
名前:    日付:2008/07/06(日) 19:21
パソコンとその周辺機器が高性能に、また安くなったため、ボードゲームの複製が容易になりました。しかし、ボードゲーム、特にドイツゲーを複製してプレイしている人はとても少ないと思われます。

社会人を主に参加対象としたゲーム会では、複製ボードゲームはほとんどプレイされていないでしょう。これはなぜかを考察します。

第一に、複製したボードゲームは勧誘しにくいです。複製したボードゲームには箱がなく、この時点で訴求力に欠けます。また、コンポーネントの質が多かれ少なかれ低下し、見た目の魅力が低下するため、プレイ参加の動機が低下します。実際にコンポーネントの質の低下は、プレイアビリティの低下につながることが多いでしょう。
コンポーネントの質があまりよくない昔のボードゲームであれば、カードなどを新たに作り直した方がプレイアビリティが向上することがありました。しかし、現在のドイツゲーのコンポーネントはまあまあよいため、改良する余地はそんなにないでしょう。

第二に、ボードゲームを複製することは、倫理的に問題があります。コンピュータソフトのコピーほど複製度合いは高くないものの、複製自体はあまりよくないと考えられるでしょう。
ボードゲームの複製が法的に問題があるかどうかは、自分には判然としません。所有しているボードゲームの複製を本人が作ることは大丈夫そうですが、他人が所有するボードゲームを複製するのはダメっぽいですね。また、複製することはよいが、プレイはダメという考え方もあるでしょう。
ボードゲームは複数名でプレイするものなので、複製したボードゲームをプレイした場合、他の参加者も共犯として巻きこむこととなります。また、プレイに参加していない人であっても、見過ごしたとして、共犯的になってしまいます。複製したボードゲームのプレイを勧誘することは、マナー違反な感じです。ボードゲームサークルには、紳士の社交場としての存在たるべきだという雰囲気はあると思われ、グレーなことは回避したようが無難です。複製したボードゲームを頻繁にやっていては、インターネット上のブログや掲示板(2ch)で批判されかねません。

ボードゲームは数千円して、安くはない商品です。とは言え、可処分所得が比較的あるであろうゲーマーにとっては、それほど高いものでもありません。そこで、複製するよりも購入するというところに落ち着くでしょう。

その他、複製に関わる話題として思いつく事柄を挙げておきます。
・ドイツゲーの日本語化
・ドイツゲーの改造
・ドイツゲーのコンポーネントの過剰さ
・各人のボードゲーム複製履歴
 
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Re: 週刊ボードゲーム通信410号 ボードゲームの複製 その3
名前:柴崎@銀河企画    日付:2008/07/06(日) 21:28
ボードゲームのコンポーネントは一般的にみて著作物のため、
無許可で複製をおこなった場合は、著作権侵害になるので
注意が必要です。
この考え方は、紙媒体でも電子媒体でも同じです。

メーカーが、追加コンポーネントをHPから自由にDLして
印刷して良いと表明している場合がありますが、
これは、そのコンポーネントについては
複製の許可が与えられていることになります。
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Re: 週刊ボードゲーム通信410号 ボードゲームの複製 その3
名前:鱶(fuka)    日付:2008/07/13(日) 22:38
「ボードゲームのコピー」ですが、著作権法では、

----------------------------------------------------------------------
第五款 著作権の制限
(私的使用のための複製)
第三十条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
 一 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合
 二 技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合

附 則
(自動複製機器についての経過措置)
第五条の二 著作権法第三十条第一項第一号及び第百十九条第二項第二号の規定の適用については、当分の間、これらの規定に規定する自動複製機器には、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まないものとする。
----------------------------------------------------------------------

 となっています。
 とりあえず、ドイツも著作物の国際条約のベルヌ条約に加盟していますので、
ドイツゲーも著作物として保護されます。
 で、日本の著作権法も適用されるっぽいです。なので、私的使用のための複製については
OKのような気がします。
 どこまでが私的使用に当たるのか、というところが問題でしょうが。
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週刊ボードゲーム通信409号 ボードゲームの複製 その2 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/06/29(日) 23:09

 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 ボードゲームのデジタル化について、今回は難しいものを考えてみました。

 まず、特殊な道具が必要なものです。アンドロメダの出口つきおわん(?)とか、トーレスの
立体で積んでいく塔のコマとか、タムスクの砂時計コマとか、宇宙カタンの宇宙船とか。
キピットとかジェンガのような、実物ものも無理ですね。。

 カードゲームは、デジタル化自体は簡単なのですが、カードを復元するのが難しかったりします。
 また、普通の(?)ボードゲームでも、ボードが大きかったりするので、家庭用の
A4スキャナーでは分割しなければデジタル化できないので、なんか、画竜点睛を欠く感があります。

 そんなこんなで、ボードゲームの完全なデジタル化は、多かれ少なかれ困難そうです。

 ところで、前回、横さんがRPGの話をしていましたが、RPGってルールがかなり多いですよね。
わりと簡単なルールのものでも、ルールブックがペラペラってことはありません。
逆に、ドイツゲーは複雑なゲームでも、ルールはペラペラのシートだったりします。
 私は昔は結構ルールブック好きだったのですが、最近はドイツゲーのペラペラのルールでも
ちょっと量が多いと、なんとなく面倒くささを感じてしまいます。年をとったのかもしれません。
昔はソーサリーの呪文も完璧に覚えて魔法使いになれたのになあ、と思う今日この頃。

 ではでは、また来週。さよなら-。
 
 
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週刊ボードゲーム通信408号 ボードゲームの複製 その1 返信  引用 
名前:    日付:2008/06/22(日) 10:54
メーカーにとって、ダウンロード版の大きな問題はコピーされることだと思われます。
商品としてのボードゲームの特徴は、仲間内の一人が買ってプレイするものだということです。なので、友人同士などの個人レベルでコピーして共有することについては、メーカーはそんなにやかましく言わなくてよいように思います。しかし、インターネットで不特定多数に無料で配布されることになれば、被害はとても大きく、見過ごせないでしょう。これは、コンピュータゲームや映像などのソフトを販売しているメーカーが直面している深刻な問題です。

さて、自分としては、ダウンロード版の購入よりも先に、現在保有しているボードゲームをデジタル情報にしてしまいたいです。これはすでに可能なことですが、多少の手間がかかります。今回は、これについて考えようと思います。

ドイツゲーのコンポーネントは、一見ごちゃごちゃしていても、シンプルである場合が多いです。コマやカードの数は、あまり多くありません。
コマについては、付与されている情報は形や色くらいであり、数値等の複雑な情報が付与されることは少ないです。木製やプラスチック製のコマを、オリジナルと同様に作ることは難しいですが、代替できるもので流用することはあまり難しくありません。最近では、ドイツゲーでよく使用される木製コマが別売りされているので、それを利用するのが楽そうです。
カードについては、スキャナーで読み取ると、データとして残せるのでよいでしょう。手っ取り早くカラーコピーでもよいでしょう。マップやチャートなどについても同様です。

ところで、昔(学生時代)は、ボードゲームを購入したときには、ユニットやカードを切り取る前にコピーするようにしていました。これは、全体を把握しておきたかったためでした。また、ユニットが紛失したときの対応のためでした。コピーしたものが有用になることはそれほどないことは分かっていましたが、安価でかつ容易にできたため、実行していました。
また、チャートやルールブックも、ときどきコピーしていました。チャートのコピーは、利便性を高めるために有効でした。「戦国大名」(エポック)などのように、マップ上にしかチャート(戦闘結果表)が印刷されていない場合は、その部分をコピーして手元におけば便利であったりします。
ルールブックのコピーは、ボードゲームでは、それほどしませんでした。しかしRPGではよくしました。RPGでは、ゲーム中にルールブックを参照する頻度が高いので、コピーがあった方が便利でした。それから、箱入りのRPGは高価であったため、プレイする予定がなくても、保有欲求から、友人が保有するもののコピーを取るということもありました。
 
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週刊ボードゲーム通信407号 インターネットによるボードゲーム展開の可能性 その4 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/06/15(日) 22:38
 みなさんこんばんは、、鱶(fuka)です。

 私の場合を考えてみると、パッケージ版5,000円に対して、1,000円くらいだったら
ダウンロード版を購入しそうです。書籍と比べてもそれほど高くないし、
プレイする機会がそれほど多くないので、説明書を見たり、ボードを眺めたりするだけで
満足できそうです。おそらく、コマを切り抜いて作るところまでは行かないような気がします。
 見るだけだったら、ダウンロード版のほうが場所をとらないので良さそうです。

 もし、ダウンロード版をプレイして、かなり面白いことが分かり、これからもかなり
プレイすることが見込まれる場合は、パッケージ版を買うと思います。その方が耐久性に優れて
いそうですから。
 この場合は、メーカー側としては、普通なら5,000円の売り上げのところ、
ダウンロード版も売れているので、6,000円の売り上げとなって、儲かり度がアップしています。
 逆に買うかどうか迷っていた人が1,000円のダウンロード版を買って、やっぱり買わなくていいや
となってしまった場合は、迷っていた人が2人に1人は買っていたと仮定すると、
5,000円の売り上げが、1,000円×2人で、儲かり度はダウンしてしまいます。
 実際に、このダウンロード版が売り上げに与える影響は未知数としか言いようがないですね…。

 今までの失敗例を考えてみると、ゲームを買って説明書を読んで、おもしろそうーと思った
ゲームでも、実際にプレイしてみるまで、その面白くなさが分からない場合が結構あるような
気がしますが、どうでしょう。
 面白くないゲームを購入してしまった場合、被害金額はダウンロード版の方が当然少なくて
済むのですが、ある種形の無いものにお金を払ったむなしさのようなものが、残ってしまうような。
パッケージや、ちゃんとしたボードがそこにあった方が、存在感があっていいかもしれません。
横さんが書いていたように、転売することもできますしね。

 ではでは、今週はこれで。また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信406号 インターネットによるボードゲーム展開の可能性 その3 返信  引用 
名前:    日付:2008/06/08(日) 20:32
何円くらいならダウンロードによってボードゲームを購入するでしょうか。
自分の場合、現在5000円で販売されているものであれば、500円くらいなら購入してもいいかもしれません。もちろん、面白そうなゲームであれば、ですが。
1000円なら、5000円で現物を購入しそうです。現物のほうが、作成の手間がいらないし、他のプレーヤーに対する訴求力があるし、売り払うことができるから、というところでしょう。

ダウンロードによる購入には、リスクを抑えるメリットがあります。
ボードゲームは、やっぱりハズレがある商品です。ハズレには、客観的なものと、主観的なものがあります。前者はゲームのできがわるいもの、後者はできがわるいわけではないが購入者の好みでないものです。前者は減少しているのかもしれませんが、後者はもしかしたら増えているかもしれません。

購入における失敗の可能性を抑えるためには、情報収集が必要となります。
ボードゲームは箱の中に入って販売されているため、購入しないと中身が分かりません。箱の裏や広告にコンポーネントの写真が掲載されている場合が多いですが、実際に見てみると案外しょぼかったりしてイメージと異なることはよくあります。
そして、結局、当たりかハズレかは、プレイして分かることです。経験を積めば、情報収集によって、そのゲームが自分に向いているかどうか、ある程度判断できるようになりますが、失敗は絶えません。

ダウンロードで安く購入することができれば、現物を購入するに値するかどうかが判断できます。現物の10%くらいの値段でダウンロード版を購入することができれば、現物を購入する前には必ずダウンロード版を購入したほうがいいでしょう。現物の20%くらいの値段であっても、そうする方が得かもしれません。

この話を考えていて、過去のボードゲーム購入実績から、失敗と成功を統計的に分析することをした方がよいと思いました。
 
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週刊ボードゲーム通信405号 インターネットによるボードゲーム展開の可能性 その2 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/06/01(日) 23:04
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 ボードゲームのダウンロードについて、まず技術的な問題はそれほどないように思えます。
@ボード
 紙に書いてスキャナで読み込んでPDF化する。

Aコマ
 エクセルなどで作って、「いきなりPDF」などでPDF化する。
または、プリントアウトしたものを、スキャナで読み込んでPDF化する。

B説明書
 ワードなどで作って、「いきなりPDF」などでPDF化する。
または、プリントアウトしたものを、スキャナで読み込んでPDF化する。

@からB間出を考えると、同人レベルというより、個人レベルでも十分作ることができそうです。

 しかし、これを商業レベルで展開するのは、課金のこととか、コピー防止のこととかが
難しそうな気がします。デジタルコピーも、印刷物をカラーコピーすることも可能ですもんね…。

 そういった状況を考えると、PDFでのボードゲーム配信の可能性としては、
自作ボードゲームをとりあえず発表する方法ということになりそうですがどうでしょう。
 ボードゲーム通信社で現実化できればいいのですが、配布以前のボードゲーム作りが
問題だったりして。

 オンラインゲームとして発売して、ゲーム機やPC上で動かして、対戦もできれば良いのですが、
技術的なハードルは非常に高くなります。そして、それほど多くはダウンロードされない気もするので
商業的にもいまいちになりかねません。ダウンロード販売自体は、パッケージソフトよりも
コストが軽減できるので、商業ベースに乗るかもしれませんが、ボゲ通的でない感じです。

 ではでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信404号 インターネットによるボードゲーム展開の可能性 その1 返信  引用 
名前:    日付:2008/05/25(日) 20:45
前々回のテーマの「ボードゲームのコマ」について語りたいことはまだあったように思うのですが、ちょっと忘れてしまいました。考えている最中は覚えているのに、少し離れると忘れてしまいがちです。書き出すとまた思い出すのかもしれません。
このようなゆっくりした連載であっても、一時期に考えることができることは限られるようです。同一テーマでも7回目くらいになってくると、1回目からの議論の流れ全体の把握がしづらくなってきて、長くても10回くらいで収束するのも、そういうことなのでしょう。
「ボードゲームの流通」に関する話も7回続いたので、収束させて、テーマを変えることにします。本流である”ボードゲーム屋さん”について、続けて議論するのがスジなのかもしれませんが、いったん保留しておきましょう。

前回では、『ボードゲームが気軽にPDFでダウンロードできたらいいな、と思っています。コマからボードから自作して…、と想像するだけで楽しくなってきます。』と述べられました。それについては、同感です。今回のテーマでは、インターネットを使ったボードゲームの新しい展開について、思いめぐらせていきたいと思います。

まずは、PDF等でのダウンロードについてです。
自分としては、とくに昔に出版されたボードゲームのPDF判がほしいと思います。欲しかったけど買えなかったゲームや、買うほどではなくてもいちど見てみたいものが多数あります。ジャンルとしては、SF系のボードゲームや、スポーツなどの珍しい題材のものに興味があります。

ダウンロードしたものを見ることは楽しいのですが、コマを自作するところまではあまり行かないようには思います。時間が多くあった学生時代でさえ、ユニットを切らないボードゲームをいくつも抱えていました。
とは言え、ボードゲームを保有するにはけっこうなスペースが必要となるため、データや紙で保有することは合理的だと思います。

さて、ボードゲームのダウンロードは、どのていど現実的なのでしょう。現実化させるための条件はどのへんなのでしょうね。
 
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週刊ボードゲーム通信403号 ボードゲームの流通 その7 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/05/18(日) 22:51
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 前回、横さんが「書店で買ったボードゲームがはずれであれば、申し訳なく感じられます」
と書いていました。それは、「わざわざ一般人が利用する書店に置くぐらいだから、よっぽど
面白い物なのだろう」、という期待が、買う人にありそうに見えるからでしょう。
 ボードゲームを売る場所としては、書店というのはあまりふさわしくないかもしれません。
なんとなく、ボードゲーマーには本好きが多い気がするのですが、本を読む人≠ボードゲーマーですよね…。

 一般人も訪れる場所で言えば、大型の電気屋さんのおもちゃコーナーにも、まれにボードゲームがあったりします。
といっても、ドイツゲームではなく、「ドラゴンクエスト ダンジョンR」とか、
野球盤とか、そういった感じの国産ゲームですが。本屋さんよりは、電気屋さんのおもちゃコーナーの方が
まだボードゲームが売れそうな気もします。
 
 ところで、ボードゲームの流通における、本流”ボードゲーム屋さん”については、どうでしょうか。
ここが、このシリーズでは一番のポイントだとは思うのですが、ボードゲーム屋については
まったく知らないので、なんとも書きようがなかったりして。

 それ以外に考えられる流通としては、以前にも書いていましたが、ボードゲームが
気軽にPDFでダウンロードできたらいいな、と思っています。コマからボードから自作して…、
と想像するだけで楽しくなってきます。

 ではでは、私の方は大体ネタも尽きてきましたが、横さんはどうですか。
そろそろ次のテーマの季節でしょうか。
それではまた来週。さよなら-。
 
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週刊ボードゲーム通信402号 ボードゲームの流通 その6 返信  引用 
名前:    日付:2008/05/11(日) 16:19
5年ほど前から、箱に入ったタイプのボードゲームが書店で売られているのを時々見るようになったと思います。これは、前々回で述べた書籍の形式のものではなく、箱に入っているという点でスタンダードなタイプです。
特徴として挙げられる要素は、@10cm〜20cm程度のコンパクトなサイズ、A日本のメーカーが出していること、Bルールがシンプル、C頭を使う系ゲームであることです。

非ゲーマーを対象とするには、これらの要素は適当です。それぞれについて説明を加えます。
@小さなサイズの方が購入する気になりやすいです。非ゲーマーであれば、なおさらでしょう。また、小さなサイズだと、書店内に置くのに都合がよいでしょう。
A日本製であることは、非ゲーマーを対象とするには、必須条件です。輸入ゲームは、和訳の付いていても、敷居がとても高いです。
Bルールが簡単であることは、当然、重要なことです。
C頭を使うことは、非ゲーマーがボードゲームに求める要素だと思います。子供にとっては知能育成、大人にとっては頭の体操、というのがボードゲームをプレイする意味ではなりでしょうか。非ゲーマーがボードゲームに対して持つこのようなイメージは、議論のテーマになると思います。ゲーマーと非ゲーマーのボードゲームに対する見方の差異は、興味深いです。

書店に置かれるボードゲームは、書店販売前提で開発されたかどうかは分かりませんが、もしそうであったらならば、画期的なことであったと言えるでしょう。しかし、非ゲーマー対象に開発されたボードゲームが、書店でも販売されたと思えます。

結局、ボードゲームの書店販売はあまりうまくいかず、今後も展開していかないように感じられます。
そして、ボードゲームが書店で販売されることは、ゲーマーにとって好ましいことであるはずなのですが、なぜか違和感が感じられます。非ゲーマーが玩具店でボードゲームを買った場合、そのボードゲームがはずれであったとしても一定仕方ないです。しかし、書店で買ったボードゲームがはずれであれば、申し訳なく感じられます。
 
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週刊ボードゲーム通信401号 『立体すごろく ゴーストハンターズ 恐怖の城』 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/05/04(日) 22:19
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。書店で手に入るボードゲームということで、
今回はこちらを紹介したいと思います。金の星社という出版社から2008年1月に出た
この『立体すごろく ゴーストハンターズ 恐怖の城』はブライアン・リーという人の作品です。
 ただのすごろくなら、あまり取り上げることもないのですが、この本はすごいです。
最近人気のある、めちゃくちゃ飛び出すしかけ絵本のように、本の中にボードが折りたたまれていて、
広げると立体となって、舞台となる恐怖の城が現れるのです。

 プレイ人数は4人までですが、自機のコマを用意すれば、もっと多人数でもプレイできなくはありません。
添付のルーレットを回してプレイするのですが、出る数が1〜6ですので、ダイスで代用可能です。
どうも、紙製のルーレットは、紙厚などで出目がかたよることがあります。
 さて、ゲーム内容はただのすごろくです。ルーレットの出目の分だけコマを進め、
止まったマスに書かれた指示に従うという、オーソドックスなルールです。
いくつかのマスには「首なしヘクターのチップをゲット」などと書かれていて、そこに止まると
ゴーストを退治したことになり、チップに表示されているポイントを得ることができます。
チップには1ポイントのものと2ポイントのものがあり、全部あわせて39ポイントあります。
それ以外に、ゴール地点にはファントム伯爵がいて、退治すると10ポイントになります。
 誰か一人がゴールに到達したら、そのプレイヤーがファントム伯爵を退治したことになり、
ゲームは終了します。その時点で一番獲得ポイントが多いプレイヤーの勝利です。

 と、いうことで、単純に一番にゴールした人が勝利というわけではないのですが、
ルーレットを回して進むだけなので、戦略の要素はありません。
 せっかく手元にポイントチップがあるので、ゲーム中に3回まで、ポイントチップを支払うことで
ルーレットの目を操作できる(ポイントはルーレットを回す前に支払うこと)とか、
適当に追加ルールを作って遊ぶと、より楽しめるかもしれません。
 子供向けのすごろくではありますが、立体のボードは一見の価値ありです。

 ではでは、また来週-。

「立体すごろく ゴーストハンターズ 恐怖の城」/Brian Lee(作絵)
金の星社(発売), 2008
2-4人
定価\2,800-(税抜き) 
 
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週刊ボードゲーム通信400号 ボードゲームの流通 その5 返信  引用 
名前:    日付:2008/04/27(日) 20:49
今回で400号記念ですが、これといって企画は思いつかないため、連載を淡々と進めてゆきます。

さて、私の場合、「M:TG」の日本語版が発売された直前くらいには、書店で「M:TG」を買うことがしばしありました。「M:TG」が売られている店がまだ少なかったため、また、金券ショップで少し安く購入した図書券が使用できるというメリットがあったためです。しばらくすると、「M:TG」は浸透して競争原理が働くようになり、安く売るゲームショップが出現してきました。以降は、そちらで買うようになりました。
書店で販売されていたトレーディングカードゲームは、流行した一時期にはまあまあ売れたかもしれませんが、結局はたいして売れなかったのかもしれません。

書店で販売されていたボードゲームのもう1つの柱は、書籍です。書籍の種類としては、@ゲームブック、AテーブルトークRPG、B雑誌の3つがあります(ボードゲーム通信としては、これらをボードゲームに含めています)。
@ゲームブックは、流行していた時期には書店でよく見かけられました。書店でもっともよく売れたボードゲームは、ゲームブックではないでしょうか。
AテーブルトークRPGは、発売された当初は、ボードゲームと同様に箱に入って販売されていました(トラベラー、D&Dなど)。しばらくして、文庫本のテーブルトークRPGが発売されます(ソードワールド、T&Tなど)。『アドバンスト・ファイティング・ファンタジー』のように、ゲームブックから派生したものも存在しました。文庫版テーブルトークRPGは、書店でよく見かけられました。ゲームブックよりも息は長かったでしょう。その後、文庫版テーブルトークRPGはいったん廃れてしまいます。そして数年後、ハードカバー・A4くらいのサイズで、復活します。
B雑誌としては、付録にボードゲームが付いたものです。『タクティクス』がその最初となるものでした。現在では、『コマンドマガジン』などがあり、ジャンルとしては基本的にシュミレーションゲームです。

ボードゲームは、書籍という形式になって書店に浸透しました。それは一時期、途絶えましたが、現在、細々と存続しています。
 
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週刊ボードゲーム通信399号 ボードゲームの流通 その4 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/04/20(日) 22:09
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
 トレーディング・カードゲームは、プレイヤーの経済力が勝敗に大きく影響するという点で、
今までにない非常に斬新なゲームでした。
 大方のゲームは、そのゲームを買えば気が済むまで遊べるものですし、
いくつかのゲームは拡張セットが発売されたりもしますが、必要がなければ
買わなくても良いものでした。
 「面白い」トレカの場合はプレイヤーの被搾取率はかなり高いといえましょう。
なので、お店側にとってはトレカの収益でボーゲーを細々と売っているイメージが
あったりしてましたけど、実態はよくわかりません。

 ドイツではボードゲーム作りが十分商売になってるみたいなんですが、
1人が年に何個かはボードゲームを買うものなのでしょうか。さらに、NINTENDO DSほどじゃないとしても、
誰でも誘われれば遊ぶような、国民の遊びとして定着しているのでしょう。

 日本では、もしかしたらヤフオクが一番にぎわっているかもしれません。
↓こんな感じで。
http://list4.auctions.yahoo.co.jp/jp/2084036419-category-leaf.html
カテゴリとしては、オークション > おもちゃ、ゲーム > ゲーム > 
ボードゲーム > その他
というかなり奥まったところで、ドイツゲームだけのコーナーもない状態ですが、
わりとコンスタントに入札が入っている印象があります。
 配送も宅急便などを使えば簡単ですし、個人売買でもお店で売る場合でも、
かなり効率的に商売ができそうです。
 ボードゲーム屋さんのネット販売も普通にやってますし、実店舗でのボードゲームの
売り上げと同等以上にネットで売れていたりしますかね。こういったものの統計が無いので
なんとも言えないですが。

 次回は400号記念ですね。それでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信398号 ボードゲームの流通 その3 返信  引用 
名前:    日付:2008/04/13(日) 20:43
日本の書店におけるボードゲーム販売の始まりは、前々回で述べたように、アドテクノスのシュミレーションゲームが販売された1980年代前半頃か、翔企画のシュミレーションゲーム・カードゲームが販売された90年代初頭でしょうが、それは細々としたルートにすぎなく、都市部のごく一部の書店でしか販売されていなかったと思われます。
書店においてボードゲームが、あるていど(若干ではありますが)流通するようになったのは、「M:TG」の日本語版が発売された90年代半ばでしょう。これはカードゲームですが、ボードゲーム通信としては、カードゲームもボードゲームに含めています。以降、トレーディングカードゲーム(とトレーディングカード)が、書店でときどき見かけられるようになりました。

ところで、トレーディングカードゲームのなかで、ゲーマーによって広くプレイされたものは、「M:TG」が唯一でしょう。翻訳されて日本語版となったトレーディングカードゲームは他にもあり、それらはたいていゲーマー向けでしたが、ゲーマーが継続的に関心が持ったものはありませんでした。
また、日本製のトレーディングカードゲームも登場しました。主にアニメ作品やコンピュータゲームが題材とされ、コナミなどのコンピュータゲームメーカーから出版されたものが多かったです。最もよく売れたものは、「ポケモンカードゲーム」でしょう。「テニスの王子様トレーディングカードゲーム」なども人気がありました。
ゲーマーは、これらの日本製のトレーディングカードゲームもほとんどプレイしませんでした。非ゲーマーにはよく売れたゲームであるのにゲーマーが手を出さなかったことは、皮肉に感じられますし、また興味深いことでもあります。

さて、売れなかったために安売りされるトレーディングカードゲームが書店で見かけられることがありました。このように在庫処分がされていたということは、本のように委託制度によって販売されていたのではなかったということです。トレーディングカードゲームは意外とよく売れたため、書店は買い取り制で仕入れたのかもしれません。トレーディングカードゲームが書店で販売されるようになったのは、このためではないかと推察されます。

あと、おたく向けグッズを中心に扱うアニメイトなどの店でも、トレーディングカードゲームは流通するようになりました。時期としてはあまり定かではありませんが、書店でトレーディングカードゲームが売られるようになった時期よりも数年後ではないかと思います。このような店は、おもちゃ屋・文房具屋・本屋・コンピュータゲーム屋などを兼ねた新しい形態のものであり、トレーディングカードゲームも販売されるようになったのは自然なことです。おたくショップが、ボードゲームの新たな流通ルートであったことは気に留めておいてもよいかもしれません。
 
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週刊ボードゲーム通信397号 ボードゲームの流通 その2 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/04/06(日) 22:13
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 前回の記事の、返品リスクの件は再販制度ではなくって委託制度ですね。
委託商品となった本は、売れ残った場合に返品することができます。
 出版社によっては委託制度ではなく、書店に本を買い取ってもらっているところもありますが、
書店にとっては在庫を抱えてしまうため、リスク要因となるでしょう。
 ボードゲームを本扱いで流通させようとすると、書店としては海のものとも山のものともつかないので
委託販売にしたいでしょうし、ボーゲーメーカーとしては、返品されることは避けたいでしょう。
双方の思惑のため書店での流通ルートは開かれなかった…のか、初めから検討もされなかったのか。
 翔企画のカードゲームやM:TGあたりは比較的安価なため、書店のルートに乗せることが
できたのでしょう。

 他のボードゲームの流通ルートとしては、
1.ボードゲーム屋
2.おもちゃ屋(トイザラスとか)
3.ヤフオク

 こんな感じでしょうか。昔(大昔?)と違って、インターネットでの通販が非常に
身近なものになり、ボードゲームはとても入手しやすくなりました。
お店に行って現物が確認できない場合でも、ボードゲーム紹介のホームページを見れば、
ある程度ゲームの雰囲気をつかめるので、パケ買い→大失敗のコンボも少なくなりました。
 それでもやっぱり店頭で現物見たほうが楽しいですけどね。

 おもちゃ屋には、ドイツゲーはほとんどありません。もし、近くのおもちゃ屋にあったら
ぜひ買ってお店を応援しましょう。

 ヤフオクは新品から中古まで、さまざまなボーゲーが入手できます。
絶版になるボードゲームが多いので、非常に重要なルートであるといえます。
ただ、かなり割高になる場合があるので…。お金と置き場所が許すなら、
新品が手に入るときに買っておくのが吉です。

 というわけで、引き続きボードゲームの流通の話となりました。
ではでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信396号 ボードゲームの流通 その1 返信  引用 
名前:    日付:2008/03/30(日) 21:28
アメリカのゲームにISBNが付いていたのは知りませんでした。アメリカでは、もともとボードゲームは本の位置づけだったのですね。
日本では、ボードゲームはおもちゃの位置づけで、基本的にISBNは付与されてきませんでした。
例外はあって、アドテクノスと翔企画のボードゲームには書店で流通していたものがありました。これらのボードゲームには、ISBNが付いていたのでしょう。たしか、昔の『シュミレーター』で、「翔企画は、1500円シュミレーションゲームシリーズがより売れることを期待して、書店の流通経路にも流すことにした」という記事がありました。
アメリカでも日本でも、ボードゲームにISBNを付けることは、商業的な理由からであろうと推察されます。では、なぜ日本ではほとんどのボードゲームにISBNが付けられなかったのでしょうか。

本の流通に関してはよく知りませんが、書店に本を仕入れてもらうために、出版社は営業活動をすることが必要でしょう。これまでに流通していなかったボードゲームを仕入れてもらうためには、より熱心な営業が必要なはずです。小企業であるアドテクノスや翔企画は、営業にはほとんど力は入れていなかったのではないでしょうか。とりあえず本の流通経路にも流すことができるようにはしたものの、書店でボードゲームが多く売れることは、当初から期待していなかったのではないかと思われます。
そのため、ISBNが付けられたボードゲームは、書店にはほとんど置かれなかったのではないでしょうか。自分自身、生活していた京都市と奈良市の書店でボードゲームを見た記憶はないように思います。
他のボードゲームメーカーも、書店ではボードゲームは売れないと考えていたのではないでしょうか。また、日本には本の再販制度が存在するため、売れなかったボードゲームがメーカーに返品されるリスクがあります。そのため、日本では基本的にはボードゲームにはISBNが付けられなかったと考えられます。
ところで、モンスターメイカーシリーズを見てみると、「地方小出版流通センター取扱品」というシールが貼られていました。ゲームの箱にはISBNは記載されていませんでした。

さて、以上の話は1990年台初めまでのことです。1990年台中旬になって、書店でマジックザギャザリングが売られているのがちらほら見られるようになりました。カードゲームですが、これが実質的なボードゲームの書店販売の始まりではないでしょうか。

以上、前回の話を続けたら、「ボードゲームの流通」の話となりました。
「ボードゲームのコマについて」の話は途中ですし、どちらで続けていただいてもいいかと思います。
 
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週刊ボードゲーム通信395号 ボードゲームのコマについて その9 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/03/23(日) 22:12
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
いよいよプロ野球パ・リーグも開幕した今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

 それでは前回最後の疑問、「キャンディデイト」の紙製コマを木製にすれば良くなるかどうか、
という点について検討してみましょう。

 自分の党のコマなどは、容易に木製のコマに置き換えられそうです。
ドイツゲーにおける、小立方体コマでプレイヤーごとに色分けすることができます。
党のマークを描くことができなくなってしまいますが、それほど大きな問題でもなさそうです。

 もうひとつの、州の選挙人の数を表示したコマのほうは少し問題です。
州のシルエットと略称が書かれているので、これが無いとゲームになりません。
 個別のコマに図柄や文字を印刷することが低コストでできるのであれば、
そのほうが良さそうです。
 私の持っている「キャンディデイト」では、紙のコマよりも、カードの損耗が激しく、
自作しなければなりませんでした。もっと遊び続けると、コマもそのうち限界に達したでしょう。

 そこでふと思いついたのですが、アメリカとドイツではゲームについての考え方が、違うために
コマの材質が違うのではないでしょうか。
 
 アメリカのゲームには本につく番号のISBNがついています。ドイツゲーはそうではありません。
アメリカでのゲームの位置づけは、どんどん出版され、消費されていく”本”のような
イメージがあります。その中でも、スペシャルな物だけが、長年にわたって遊び続けられる
「モノポリー」のような存在となって、コマにも耐久性が与えられるのではないでしょうか。

 ドイツでは、毎年どんどん新しいゲームが出ていて、アメリカ以上にゲームが消費されているようにも
思えるのですが、面白いゲームは一生遊び続けるもの、という思想があって、
耐久性のある木製コマを採用しているのではないか、と仮説を立ててみたりして。
また、ドイツゲーにはアメリカのゲームよりも、より小さい子供向けのゲームもあり、子供の荒い扱いにも耐えられるように
耐久性を高めている、という理由もあるでしょう。

 アメリカにもドイツにも行ったことがないのに適当なことを言ってみたりして。
どうでしょう。
 ではでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信394号 ボードゲームのコマについて その8 返信  引用 
名前:    日付:2008/03/16(日) 20:01
前々回で述べたとおり、紙製コマには、傷みやすいことと、扱いにくいという欠点があります。
シュミレーションゲームにおいては、その欠点はあまり問題視されてきませんでした。現在でも、シュミレーションゲームでは、一般的に昔ながらの紙製コマが使用されています。

他方、90年代初頭まで続いてきたアメリカ製マルチプレイヤーズゲームにおいては、紙製コマの欠点は問題とされていたと感じます。
ゲームのシステム上、紙製コマは頻繁に触れられ、傷みやすかったです。また、紙製コマは小さく薄いため、移動させたり、交換したりする作業がやりにくかったです。
それから、紙製コマは見た目がチープでした。コンポーネントがそこそこよいボードゲームであっても、紙製コマだけは旧態のものであることが普通でした。
傷みやすさについては、傷めばもう1セット買えば解決することですが、どうせ買うならば異なったボードゲームを買いたいというのが、マルチプレイヤーズゲームが好きなゲーマーの性向でした。

現在の(1990年代中盤以降の)ドイツゲーは、伝統的ドイツ製ボードゲームの系譜のみならず、アメリカ製マルチプレイヤーズゲームの系譜でもあると思います。
388号(「ボードゲームのコマについて その2」)において、「ドイツゲーの木製のコマには2種類あります。特定の形をした大きなものと、立方体や円錐体や棒の形をした小さなものです。前者は、エルグランデの大公駒、アンダーカバーの金庫駒、ラーのラー駒などで、ゲーム内に1つだけ存在するものです。後者は、エルグランデの騎士コマ、カタンの道路コマなどで、ゲーム中たくさん使用されます。前者の種類のコマは、ドイツゲーにおいて昔から使用されており、伝統的にドイツゲーの特徴と言ってよいようなものです。前者の種類のコマは、1990年代中盤ごろからドイツゲーでよく使用されるようになったものです。これが使用されるようになったドイツゲーは戦略的となり、おもしろいゲームとなったのです。」と述べました。
付け加えると、前者の種類のコマとしては、すごろくタイプのボードゲームなどにおいてプレーヤーが操るコマも含めるべきです。

大まかに言って、前者の種類のコマが、伝統的ドイツ製ボードゲームの系譜です。そして、後者の種類のコマが、アメリカ製マルチプレイヤーズゲームの系譜だと思います。
ドイツゲーでは、木製コマの使用により、アメリカ製マルチプレイヤーズゲームにおける紙製のコマの欠点が一定解消されました。

ということは、「キャンディデイト」の場合、紙製コマを木製にすれば、少し良くなるということになりますが、どうでしょう。
 
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週刊ボードゲーム通信393号 ボードゲームのコマについて その7 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/03/09(日) 20:49
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

と、いうわけで、うちにあったタクテクス付録ゲーム「銀河大戦記」('89.7)と
「クス=バルセスの影」('89.9)をひっぱりだしてきました。

 雑誌の付録ゲームですので、コマ(ユニット)は紙製で自作することになります。
購入もできたみたいですが、それも紙製っぽいです。
 「銀河大戦記」の場合、ユニットは宇宙艦船のシルエットと、その能力値が書かれています。
ゲーム中に条件を満たすと、ユニットを裏返しにして使用します。艦隊ユニットが強化艦隊ユニットになったりするところは
将棋のと金を彷彿とさせます。
 「クス=バルセスの影」もそうですが、大体こういう紙製のコマは表裏両面を使うことが多いです。
木製のコマは、あまり裏返して使うことは無いように思います

 さて、「キャンディデイト」もひっぱりだしてみました。このゲームのコマは、
選挙区表示コマ(プラスチック製)…何の変哲もない黒色の京都タワーのような(ちょっと違うか)コマ。
投票マーカー(紙製)…各州の略称、ポイント、シルエットが書かれている。
プレイヤーマーカー(紙製)…選挙区で票固めをした際に使用する。自分の党のシンボルマークが書かれている。
地元マーカー(紙製)…自分の出身地を表示するためのマーカー。デザインは上のプレイヤーマーカーと同様。
 他にもこまごましたコマがいくつかありますが、全て紙製です。そして、このゲームでは
コマは裏返して使うことはなく、片面だけを使用します。

 もうひとつ、"XANTH BOARDGAME"というのがありました。ファンタジー小説「魔法の国ザンス」
のボードゲームです。コマ的には、プラスチック製の円錐形プレイヤーコマと円盤型黒色コマがあるだけです。
そのゲームに入っていたMayfair社のカタログを見ると、いろいろなボードゲームがあったようですが、
今ではすっかり廃れてしまったんですね…。

 多くの紙製のコマ(ユニット)では、描かれている絵はシルエットなので、かなりシンプルですが、
ドイツゲーでは一歩進んで、立方体そのものだったりして、さらに単純化されています。
シルエットの入ったコマが懐かしい今日この頃、シルエットだけでも入っていた方が、
気分が盛り上がるかな、と感じます。
 ではでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信392号 ボードゲームのコマについて その6 返信  引用 
名前:    日付:2008/03/02(日) 22:15
あと、シンボルなどが彫られた木製コマもありましたね。彫られた部分には、絵の具か何かで色が付けられていることが多いです。直接、木製コマに印刷されているものもあります。カフナのコマは、一見前者のようですが、よく見ると後者であり、コマは二重に色付けされています。

このような形で手が加えられた木製コマには、雰囲気があります。
他方、シールが貼られた木製コマにはどうしてもチープさが伴ってしまいます。

さて、シンボルが彫られたり、シールが貼られたりする木製コマが使用されるドイツゲーは少数です。たいていは、立方体や棒の形をした木製コマが使用されます。このようなシンプルなコマは、いっそう、適当に扱っても傷みにくく、生産コストも低く抑えられます。

昔からボードゲームで使用されてきた紙製コマには、傷みやすいという大きな欠点がありました。木製コマはこの問題をかなり解決しました。
また、紙製コマには、扱いにくいという欠点がありました。ユニット数が多く、ハイスタックが形成されるシュミレーションゲームにおいて特に顕著です。シュミレーションゲームでは、ユニットやヘックスを大きくすることで、この問題を解決しようとする場合があります。

シュミレーションゲームにおいても、立方体の木製コマがシールを貼られたりして使用されることがありますが、このように木製コマが使用されることは稀です。これはどうしてでしょうか。
まず、シュミレーションゲーマーは、紙製コマの欠点をあまり問題視しないためだと思います。
コマが擦り切れるほど同じゲームを何度もプレイすることは、そうそうありません。紙製コマが傷んだとしても、シュミレーションゲーマーの性向としては、もう1セット買えば済むことです。
紙製コマの扱いにくさについては、ユニット数が少ない場合は、木製コマになることでいくぶん扱いやすくなるでしょう。しかし、ユニット数が多いと、木製コマになったとしても問題は解決しません。むしろ、木製コマはスタックが困難であるため、より扱いにくくなりそうです。
また、シュミレーションゲームでは、そのテーマからして、木製コマになったからといってゲームの雰囲気が出るわけではないものが多いです。
それに、ユニットが木製になれば、ゲームの重量や容積が増し、輸送コストや収納スペースが増加して困るという別の問題が発生します。

続きとしては、アメリカ製マルチプレイヤーズゲームのコマを話題にしたいと思います。
 
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Re: 週刊ボードゲーム通信392号 ボードゲームのコマについて その6
名前:鱶(fuka)    日付:2008/03/06(木) 21:11
アメリカ製マルチプレイヤーズゲームといえば、「モノポリー」、
「アクワイア」、「キャンディデイト」あたりでしょうか。
 他にどんなのがありましたっけ?
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Re: 週刊ボードゲーム通信392号 ボードゲームのコマについて その6
名前:    日付:2008/03/07(金) 19:32
アメリカ製マルチプレイヤーズゲームとしては、シュミレーションゲームのコマと同じ紙製の小さなコマが使用されるゲームをイメージしています。例を挙げるなら、ホビージャパンが日本語化したボードゲームや月刊タクティクスの付録ゲームとなります。
「キャンディデイト」はその類となるでしょう。「モノポリー」、「アクワイア」は、それとは異なった種類のものとなります。

こういったアメリカ製マルチプレイヤーズゲームと、ドイツゲーの
つながりについて、考察の余地がありそうに思いました。
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Re: 週刊ボードゲーム通信392号 ボードゲームのコマについて その6
名前:鱶(fuka)    日付:2008/03/08(土) 08:51
 タクティクスの付録ゲームが2個あったはずなので、
それとキャンディデイトをひっぱりだしてみます。
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週刊ボードゲーム通信391号 ボードゲームのコマについて その5 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/02/24(日) 23:08

 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 シール+木製コマ、確かにありましたね。たしか、うちにあるディ・ハンドラーの、
馬車のコマは、シール+木でした。このシールは、絵が描かれているだけで、雰囲気度を
アップさせるためのものでした。

 木製のコマは、適当に扱っても傷みにくく、生産コストも低く抑えられるので、
ドイツゲーム界で主流になっていったのも必然でしょう。

 モノポリーのように、プレイヤーを示すだけのコマは、形を変える必要はないのですが、
モノポリーではなぜかさまざまな形をしたコマがあります。
 前回出てきた「王と枢機卿」に見られるように、今のボードゲームのスタンダードでは、
コマの色によって、プレイヤーを区別することが多いです。
 また、コマの形がコマの能力を示していることも多いです。
 このあたりの設定を、多くのドイツゲーが共有することは、ルールの理解を容易にしていますが、
反面、同じような雰囲気のゲームが多いという印象も否めません。
複雑そうなドイツゲーでも、なぜかコマはただの木片が2,3種類ということが多いんですよね。

 コマの材質について追加です。「SDガンダムGジェネレーション・デジボードミッション」の
コマは塩ビ(?)か何かで、ガシャポンのフィギュアそのもののようなコマです。
性質的にはプラスチック製に近いですが、かなり精巧に作られています。
コマの下部にシールが貼られていて、能力値も書かれていたと思うのですが、それよりも、
ガンダム、ザク、ジオングなど、MSの形そのもので、強いかどうかが判別できます。
ゲーム内容的には、これしかない、というコマですね。ガンダムがただの立方体では、
まったく気分が出ませんよね。

 というわけで、コマの役割を整理してみました。
・コマの属性(どちらのプレイヤーのものか)や能力(種類)を表示する。
・ゲームの雰囲気を作る。
 の2点に集約してもいいですか?

 ではでは、また来週。
 
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週刊ボードゲーム通信390号 ボードゲームのコマについて その4 返信  引用 
名前:    日付:2008/02/17(日) 19:49
コマというと、木製のものを思い浮かべるようになってしまっていますね。これはやはりドイツゲーの影響と思われます。
木製のコマは、前回の雰囲気度ランキングでは4位ですが、使用される頻度では1位となるでしょう。ちなみに、使用頻度のランキングとしては、第2位−紙製、第3位−プラスチック製、第4位−金属製、第5位−ガラス製、第6位−石製、第7位−砂時計製、というところでしょうか。

紙製のコマは現在でも多くありますが、昔は紙製のコマがほとんどでしたね。
ドイツゲーで紙製のコマがあまり使用されなくなってきたことについては、あるていど考察できそうです。
数値などの情報が印刷された紙製のコマが、シンプルな木製のコマに変化したことは、基本的に単純化と言えるでしょう。それは、退化というよりも洗練であると思います。
ゲームが単純化すれば敷居が低くなるため、初心者でもプレイしやすくなりますし、ゲーマーにとっても、初プレイが楽になります。また、単純化は、プレイアビリティの向上につながり、戦略や交渉に集中しやすくなります。
こういう意味で、木製のコマの使用は、ボードゲームの進化だと思います。
ところで、プレイアビリティの向上については、考察の余地があるテーマかもしれません。

続いて、木製のコマの情報についてです。
木製のコマに保持される情報としては、色・形・大きさがあります。これらのうち1つの情報が使用されることが多いでしょう。2つ以上の情報が使用されるボードゲームは、複雑な部類です。例えば「王と枢機卿」の場合、コマの色がプレーヤーを示し、コマの形が種類(教会・枢機卿)を示します。

それから、紙のシールを貼った木製のコマが、少ないながら存在します。この手のコマが、最近徐々に増加しているような気がします。
シールが貼られることでコマが持つ情報は増加します。シールの情報としては、数値・種類・イラストと、大きく分けて3種類です。数値としては戦闘力など、種類としては属性や特徴など、イラストとしてはそのコマが表しているものです。ドイツゲーの場合、シールの情報はそれほど多くはなく、1〜5程度の数値+イラストであることが一般的でしょう。
紙のシールを貼った木製のコマは、紙製のコマと木製のコマの両方を併せ持っています。物質的には木製のコマですが、情報という点では紙製のコマに近い存在です。
 
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週刊ボードゲーム通信389号 ボードゲームのコマについて その3 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/02/10(日) 22:05

 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 木製コマはもうドイツゲーのスタンダードですよね。なんとなく、あの配色も
ゲームが違っても一緒っぽいです。赤、青、黄、緑、紫、橙、黒、茶といったところです。
時々、赤や青が入ってないこともありますが。

 そういえば、もうひとつコマの材質で、大切なものを忘れていました。
それは、紙です。
 紙製のコマの利点はといえば、コストが安く誰でも作れるという点でしょう。
ゲームを自作する場合のコマの材質としては、第一候補に挙がるでしょう。
昔は良くタクテクスの付録ゲームのコマを、コピーして厚紙に張って色鉛筆で色を
つけたものです。利点がそのまま欠点になってしまい、自作のものは多少のチープ感が否めません。
しかも、他の木製、金属製、プラスチック製に比べて、圧倒的に傷みやすいです。
 ドイツゲームでは厚いボード上の紙を打ち抜いているので、結構丈夫に見えますが、
端の方から傷みやすいです。面白いゲームは何十回とプレイするので、耐久性の面がちょっと問題です。

 シミュレーションゲームのユニットは紙製のものが多いです。
ユニットにはよく、命中率などの能力値が記述されていることが多いのですが、
ドイツゲームの木製コマにはそういった記述がなされることは、ほとんどありません。
以前に、プレイヤー同士が異なる条件で戦う「不均衡系ゲーム」について書いたことがありましたが
(週刊ボゲ通第124−127号)、ドイツゲームではあまり、それぞれのコマの能力値が
違うようなゲームは少ないです。ということで、その特徴がコマにも表れています。

 さて、今回はコマの持つ雰囲気度でランキングを作ってみました。

第1位 金属製 … メタルフィギュアとか。コストをかけているだけに、美しい造形のものが
  多く、ただの立方体のものなどは少ない。
   
第2位 紙製 … 描かれているイラストが美しかったりします。立体にはならないですが。

第3位 プラスチック製 … 多少の造形が可能。手触りがいまいち。

第4位 木製 … 立方体で、原色に塗られているだけのことが多い。

 ではでは、また来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信388号 ボードゲームのコマについて その2 返信  引用 
名前:    日付:2008/02/03(日) 22:27
ドイツゲーの特徴の1つは、木製のコマです。
と言っても、1990年台初頭以前のドイツゲーでは、木製のコマが使用されるボードゲームの割合はそれほど高くなかったように思われます。ドイツゲーがブレークした1990年代中盤ごろから、木製のコマの使用が多くなったと感じられます。この感覚が妥当であるならば、ドイツゲーのメジャー化と木製のコマの使用頻度増加には関連があるということになります。このことについて考察します。

まず、木製のコマは消費者に対して購買意欲を高めるものだと思われます。
プラスチックや鉄でできたコマと比較すると、木製のコマは、原材料(=自然)に近いものであり、材質として柔らかいです。そのため、馴染みやすいです。ゲーム中頻繁に手に持つコマであれば、なおさらです。また、特に小さな子供にとっては、木製のコマは比較的安全なものです。
それから、木製のコマは、廃材となるような木片から作られるものであるため、その使用はエコロジーであるという話を聞いたことがあります。実際にどの程度エコロジーなものであるかは定かではないものの、自然にやさしい印象があります。

とは言うものの、木製のコマの使用は、ドイツゲーがメジャーになった小さな要因であると思います。やはり面白かったからドイツゲーは売れるようになったのでしょう。

ドイツゲーの木製のコマには2種類あります。
特定の形をした大きなものと、立方体や円錐体や棒の形をした小さなものです。前者は、エルグランデの大公駒、アンダーカバーの金庫駒、ラーのラー駒などで、ゲーム内に1つだけ存在するものです。後者は、エルグランデの騎士コマ、カタンの道路コマなどで、ゲーム中たくさん使用されます。
前者の種類のコマは、ドイツゲーにおいて昔から使用されており、伝統的にドイツゲーの特徴と言ってよいようなものです。
前者の種類のコマは、1990年代中盤ごろからドイツゲーでよく使用されるようになったものです。これが使用されるようになったドイツゲーは戦略的となり、おもしろいゲームとなったのです。
 
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週刊ボードゲーム通信387号 ボードゲームのコマについて その1 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/01/27(日) 21:22
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 今回は、ボードゲームのコマについて考えていこうと思います。
はっきり言って、コマについてなんて、今までほとんど考えたことがなかったです。
確かに必要不可欠な要素ではありますが、その存在自体が当たり前すぎて、
あまり注目されることのない存在です。
 当たり前すぎると言えば、ボードというのも、ボードゲームでは当たり前の存在ですが、
こちらはコマよりもずっと注目される存在です。
 その理由は、やはりボードの美しさでしょう。あの、硬いボードをパタパタと広げるのは、
非常にわくわくする一瞬です。ゲームによって、美しいイラストが描かれていたり、
ゲームによって千差万別で、ボードを眺めるだけでも楽しくなってきます。

 それに比べてコマといえば、プラスチック製だったり、木製だったり、まれに金属製のフィギュアがあったりしますが、同じようなコマを、色々なゲームで使いまわしているような印象があります。
 騎士コマがただの立方体だったり(エルグランデ)、隊員コマがただの八角柱だったり(ティカル)、
異様に想像力を必要とするコマも少なくありません。
 そういった要因で、コマにはあまり注目してきませんでした。
 
 そんな私が、印象に残っているコマ、ベスト3を考えてみました。
第3位 ガイスター(旧ファンタスミ)の
 おばけコマが、ゲームの雰囲気に合っている。

第2位 タムスク
 コ、コマが砂時計!! 初めて見たときの驚き。結局買いませんでしたが…。

第1位 宇宙カタン
 ロケットコマ。これもコマですよね。ゲーム内容はともかく、この宇宙船だけで
 欲しくなってしまった。結局買いませんでしたが…。

 こうしてみると、3つとも持ってないゲームでした。
ではでは、また来週。
 
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週刊ボードゲーム通信386号 必要不可欠な要素 その10 返信  引用 
名前:    日付:2008/01/20(日) 20:46
新年が明けてしばらくたちますが、昨年の週刊ボードゲーム通信を振り返ってみます。

昨年の前半では、主にゲームブックについての話が続きました。
当初はゲームブックに関する話題はさしてないように思ましたが、いざ書いていくと、述べることがいろいろとありました。自分はゲームブックのマニアというほどではありませんでしたが、そこそこはやっておりました。それから、ゲームブック雑誌の『ウォーロック』(社会思想社)を創刊号からよく読んでいました。ゲームブックや雑誌の記事の内容はあまり覚えていませんが、少年時代の経験ということもあってか、記憶の奥底に残っていたのだろうと思います。大学の教官が年間を通して講義で話し続けることができるのは、読書量がたいへん多いからであるという話を聞いたことがありますが、ゲームブックについての記事が継続して書けたのも、ゲームブックや雑誌を読むこともいちおう読書であり、読書量としてはまあまああったためということになるのでしょう。

昨年の後半は、主にボードゲームの要素の分類についての話でした。
このテーマで記事を書いていくことはたいへんであろうと予想して開始しましたが、書き進めるとそれほど困難さは感じませんでした。議論の中で新たな問題設定が出てきて、むしろスムーズに書くことができたように思います。こちらの方は、過去の読書量とはべつだん関係はなかったでしょう。この連載で今までに考察したテーマのまとめであったため、書きやすかったのかもしれません。ただ、以前の議論を踏まえて話を進めていくという感覚は特になかったです。

さて、前回の続きです。
非ゲーマーは、ボードゲームというと、すごろく・将棋を思い浮かべます。ゲーマーにとっては、それらは中心的な存在ではなく、非ゲーマーのもつイメージは不本意なくらいです。
「必要不可欠とは言えないが重要で特別な要素」である”運”と”戦略”のうち片方が欠落しているすごろく・将棋が、非ゲーマーにとってのボードゲームの代表であることは、少々不思議なことです。
 
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週刊ボードゲーム通信385号 必要不可欠な要素 その9 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2008/01/13(日) 21:13
 みなさんあけましておめでとうございます。鱶(fuka)です。
今年もよろしくお願いします。

 ”運”と”戦略”は非常に重要ですね。ボードゲームの必要不可欠な要素よりも
よっぽど重要です。
 その運と戦略をどう位置づけるか、についてですが、「Aシステム」を作り出すための要素
という感じがします。この2つの要素の配分が、ゲームのシステムに大きく影響します。
 例えば、
・「ゲームの骨子となる要素」(競り、レース、パズル、交渉、心理戦、推理、アクション)
・「味付け要素」(歴史、ファンタジー)
 この中から、レースゲームで、題材はファンタジーにするというテーマのゲームを作ることを
考えたとして、戦略の要素と運の要素に、どのように比重をかけるかによって、
まったく同じテーマでも、出来上がるゲームはまったく異なったものとなります。
 というわけで、運と戦略は、ボードゲームにとって、とても特別な要素っぽいです。

 そして、必要不可欠な要素、としては、大体これまでにあげられたもので良い気がします。

 このシリーズもそろそろ長くなってきましたね。
そろそろ、次のテーマに行きますか? 前に出てきた、”ボード”は、”コマ”についてにしましょうか。

 それでは、また来週。
 
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Re: 週刊ボードゲーム通信385号 必要不可欠な要素 その9
名前:    日付:2008/01/20(日) 20:45
最後の「”ボード”は、”コマ”についてにしましょうか。」は、
「”ボード”か、”コマ”についてにしましょうか。」ですね。

どちらでもOKですので、よろしくお願いします。
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週刊ボードゲーム通信384号 必要不可欠な要素 その8 返信  引用 
名前:    日付:2008/01/06(日) 20:53
明けましておめでとうございます。本年もよろしくおねがいいたします。

さて、前々回では、タイルをボード+コマと考えていたわけではなかったです。ボードまたはコマというイメージでしたが、前回に指摘されたとおり、ボード+コマと考えた方がすっきりするし、おもしろいと思います。

”運”と”戦略”についても、前回の指摘に同意します。これらは「必要不可欠な要素」から外しましょう。
となると、”運”と”戦略”は何になるかが問題です。

ところで、これまでの話を振り返ると、目的はボードゲームの要素を分類することでした。
@必要不可欠、Aシステム、B題材の3つの範疇を設け、ボードゲームの要素をとりあえず分類しました。なお、この3つは、ボードゲームにとって重要度が高い順と考えられています。
まずは、AシステムとB題材について考察され、「理想的なゲーム」はAシステムとB題材が調和しているという仮説が提示されました。
次に、@必要不可欠な要素としてどういうものがあるかが考察されました。”ボード”、”コマ”、”勝者”が、その上位に来るものだというのが、前回までの流れです。

問題の”運”と”戦略”ですが、AシステムやB題材ではないと思います。当初は、AシステムとB題材は、それぞれ、「ゲームの骨子となる要素」(競り、レース、パズル、交渉、心理戦、推理、アクション)、「味付け要素」(歴史、ファンタジー)とされましたが、それらにも当てはまらなさそうです。
では、”運”と”戦略”は、Cとして「必要不可欠ではないが重要な要素」に分類するべきなのでしょうか。
そうするのであれば、最初に(週刊ボードゲーム通信365号で)設定した4分類(@必要不可欠な要素、Aゲームの骨子となる要素、B重要な要素、C味付け要素)に幾分戻ることとなってしまいそうですが、いかがなものなのでしょう。
 
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週刊ボードゲーム通信383号 必要不可欠な要素 その7 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2007/12/30(日) 20:24

 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。2007年の年の瀬、いかがお過ごしでしょうか。

 コマは案外重要な要素ですね。ほとんど物理的な存在である、”コマ”ですが、
ゲームによって、形状や役割などが大きく異なるため、平面状態の”ボード”
と比べると、ひとまとめにくくりにくく、今まであまり出てかなかった要素なのかなと思います。
 タイルは確かに、コマ+ボードと考えると、少しすっきりしますね。
ボードというにしてはあっちこっちに動いたり、コマにしてみても上にコマを置いたりすることもあったり、
どないねん、という感じでしたが。非常に不思議な存在です。

 と、いうわけで、必要不可欠な要素として”ボード”、”コマ”、”勝者”という要素が
挙げられました。
 上記のものは本当に必要不可欠な要素という感じです。

 それに比して、例えば”運”とか”戦略”などの、ゲームの内容にかかわる要素というのはどうなのでしょう。
将棋がボードゲームだとすると、”運”の要素は必要不可欠では無くなってしまうわけですが…。
それ以外でも、”運”の要素が極端に低いものがありますが。
”運”には強弱があるとして、やっぱり「無」という状態は、結構特殊なものという扱いを
するという事も考えられなくは無いですが、やっぱり無理があるような。
ボードゲームを広くとらえていくならば、”運”の要素は必要不可欠というわけではないのでしょう。
「面白いボードゲーム」には必要不可欠だとは思いますが。

 同様のことが”戦略”でも言えます。さいころをふるだけの、一本道すごろくがボードゲームだとすると、
”戦略”の要素も必要不可欠ではありません。そして、「面白いボードゲーム」に”戦略”の要素は
必要不可欠でしょう。

 それでは、今週はこれで。
 みなさん、よいお年を-。
 
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週刊ボードゲーム通信382号 必要不可欠な要素 その6 返信  引用 
名前:    日付:2007/12/23(日) 18:55
TRPGはボードゲームとは別種の存在かどうかについては、保留として話を進めていきましょう。

”勝利条件”という言葉は専門的なので、「勝ち負け」とか「勝敗」としてもよいかもしれません。または、「勝者」でもよいです。
2人プレイの場合は、勝者と敗者が明確になるため、「勝ち負け」でも「勝者」でもかまわないでしょうが、3人以上でのプレイの場合は、勝利した人1人と勝利しなかった残りの人達というふうに分かれることが多く、「敗者」という感覚が薄くなりがちなので、「勝ち負け」よりも「勝者」の方がしっくりきます。

ボードゲームにおける”ボード”は、”コマ”によってその状態が説明される必要があるという見方に立って、”ボード”と”コマ”を一対の存在と捉えてみると、おもしろそうです。そう考えるならば、必要不可欠な要素の1番手と2番手は、それぞれ”ボード”と”コマ”とするか、もしくは、”ボード”と”コマ”を併せて必要不可欠な要素の1番手とするかです。

狭義の意味でのボードゲーム(一般的にボードゲームと称されるもの)では、狭義の意味での”コマ”(木製やプラスチック製や紙製のユニット)が、たいてい使用されます。
広義の意味でのボードゲーム(この連載でボードゲームとしているもの)に範囲を拡げると、狭義の意味での”コマ”が使用されないことは多々あります。

”コマ”についても、”ボード”と同様に、広義の意味で捉えるべきだと考えます。
例えば、形状がカードであっても、それが場(ボード)に残って状況を表すのであれば、”コマ”として機能するため、広義の意味での”コマ”と捉えることができます。
タイルは、”ボード”が細切れになったものと見なすことができますが、”コマ”と捉える方が適当な場合もあるでしょう。
また、紙に獲得した得点などの情報を記入することも、”ボード”上に”コマ”を置いて得点を表示することの代替であるため、”コマ”の使用であると考えることができると思います。

”コマ”については、この連載ではテーマとしてはまだ挙げられておらず、改めて考察する余地がありそうです。
 
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週刊ボードゲーム通信381号 必要不可欠な要素 その5 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2007/12/16(日) 21:20
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 コンピュータゲームでも、画面に水槽を再現して、魚を育てるだけ、
みたいな、勝利条件のないようなゲームがあるので、ボードゲームの中にも
TRPGみたいな変り種がある、という解釈でいいのかな、とも思っていました。

 TRPGは、なぜボードゲームなのか。”ボード”という、必要不可欠な要素においても
脳内ボード、必要不可欠っぽい”勝利条件”もない。TRPGで他のボードゲームと共通しているのは、
プレイヤーが集まってるところだけな気がしてきました。
 やっぱり、TRPGはボードゲームとは別種の存在、とした方がすっきりする流れにも見えますが、
結論はまだ出さない方がいいかもです。

 そこで、TRPGにも存在する、”プレイヤー”というのは、ボードゲームのプレイには必要不可欠な要素ですが、
ボードゲーム自体の必要不可欠な要素、というわけではないのかな?
 3番手以降の必要不可欠な要素は何でしょうか。
前に見た英英辞典に出ていた”the movement of counters or other objects”、”moving pieces”
という、”コマを動かす”という部分はどうでしょう。
 これまた大部分のボードゲームに”コマ”は含まれていそうですが、どうでしょう。

 それでは、また来週。
 
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週刊ボードゲーム通信380号 必要不可欠な要素 その4 返信  引用 
名前:    日付:2007/12/09(日) 20:17
gameについても英和辞典で引いてみました。日本語のゲームと比較すると、意味は広くなっています。
主なものを挙げると以下の通りです。
(1)遊戯、楽しみ、娯楽、冗談
(2)競技、試合、勝負
(3)計画、意図
(4)猟鳥類、獲物、群れ
(5)商売、職業

さて、今回のテーマは「必要不可欠な要素」で、ボードゲームに必要不可欠という意味です。このテーマについては、「ボードゲームに」というのがポイントとなると思います。したがって、ボードゲーム以外のゲームでも必要不可欠な要素となるものは含めない方がよいでしょう。
そういう点で、ボードが「必要不可欠な要素」とされるのは妥当であり、また一番手となるのも問題なさそうです。

二番手の候補として考えられるのは、前回の通り、”ゲームのルール”や”勝利条件”です。
”ゲームのルール”については、ボードゲーム以外のゲームでも必要不可欠な要素となるため、含めない方がよいと思います。
”勝利条件”の方は、ボードゲーム以外のゲームでは存在しないことが多々あります。したがって、「必要不可欠な要素」となる資格はあると言えます。

前回で述べられたとおり、大多数のボードゲームに”勝利条件”は存在しています。
問題は、TRPGには一般的な勝利条件がないということです。
TRPGを例外として扱い、”勝利条件”を「必要不可欠な要素」としてよいでしょうか。

TRPGについて再考する必要があるのかもしれません。
これまで、ボードゲーム通信社としては、TRPGがボードゲームであることは当然と考えてきました。
しかし、”勝利条件”が存在しないということは、勝負ではないということです。
そのようなTRPGをボードゲームとしてよいのでしょうか。
TRPGをボードゲームとするのであれば、その根拠はどこにあると言えるのでしょうか。
 
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週刊ボードゲーム通信379号 必要不可欠な要素 その3 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2007/12/02(日) 23:11
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
野球を見てたら遅くなってしまいました。韓国に勝ててよかったですね。
これでオリンピックに行けそう。

確かにボードの要素やってなかったですね。いつかそのテーマができそうですね。
英英辞典でboard gameを引いてみました。

(Compact Oxford English Dictionary) a game that involves the movement of counters or other objects around a board

(Merrim-Webster's Online Dictionary) a game of strategy (as checkers, chess, or backgammon) played by moving pieces on a board

 ボードが必要不可欠な要素、の一番手ということで、2番手は何でしょうか。
 以前に挙げた、”勝利条件”かなと思うのですが。それを広くすると、”ゲームのルール”
になりますけれど、そもそもルールってのは要素なのか? あまりに範囲が広すぎて、
考察向きじゃない感じですね。

 勝利条件は大事です。ただ、TRPGには一般的な勝利条件はありません。(楽しんだものが勝ち、というのはありますが) というわけで、本当にすべてのボードゲームに必要不可欠ではないのですが、
大多数のボードゲームに必要不可欠な要素です。勝利条件がないと、ボードゲームは終わりません。
終わりよければすべてよし、というように、良く設定された勝利条件は、勝負をより面白くしてくれます。

 それでは、また来週。
 
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週刊ボードゲーム通信378号 必要不可欠な要素 その2 返信  引用 
名前:    日付:2007/11/25(日) 20:20
ボードについては、まだテーマとしては取り上げられていませんでした。
「ボードの要素」についての議論が継続するならば、このテーマにするのがよいかもしれませんが、とりあえず今回は「必要不可欠な要素」ということで続けます。

カードゲームにおいてはテーブルがボードとなっているという話は、この連載で何年か前になされましたが、「タイルはボードを細切れにしたもの」「RPGでは脳内にボードを用意する」という見方は新しいと思います。
カードゲーム・RPG・ゲームブック等のゲームもボードゲームとするボードゲーム通信社の立場は、この見方の則って説明できることになります。

さて、ボードには、狭義の意味と広義の意味があるということです。
狭義の意味では、コマの配置などをする盤に限られます。
広義の意味では、前回の通りで、言うなれば、盤の機能です。

非ゲーマーにとっては、ボードゲームのボードというと、狭義の意味のものです。ゲーマーにとっても、狭義の意味とされることが多いと思われます。
また、非ゲーマーにとっては、ボードゲームはボードを使用するゲームのことです。しかし、ゲーマーにとっては、ボードゲームはボードを使用するゲームに限らず、タイルゲーム・カードゲーム・RPGなども含まれることが一般的です。
ゲーマーにとっては、ボードとボードゲームにはニュアンスの差異があるのかもしれません。

ところで、ボード(board)という語句の意味を英和辞典で調べてみました。
主なものを挙げると以下の通りです。
(1)板、黒板、掲示板、台、盤
(2)厚紙、トランプのカード
(3)食卓、食事
(4)会議のテーブル、会議、委員会、局、部
(5)舷、船内

このとおり、英語では、ボードには盤以外に様々な意味があります。
ボードゲームのボードとの関連では、(1)が狭義の意味でのボードであり、(3)、(4)が広義の意味でのボードに近いのではないでしょうか。

もともとはボードは板のことであったのが、人々に情報を伝達するためのもの(掲示板等)という意味が生じ、そして、目的を共有した人々の集まりという意味に至ったということが推察されます。
したがって、ボードゲームを「ボードを使ってするゲーム」とか「盤上ゲーム」と翻訳して捉えることがミスリーディングであると思われます。
 
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週刊ボードゲーム通信377号 必要不可欠な要素 その1 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2007/11/18(日) 22:03
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
それでは今回から、@必要不可欠な要素について、考えて行きましょう。

 以前のときは、勝利条件、戦略、運などといった要素を挙げていきましたが、
今回このテーマになった後に考えてみて思ったのは、”ボード”ですね。
ボードゲームにおいては、”ボード”こそ、欠くべからざる要素ではないでしょうか。

 ま、普通のボードゲームはともかく、いくつかのボードゲームには、ボードがなさそうなものも
存在しています。以下順番に見ていきます。

・カルカソンヌ
 最近はまってます。ボードではなく、タイルを使用しています。アッティカとかもあります。
タイルゲーが他にもありそうです。

・カードゲーム
 カードを机の上に並べたりしますが、ボードはありません。

・RPGとか
 プレイシートがあったり、スクリーンがあったりしますが、基本的にボードはありません。

・ミュールとか
 PCゲームです。テレビがボードです。

 と、挙げていきました。”ボード”の要素を考えるときは、物理的なボードにとらわれることなく
考えていく必要があります。
 タイルはボードを細切れにしたような?、コマとボードを融合させたような、考えてみると、
結構斬新な気がします。
 カードゲームのカードは、コマのようなもので、物理的ボード要素はさらに薄くなっているわけですが、
テーブルをボードと化す、斬新なボードでもあります。
 RPGのボードは、この中では最も革命的で、脳内にボードを用意することになっています。
RPGはボーゲーなのかという気もしますが…。
 PCゲームのボードは、この中では一番普通です。しかし、物理的に再現しにくいことが
実現できたりします。

 ボードがなさそうなゲームも、要素としてのボードは存在している、という点で、
”ボード”は必要不可欠の要素ということです。

 と、いうわけで1回目をスタートさせてみましたが、どんなもんでしょう。
ではでは、また来週。さよなら-。
 
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週刊ボードゲーム通信376号 ゲームを構成する要素を分類する その12 返信  引用 
名前:    日付:2007/11/11(日) 20:36
前回のように、個別のボードゲームをAシステムとB題材の調和という観点で評価するのは、ちょっと新鮮ですね。AシステムとB題材が調和しているほど「理想的なゲーム」であるという仮説の検証作業にもなるでしょう。

さて、今回のテーマでは、当初、ボードゲームの要素を重要度により3種類(4種類)に分類しました。そしてそれらは、重要度順に、@必要不可欠、Aシステム、B題材とされることで落ち着きました。続いて、AシステムとB題材についてが議論の中心となり、それらの関連が考察されました。
他方、@必要不可欠な要素(勝利条件、戦略、運、時間など)については、特に議論はなされませんでした。そこで、@必要不可欠な要素についても別途、考察したいです。

@必要不可欠な要素は、その言葉どおり、ボードゲームの根幹となるものです。
それゆえに、@必要不可欠な要素が斬新であるゲームは、「革新的なゲーム」となるのではないかと思われます。
また、AシステムとB題材の調和が不十分で、「理想的なゲーム」と呼べるものではなかったとしても、@必要不可欠な要素が斬新であれば、ボードゲームとしての存在価値はあると思われます。
これが仮説です。

流れとしては、この仮説の検証に移ることになります。
まずは、@必要不可欠な要素について、改めて整理する必要があります。
今回のテーマにおいて、@必要不可欠な要素として、勝利条件、戦略、運、時間がとりあえず挙げられましたが、それぞれは必要不可欠な要素として適当でしょうか。
これらの要素については、以前にこの連載のなかでテーマとして挙げられ考察されたものですが、必要不可欠な要素であるか否かという観点で改めて検討する必要があるでしょう。
また、これらの4つの要素以外にも、@必要不可欠な要素となるものは存在しないでしょうか。

@必要不可欠な要素となるものは強大な存在であり、議論するとなるとたいへんそうですが、がんばってみましょう〜
 
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週刊ボードゲーム通信375号 ゲームを構成する要素を分類する その11 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2007/11/04(日) 21:56

 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。

 人生ゲームってどうですか? はっきり言って、ただのすごろく運ゲーなので、
ボードゲーマーはあまりやらないことと思いますが、実は、「人生」という大きすぎる題材を
表現するのに、あのシステムは結構合ってる気もしますね。それにしても、戦略性が
ルート選択ぐらいというのは、あまりに運任せすぎるかも。ま、そういうテーマなんでしょうけど。

 「操り人形」はどうでしょうか。はっきり言って、題材はほとんど印象に残らないというか、
建物を建てる必然性が理解不能だったりしますが、ゲームのテーマ自体は
非常に明確になっています。相手が何のカードを選ぶのかを読んで、自分の選択が読まれないように
ゲームをプレイする。システムはテーマを良く表したものになっていると思いますが、
題材は微妙です。
 「アンダーカバー」のスーパー・スパイとか、なんか題材に漂う微妙さが、ドイツゲーの香りなのかな、と思います。

 ここで、TRPGはといえば、こちらはシミュレーションゲーム同様、題材優先の世界ですね。
能力値の種類、武器の種類、魔法の種類、物語の内容…などが、題材となっています。
システムはといえば、すべて共通で、「キャラクターを演じること」です。
命中率の計算方法が違ったりはしますが、大筋は一緒といっても差し支えないでしょう。

 大体こんなところで、そろそろ次のテーマの季節かな、と思ったりしますがどうでしょう。

 それではまた、来週-。
 
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週刊ボードゲーム通信374号 ゲームを構成する要素を分類する その10 返信  引用 
名前:    日付:2007/10/28(日) 21:22
アメリカ製多人数ボードゲームは、シュミレーションゲームから派生したものです。
シュミレーションゲームは、当初は主にWW2における戦闘、特に作戦レベルのものをB題材としていました。時を経て、題材は、戦闘のレベルがより小さいもの(戦術級)や大きなもの(戦略級)に拡がりました。また題材は、WW2より過去や未来の戦争にも拡がっていきました。このようにB題材が多様になることで、Aシステムも多様になっていきました。
続いて、戦争以外の戦いや競争、例えば株式投資やレースやスポーツなどが題材とされるようになり、題材はどんどん多様化していきます。シュミレーションゲームは、基本的に1対1の2人でプレイするものですが、題材が多様になることで、3人以上でプレイするゲーム、つまり多人数ボードゲームが登場することにもなります。題材の多様化の後を追って、システムは多様化していきました。
1990年代前半くらいまで、アメリカ製多人数ボードゲームにおけるシステムの多様化は進み、キャンディデイトは、その頃に出版された独自性のあるシステムのゲームでした。しかし、アメリカでは多人数ボードゲームの出版数が減少したため、多様化は停滞してしまいました。

そして、ドイツゲーの時代になり、B題材とされる戦いや競争はより多様化しました。また、戦いや競争の類ではないものが題材とされるようになりました。このようなB題材の多様化が、Aシステムの多様化につながっていきました。

ドイツゲーの功績はシステムを多様にしたことだ、と言えるでしょう。しかし、システムの多様化はドイツゲー誕生以前から進行していたということも押さえておいた方がよいと思います。題材の多様化が進むことでシステムの多様化が進むということは、ボードゲームの歴史であるということが言えそうです。
 
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週刊ボードゲーム通信373号 ゲームを構成する要素を分類する その9 返信  引用 
名前:鱶(fuka)    日付:2007/10/20(土) 22:50
 みなさんこんばんは、鱶(fuka)です。
一週お休みしてすみませんでした。

 さて、B題材についてですが、ここに三国志を選んでしまうと、
Aシステムが非常に大切なものになると思うのですが、なぜか
三国志ゲーになると、人はシステムよりもまず、能力値をチェックする傾向が
あるのですが…ま、それはともかく。

 テーマというのは、「ボードゲームで一番やりたいこと」ということで
良いですかね。題材が表現したかったりもすれば、交渉ゲーが作りたかったりとか。
私も横さんと同じく、今までテーマといえば、B題材のことを考えていましたが、
それを超えたところに、なにやらありそうですね。

 ところで、「理想的なゲーム」という存在を考えてみれば、AシステムとB題材が
調和しているようなゲームだと思います。自分の持ちゲーを思い返してみると、
テーマの表現力NO1ゲーは、「キャンディデイト」ですね。
テーマの内容としては、アメリカ大統領選挙という題材を再現、ということなのですが、
そのシステムがあまりにぴったり題材とマッチしています。
選挙戦の進み方などに、実際の大統領選挙とは異なる部分もあるものの、
ゲームとして良くできていて、違和感なく仕上がっています。
 そのゲームシステムを、他の題材で使うことは困難で、この題材を、別のゲームシステムで
表現してもこれほどぴったりこないと思うので、テーマの表現力はNO1かな、と思っています。
 
 ラーのシステムの場合、他の題材にこじつけることが可能なところが、
テーマ全体で評価したときに、キャンディデイトほどポイントが高くないところですね。
「理想的なゲーム」では、題材とシステムとが、密接につながっているものです。
しかしながら「理想的なゲーム」は、かぎカッコに入れての表現ですので、
きっとなかなか存在しないものなのだと思います。
 システムが面白いと、題材がどうでも良かったりする部分もあったり、題材の世界にはまると、
システムが二の次になったり。題材がそもそも、ボードゲームに適していないこともあるでしょうね…。

 ではでは、また来週-。
 
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